港区

東京のブランドパワーNo.1 の港区「白金高輪」

「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。

「白金高輪」エリアの特徴

  • 江戸期から続く由緒正しき土地柄
  • 高い賃料相場とリノベーションの需要感度の良さ
  • 住環境が良く、都心ながらも緑溢れる街並み

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優雅な雰囲気を醸し出す「白金高輪」駅前

 

 東京都港区にある都内きってのセレブな街「白金高輪」。江戸時代、白金の高台に武家屋敷が集まってから、時代の流れとともに政財界の著名人にかわり一帯には圧巻の大邸宅が並んでいます。一方、再開発地区となっている白金1丁目の辺りは町工場が今でも残っていて、一部閉鎖した建物はその名残を残しつつもオシャレなギャラリーやバーへと生まれ変わり、今ではアートの街としても注目されています。

 駅周辺にはタワーマンションや高級レストランが集まり、平日には多くのビジネスマンが行き交い、休日にはペットを連れて散歩を楽しむ姿を見かけることができ、いかにも東京の中心地らしい光景が見られますが、昔からこの地に住む地元の人も多く、駅直結のスーパーや白金商店街には日用品が揃うスーパーや飲食店もあり地元の温かみ感じられる住み心地も併せ持っています。

 また、大学病院や医療研究所が多く、近くには明治学院大学や聖心女子学院など由緒正しき学校施設もあることから治安も非常によく、「シロガネーゼ」の名前が全国区で知られるほど、その人気は今でも衰えず安定した人気を得る街と言えます。

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続々とタワーマンションが建設される大通り

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地元暮らしが満喫できる商店街

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荘厳な外観が街にピッタリの明治学院大学

東西南北アクセス良好。利用駅の選択次第で行動範囲もグッと広く。

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 「白金高輪」駅は東急目黒線と直結する都営三田線と南北線が乗り入れしています。各方面からの電車本数も多くさらに、ここを始発終点駅として運行する電車もあり、快適に通勤・通学していただくことができます。この2路線は東西南北に走る路線なので各地下鉄の乗り継ぎもよく、主要駅へは1度の乗り換えでどこでもアクセス可能です。

 南北線が2000年に開通するまでは、多くの人が路線バスを利用していた為、その運行本数も非常に多く、恵比寿、渋谷へはバスの移動が非常に便利です。

 また、品川や五反田は自転車を利用すれば10分程度で行くことができ、そちらも利用可能路線に含めれば行動範囲をグッと広くさせることができます。

 ブランドエリアのイメージだけでなく、その利便性の高さもこの街が人気である理由の一つなのでしょう。

「白金高輪」周辺の賃貸市場

 まずは「白金高輪」駅の賃貸市場を見ていきましょう。「白金高輪」駅の賃料相場と23区平均を比較すると、賃料相場では「白金高輪」駅のほうが平米当たり約719円(20㎡で約15,820円)高いことがわかります。また、賃料の最頻値を見ても白金高輪は3,918円/㎡と高い数値であり、築年平均/最頻値は23区平均よりも低いことから、賃料水準の高いエリアであることがわかります。

 次に重回帰分析により築年・徒歩・面積が賃料にどの程度影響を与えるかを分析すると、白金高輪は築年・徒歩の両方の影響割合が高いことがわかります。
これはビジネス街や繁華街などで多くみられる傾向で、駅周辺の商業施設や住宅の再開発が要因と考えられます。再開発は特に駅前で行われるものなので、駅前に新築ができることにより、表面上、築年と徒歩による影響が大きくなっていると考えられます。

 また、賃料のばらつきを表す標準偏差の割合も23区より高い割合です。つまり、賃料の高い物件も許容する市場であると考えられ、リノベーションで賃料が改善する可能性の高いエリアであると考えられます。

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※賃料単価は平均値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※データは2014 年3 月末日現在のデータです。重回帰分析は築10 ~ 30 年、16 ㎡以上 30 ㎡未満の物件から算出しています。

白金高輪と港区の居住者特性

 

 「白金高輪」と港区の単身者世帯の比率をみると、港区は50. 91%、白金高輪(徒歩15分圏内)で54.81%が単身者となっています。都心5区の中でも家族世帯の割合が多い港区において、白金高輪は単身者世帯が多いエリアであることがわかります。

 エリア内の男女比率は女性比率が54%とやや高く、年齢構成は20歳~39歳の年齢帯が多いエリアです。特に女性比率は20~59歳の年齢帯で東京都比率より高い割合を示しています。港区は都内きってのブランド区であり、その中でも住環境の良い白金高輪は特に女性から好まれています。

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REISM 管理物件 ― 2015 月1 月現在 ―

REISMでは白金高輪エリアでのリノベーション実績があります。

白金高輪エリアは30~39歳の年齢帯の多い街であるため、大人向けの“渋い系”シリーズ「Wasabi」としてリノベーションを施しました。
古民家をイメージした黒天井×格子と、経年変化を楽しめるベニヤ壁と天井の格子を同色の濃いブラウンに統一して、大人好みの渋さを出しています。

リノベーションをすることにより賃料は約11.6%向上(弊社査定賃料比)。
2010年の竣工時から賃料は落ちることなく、安定した賃貸経営を実現しています。

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供給物件のなかで、より差別化が求められる港区

 住宅・土地統計調査「借家数の変化」によると、2003年から5年の間に23区全体で約146千戸の賃貸物件が増え、同調査による「空き家の変化」を見ると、空き家数も5年の間で全体的に増えています。港区と周辺の区を見ると、各区によって借家数や空き家率の増減にばらつきがありますが、港区においては、供給にあたる借家数は伸びているにも関わらず、空家数は約16.7%増えています。

住宅(貸家)着工数の推移をみると、2008年以降はかなり抑えられている傾向にあるものの油断はできません。今後の動向に注目し、いかに居住者のニーズを捕まえるかが求められるエリアといえます。

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 エリア別に貸家の住宅着工数を見ると、東京都と23区の各年の増減は相関していることがグラフから読み取ることができます。港区の供給傾向も東京都や23区の増減と似たような動きを見せています。

 東京都の着工数は2011年、2012年と増加傾向にあるものの、2013年には増加傾向が緩やかになっており、港区の供給も2013年は若干の増加に収まると推測されます。また、2014年には消費増税の影響で供給数の増加傾向は一旦落ち着くと予想され、市況は中古市場へとシフトしていくものと考えられます。

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 供給が2003 年~ 2006 年の間に著しく伸びているものの、今後供給が調整され、港区の人口推移も年々伸びていることから、儒給バランスの回復により、不動産価値にも価格下落率の低下など良い影響が期待できます。

《まとめ》

 

 江戸期の武家屋敷に端を発する由緒正しき土地柄と、現代の生活利便性と緑地環境。洋館風の建物や日本家屋、そして高級マンションが混在する「白金高輪」はまさに憧れの高級住宅街です。また、白金高輪は住宅地というだけでなく、聖心女子学院や東海大学、慶應義塾大学など、周辺各地にキャンパスがあり、文教の地としての役割も担っています。

 交通面を見ても地下に張り巡らされた東京メトロ沿線、少し離れたところに新幹線も利用できるJR品川駅と、住環境だけでなく交通利便性まで揃っています。

 現在、白金高輪は駅周辺で再開発が計画されています。由緒正しき土地柄と現代の生活利便性、その2つを併せ持つ白金高輪は今後の不動産価値も安定した傾向を保つことが期待できそうです。

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