世田谷区

オシャレで若者に人気のまち『三軒茶屋』

「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。

「三軒茶屋」エリアの特徴

  • 「住みたい街ランキング」上位常連、若者に人気のオシャレなまち
  • 高く安定した相場賃料と、物件数もニーズも多い活発な賃貸市場
  • 区、住民、学校法人など積極的なまちづくりへの関わりと将来性

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『三軒茶屋』の基本情報

「三軒茶屋」は世田谷区の中央部に位置し、繁華性が高い商業地であり、「住みたい街ランキング」などの上位に名を連ねる人気の住宅地でもあります。駅とつながる複合ビル「キャロットタワー」は駅前再開発事業の一環として1996年に建設され、無料の展望台やTSUTAYAなどの商業施設・文化施設などが充実し、三軒茶屋のシンボルタワーとして周辺の方に親しまれています。

駅周辺はカフェや飲食店、生活雑貨店など、雑誌で特集が組まれるほど充実し、「オシャレな街」というイメージが定着している一方で、駅周辺の「エコー仲見世商店街」や「すずらん通り」「三茶三番街」など老舗の商店街は今でも住民生活の拠点となっています。また、古い建物を活かした店舗や名画座などは、レトロな雰囲気を好む若い方にも人気を呼んでいます。

渋谷まで2駅!地下鉄乗入運転でアクセス良好!

 

「三軒茶屋」駅は東急田園都市線と東急世田谷線の2路線を利用することができます。田園都市線は都内でも人気路線の一つで、特に「三軒茶屋」は「渋谷」駅まで2駅(急行なら1駅)で着くことができるので、アクセス性の高さが魅力です。さらに田園都市線は、東京メトロ半蔵門線と相互乗り入れ運行をしているので、乗り換えなして「永田町」「 九段下「」大手町」などオフィスエリアにアクセスすることができます。

また、「三軒茶屋」を始発駅とする世田谷線は、京王線「下高井戸」駅まで往復運行しており、途中駅の「山下」駅では、小田急線「豪徳寺」駅に乗り換え可能。世田谷線を利用する事で、京王線・小田急線に容易に乗り換えることができるので、広範囲なアクセス性も持ち合わせています。

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世田谷区と三軒茶屋周辺の居住者の特長

世田谷区は23区のなかで最も世帯数が多く、単身者世帯の割合が総数の48.18%を占めています。東京都全体では、単身者の割合は42.53%なので、比較をすると世田谷区は全体的に単身者の割合が若干高いことがわかります。また、「三軒茶屋」駅周辺エリアの住民の年齢層を調べたところ、20歳~39歳の割合は全体の37.09%を占めていることがわかりました。東京都全体では約29%なので、「三軒茶屋」駅周辺は比較すると若い年齢層の方が割合として多く住んでいることが下のデータからみてとれます。

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「三軒茶屋」駅周辺の賃貸市場

 

「三軒茶屋」駅周辺は単身者向けの賃貸マンションが比較的多く、左下の散布図をみても、約40年前からコンスタントに供給が増えていることがわかります。「渋谷」などターミナル駅へのアクセスの良さをはじめ、エリアに魅力があることから比較的相場家賃も高く、また、ばらつき(標準偏差)が小さく、経年変化による平米単価の減額も少ないことから、「三軒茶屋」駅周辺の賃貸市場は安定していることがわかります。

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※賃料単価は中央値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※賃料単価、築年傾向ともデータは16 ㎡以上30 ㎡未満の物件から算出しています。

販売・管理物件の入居者傾向(2011年11月現在)

都内の好立地の中古マンションを投資向けに販売し、賃貸管理を行っており、「三軒茶屋」駅周辺にも投資用賃貸マンションの販売・管理実績があります。ここでは、(2011年11月現在の)当社管理物件の状況をレポートいたします。

まず、Revaxで取扱う全ての物件は、新耐震基準物件(1983年築以降)で、一定の仕様設備があります。「三軒茶屋」駅周辺の管理物件については、広さは20㎡~27㎡、家賃の㎡単価は4,000円~4,500円と、市場平均家賃(上記参照)より高いポジションとなっております。その為、ある程度の所得がある20代後半~30代前半の一人暮らしの方を中心にご入居いただいています。現在、「三軒茶屋」の管理物件は全てが入居中で、平均より高い価格帯でありながらも入居が安定している点は、上質志向の入居者からニーズを得ている事を裏付けています。

規模もニーズも大きい世田谷区

世田谷区は東京23区のなかで大田区に次いで面積が大きく、人口・世帯数はともに1位を誇ります。今回取り上げた「三軒茶屋」をはじめ「下北沢」「二子玉川」「成城学園」など人気駅が多く、ブランド私鉄路線(京王・小田急・東急)が区内を横断していることが、その最大の要因と言えます。住宅・土地統計調査によると、「借家数の変化」では平成15年から20年の5年間に23区全体で約146千戸の賃貸物件が増えていますが、各区によって借家数や空き家率の増減にばらつきが見られます。世田谷区においては、総数自体多く、借家数の上昇に対して空き家数が減少していることが分かります。数字上ではオーナーに有利な状況にも見えますが、もともとの総数が大きいので油断できません。とはいえ、高いニーズがある点はマンション経営を行う上でともて好ましいエリアであると考えられます。

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また、エリア別に貸家の住宅着工数を見ると、東京都ならびに23区は
増減の傾向に波があるものの、各年の動きは相関していることを読み取れます。世田谷区の供給傾向も東京都や23区の増減と似たような動きを見せています。2010年以降の数値は公表資料が無いため予測となりますが、2000年からの全体的な傾向として、2003年と2006年で比較的多く着工している一方、東京都・23区全体ともに2009年、2010年と連続して過去10年間での最小着工数であることから、世田谷区の供給も比較的低い状況であると予測できます。

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供給が抑えられ需要が増えている世田谷区の需給バランスを見ると、それなりに供給戸数もあるエリアだからこそ、競合物件のなかから入居候補者にできるだけ早く選ばれる物件であることが、安定した不動産経営を目指すうえで他のエリア以上に求められるといえます。

《まとめ》

 

世田谷区は、区制100周年にあたる2032年までに、区の面積の1/3にあたる33%をみどりにしよう!と「世田谷みどり33」という緑化プロジェクトに取り組んでいます(平成18年度「みどり率」25.56%)。そうした環境整備事業を大きな柱に、「三軒茶屋」駅前では、老朽化が進んだ木造住宅密集地の防災対策と土地の有効利用を目的とした再開発が検討されています。また、駅から徒歩5分の昭和女子大の南に広がる都営アパート団地の老朽化による建て替えを含めた周辺エリアの街づくりが検討され始めており、行政、住民、大学が協力関係のもと、地区計画の策定に向けてワークショップや検討会が行われています。具体的にかたちになるのはまだ先になり、不動産にどのように影響するかは未知数ですが、より街の魅力を高める取り組みとして、今後も期待できるのではないでしょうか。

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