港区

華やかさと賑わいのたえない街「赤坂」

「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。

「赤坂」エリアの特徴

  • 企業の本社や支社が多く集うビジネス街
  • 古くから続く繁華街。大使館が多く、国際色豊かな街
  • 高く安定した相場賃料と、物件数もニーズも多い活発な賃貸市場

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TBS本社ビル

 

戦後の復興から、西洋の文化と共存しながら華やかな歴史を築いてきた赤坂。
昭和30年代初頭から昭和55年頃にかけては銀座と肩を並べる高級繁華街として知られ、高級料亭、ナイトクラブなどが多く集まり、栄華を極めていました。さらに、欧米諸国の企業および大使館の駐在員が常宿していた高級シティホテルがあったことから、多くの西洋料理レストランが建ち並び、現在でも東京を代表する繁華街のひとつであると言えます。このように華やかな歴史を築いてきた赤坂には、多くの企業がオフィスを構え、TBSや赤坂サカスがあることで、常に賑わいの絶えない街です。赤坂は、繁華街であるというイメージが強い方も多いでしょうが、駅から少し歩くと閑静な住宅街が拡がっており、都心で働くビジネスパーソンに人気のあるエリアでもあります。

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賑わいのある街並み

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東京メトロ赤坂駅

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開放感のあるテラス

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少し歩けば閑静な風景も

徒歩圏内に3駅3路線利用可能で、アクセス良好

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赤坂駅周辺エリアには、徒歩圏内に複数の駅・路線があるため、交通の利便性がとても良いエリアです。「赤坂」駅からは、東京メトロ千代田線で「日比谷」「大手町」など東京方面へ。また、「赤坂見附」駅からは「渋谷」「新宿」「表参道」「銀座」といった繁華街にも一本でアクセスできます。さらに、徒歩圏内で利用できる「溜池山王」駅からは、東京メトロ南北線を使うことで埼玉方面にも乗り換えなしで行くことが可能です。

このように、交通環境が整っていることから、仕事で帰宅時間が遅いビジネスマンをはじめ、企業の社宅やSOHOの需要が高いエリアでもあります。

「赤坂」駅周辺の賃貸市場

駅周辺の賃貸物件データをもとに、「赤坂」駅とターミナル駅の渋谷を比較すると、賃料相場では平米当たり約109 円(20 ㎡で約2,180 円)下がりますが、赤坂エリアにおける賃料価格の上がり下がりのふれ幅(ばらつき)が小さいことから、比較的安定した賃料相場を維持しているエリアといえます。

また、重回帰分析により築年数に対する平米賃料の減価傾向を見ると、23 区平均の-1.48% と比べて「赤坂」は-1.44% と23 区の下落水準に近く (≒20 年経過で約29% 下落)、築年数が古くなっても賃料下落率は緩やかな傾向です。こうしたデータから、「赤坂」駅周辺の賃料相場は23 区内でも経年による家賃下落への影響は比較的小さく、安定していることがわかります。

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※賃料単価は中央値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※データは16 ㎡以上30 ㎡未満の物件から算出しています。

港区と赤坂周辺の居住者の特長

 

東京都ならびに港区の人口のうち単身者世帯の割合をみると、東京都全体で45.71% に対して、港区は50.91% と比較的高いことがわかります。対象エリアとなる丁目(赤坂1 丁目、赤坂2 丁目など)における人口統計資料から単身世帯の割合をみてみると、区の平均を上回る55.64% となっており、赤坂周辺
エリアは一人暮らしの方が多いということがわかります。また、対象エリア内の居住者の年齢構成をみると、20 ~ 39 歳の割合が33.8% と最も高く、40 歳未満が全体の約半分を占め、比較的若い世代の居住割合が多いエリアとなっています。

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販売・管理物件の入居者傾向(2012年8月現在)

都内の好立地の中古マンションを投資向けに販売し、賃貸管理を行っています。
「赤坂」エリアでも、駅周辺の投資用賃貸マンションの販売・管理物件があり、リノベーション実績もあります。

実際に住んでいる方々の傾向をみると、赤坂エリアや青山などに通う企業勤務者半数以上を占めて
います。また、男性の割合が7割と多く、入居者の8割を20-39歳が占めています。

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借家数(供給)、人口(需要)ともに伸びる港区

住宅・土地統計調査「借家数の変化」によると、2003 年から5 年の間に23 区全体で約146 千戸の賃貸物件が増え、同調査による「空き家の変化」を見ると、空き家数は5 年の間で全体的に減少しています。港区と、隣接する周辺の6区を見ると、各区によって借家数や空き家率の増減にばらつきがありますが、港区においては、供給にあたる借家数は5 年の間に約43.5% 増えており、空き家数も16.7% 増えています。賃貸住宅の供給が高まる中で、いかに居住者のニーズを
捕まえるかが求められるエリアといえます。

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エリア別に賃家の住宅着工数を見ると、東京都と23 区の各年の増減は相関していることがグラフから読み取ることができます。港区の供給傾向も東京都や23区と似たような動きを見せています。2010 年の数値は公式資料がないため予測となりますが、全体的な傾向として、2004 年から2006 年までは比較的多く着工している一方、東京都・23 区ともに2009 年、2010 年と連続して過去10 年間での最少着工数であることから、港区の供給も2010 年は比較的低い
状況であると予測できます。

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供給が平成15 年~ 18 年(2003 年~ 2006 年)の間に著しく伸びているものの、今後供給が減り、港区の人口推移も年々伸びていることから、儒給バランスの回復により、不動産価値にも価格下落率の低下など良い影響が期待できます。

《まとめ》

 

赤坂周辺エリアは古くから高級な繁華街として高級料亭などが多く集い、現在では企業の本社や支社が集うオフィス街として発展しています。ライブハウスや劇場、美術館なども多く、近年では赤坂サカス、東京ミッドタウン等の再開発もあり、街は益々華やかさを呈しています。また、周辺には大使館も多く、国際色豊かな街としても有名です。

港区に位置する赤坂は街自体がビジネス街・繁華街として栄えており、その利便性から特にサラリーマンの単身者に人気があり、不動産価格・賃料などにおいて、安定した価値を保つことが期待できそうです。

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