港区

東京のさまざまな要素が詰め込まれた万能タウン「大門」

「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。

「水道橋」エリアの特徴

  • 古くから続く門前町。住環境も良く、都心ビジネス街へ近いため、単身者需要の高いエリア!
  • 都営大江戸線・浅草線に加え、JR 山手線「浜松町」駅も使用できる利便性
  • 高く安定した賃貸市場と、周辺再開発によるエリアの活性化

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開放的に整備された大門駅

 

  東京都港区にある「大門」は羽田空港への玄関口とも言われるJR山手線の
「浜松町」駅がすぐ近くにあり、駅周辺は高層ビルに囲まれていて多くのビジネスマンが行き交うオフィス街です。見上げれば東京のシンボル東京タワーがそびえ、「増上寺」や「東京都立旧芝離宮恩賜庭園」など日本風情が感じられる四季折々の素晴らしい自然なども楽しむことができ、さらには東京湾が広がる湾岸エリアを望むこともできる、まさに東京のシンボルスポットと言えます。

 都会的な印象を受ける街ですが、昔ながらの商店街にはスーパーや薬局、その他数多くの飲食店が並ぶなど、単身者には非常に便利な地域性な上、「港区役所」や都市銀行の支店など公共機関の手続きなども出かけることなく煩わしさを感じることもありません。

 近年では再開発もさらに進み、「四季劇場」や日テレがある「カレッタ汐留」などカルチャーの発信地として注目を集めているため、これからも多くの人を魅了していく街と言えるでしょう。

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続々とタワーマンションが建設される大通り

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地元暮らしが満喫できる商店街

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荘厳な外観が街にピッタリの明治学院大学

全ての交通手段であらゆる地域へアクセス可能

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 「大門」は、都営大江戸線・浅草線が乗り入れしており、5分ほど歩くと、JR山手線や京浜東北線に加え、東京モノレールの発着駅「浜松町」駅が近くにあり、都営三田線の「御成門」「芝公園」も徒歩圏内にあります。
そのため主要駅にはほとんど乗り換えなくアクセスすることができ、さらに湾岸エリアの方の「竹芝桟橋」のフェリー乗り場も近く、電車、飛行機、船の全ての乗り物で各地にアクセスすることができます。

 このエリアには幹線道路である「第一京浜」が通っていて、歩道も十分な幅をもっているので自転車であれば東京駅や品川方面へも楽に短時間で移動していただけます。

 どの交通手段を取っても「大門・浜松町」は東京23区の中でもトップクラスに便利であるので、アクセス面でも都心で働く単身者や出張の多いビジネスマンに多く支持されています。

大門周辺の賃貸市場

 駅周辺の賃貸物件データをもとに、「大門」駅と23区の平均を比較すると、賃料相場では平米当たり約796円(20㎡で約15, 920円)高いことがわかります。賃料相場は比較的高いエリアといえます。

 重回帰分析による賃貸市場の傾向をみると、「b.築年/d.切片」による影響は23区より低いことがわかります。つまり、築年が経っても賃料が下落する割合が低く、安定した傾向があることがわかります。賃料単価と築年数(単価域)グラフを見ても、築年が経った物件でも高い賃料を維持していることが読み取れます。一方「a.徒歩/d.切片」の割合は23区平均よりも高く、駅から徒歩10分以上の物件は賃貸力が著しく落ちるエリアと予測されます。

 また、「e.標準偏差/d.切片」の割合をみると、23区平均よりも高く、リノベーションを施すことにより賃料が改善する可能性の高いエリアです。駅近物件を選ぶ必要性があるエリアですが、その点に注意すれば安定した賃貸経営の可能なエリアといえます。

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※賃料単価は平均値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※データは2014 年3 月末日現在のデータです。重回帰分析は築10 ~ 30 年、16 ㎡以上 30 ㎡未満の物件から算出しています。

港区と大門の人口特性

 

 東京都ならびに港区の人口のうち単身者世帯の割合をみると、東京都全体で45.71%に対して、大門(徒歩15分圏内)は62.76%が単身者となっており、単身者が非常に多いエリアであることがわかります。

 対象エリア内の居住者の年齢構成と男女比をみると、20~39歳の割合が非常に高く、20歳未満は少ないことがわかります。都心のビジネス街であり、昔ながらの雰囲気も残す住環境の良いエリアであるため、若い単身者需要が高いと分析できます。

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REISM 管理物件 ― 2014 年8 月現在 ―

REISMでは「大門」エリアのリノベーション実績があります。

 都心ビジネス街へほど近い「大門」は、働き盛りな20~39歳の単身者が多いエリアです。都心で働く単身者をターゲットに、落ち着いた雰囲気ながらもスタイリッシュなロフト(倉庫)風にリノベーションを施すことにより、賃料は約18%向上(弊社査定賃料比)。

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借家数・空家数が増える中、差別化の求められる港区

 住宅・土地統計調査「借家数の変化」によると、2003年から5年の間に23区全体で約146千戸の賃貸物件が増え、同調査による「空き家の変化」を見ると、空き家数も5年の間で全体的に増えています。港区と周辺の新宿区・目黒区などを見ると、各区によって借家数や空き家率の増減にばらつきがありますが、港区においては、総数こそ少ないものの借家数・空き家数ともに増えていることが分かります。賃貸需要があるなかでいかにニーズを捕まえるかがより求められるエリアといえます。

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 エリア別に貸家の住宅着工数を見ると、東京都と23区の各年の増減は相関していることがグラフから読み取ることができます。港区の供給傾向も東京都や23区の増減と似たような動きを見せています。全体的な傾向として、東京都・23区ともに2009年~2011年と連続して過去10年間と比較して着工数は抑えられている一方、2012年からは増加傾向を示しています。23区・港区の供給も2013年は若干増加すると予測できます。また、2014年には消費増税の影響で供給数の増加傾向は一旦落ち着くと予想され、市況は中古市場へとシフトしていくものと考えられます。

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 また、港区の人口推移をみると年々伸びており、近隣の浜松町一丁目では再開発も予定されています。物件の供給数も抑えられていることから、需給バランスの回復により不動産価値にも価格下落率の低下など好い影響が期待できます。

《まとめ》

 

 「大門」という駅名は、駅に近接している増上寺の総門を指す「大門」から付けられました。古くから増上寺の門前町として栄えており、現在は世界貿易センタービルや港区役所など、ビルやホテルの立ち並ぶビジネス街となっています。また、周辺には芝公園や旧芝離宮恩賜庭園など、緑地環境も充実しています。

 賃貸市場としては相場賃料も高く、単身者需要も高い魅力的なエリアである一方、需給バランスは若干供給が多く、今後の動向に注意が必要なエリアでもあります。逆にいえば、希少性のある物件であれば安定した賃貸経営を期待できるエリアといえます。

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