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品川区
五反田
オフィス街、繁華街、住宅街の3 つの顔を持つ「五反田」
「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。
「五反田」エリアの特徴
- オフィス街、繁華街、住宅街という3つの顔
- 五反田~大崎間の再開発による不動産価値への期待
- 都内各所への素早いアクセスが可能な交通手段
駅ビルが併設されている五反田駅
「五反田」は東京都品川区北部に位置し、山手線停車駅の一つです。歓楽街のイメージが強い五反田ですが、現在では街並みが整備され、東京の城南区域の中核地として栄えています。
駅周辺は繁華街・オフィス街を形成しており、オフィスビルの他に駅ビル「アトレヴィ五反田」や「レミィ五反田」などのショッピングに最適な商業施設や多数の飲食店で賑わっています。駅ビルにはスーパーも入っているため、普段の生活や日用品を買い揃えるにも非常に便利です。
住宅街としても人気があり、幹線道路沿いにはマンションが立ち並んでいます。また、東五反田の高台は「島津山」「池田山」として古くから高級住宅地として知られています。
昭和57年に大崎副都心が指定されて以降、大崎・五反田間では今日まで大規模な開発が続いており、大崎エリアとあわせて注目のエリアの一つといえるでしょう。
駅周辺は商業施設でにぎわっている
島津山の高級住宅街の一角
再開発エリアにはタワーマンションが立ち並ぶ。
長・短距離どちらも利用可能で多方面へのアクセス抜群
「五反田」駅はJR山手線、東急池上線、都営浅草線の3線を利用することができます。
山手線を利用できるため便利なのは間違いありませんが、 品川駅へも山手線で2駅ですので、新幹線の利用や羽田空港へのアクセスなど、出張などで遠方に行かれる方にもうってつけの駅です。
その他にも都営浅草線を使うことで日本橋や新橋といったビジネス街、駅前から出ているバスを利用することで六本木や川崎など多方面にアクセスすることができます。
東京都内はもちろん、出張や旅行にも対応できる利便性は都内で働く単身者には魅力的です。この交通利便性も「五反田」が指示される理由の一つといえるでしょう。
「五反田」周辺の賃貸市場
五反田駅の賃貸市場を見ていきます。まずは賃料相場から見ていきましょう。
五反田駅の賃料相場と23区平均を比較すると、23区の3,339円/㎡より高い3,968円/㎡です。
次に重回帰分析で「築年数」「徒歩分数」「面積」の3つの変数が賃料にどの程度
影響を与えるかを分析します。「■徒歩・築年・面積による賃料の重回帰分析結果
一覧」を見てみると、五反田の単身者物件の月額賃料は「d. 切片」の35, 473円から
スタートし、徒歩1分ごとに「a. 徒歩」の643円ずつ値下がり、築年数1年ごとに「b.
築年」の705円ずつ値下がり、面積1㎡ごとに「c.面積」の3,054円ずつ値上がること
がわかります。
これを23区と相対的に比較するために「b. 築年/d. 切片」と定義してみると、五反田
の築年による賃料の下落傾向は23区よりやや高い割合であることがわかります。
一方、賃料のバラつきを表す「e.標準偏差/d.切片」は23区より大きく、リノベーション
による賃料改善の期待できるエリアといえるでしょう。
※賃料単価は平均値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※データは2014 年3 月末日現在のデータです。重回帰分析は築10 ~ 30 年、16 ㎡以上 30 ㎡未満の物件から算出しています。
「五反田」の居住者特性
「五反田」と五反田駅のある品川区の居住者特性をみていきましょう。まずは単身者世帯比率の比較です。東京都の45.71%と比較すると、品川区は単身者が53.07%、五反田は55.25%と単身者が多いエリアであることがわかります。
次にエリア内の「年齢構成比と男女比率」を見てみると、男女比率はやや女性のほうが多く、年齢別に見てみると男女ともに20-39歳の若い年齢帯が最も多く、全体の約38%を占めています。若い単身者に指示されていることが居住者特性からも読み取れます。
REISM 管理物件 ― 2015 月7 月現在 ―
REISMでは五反田エリアでのリノベーション実績があります。
「五反田」の居住者特性から、仕事もプライベートもアクティブに活動しつつ、家での自分時間も大切にしたい働き盛りの男女を想定し、性別問わずターゲット幅の広いAntiシリーズを選定しました。
リノベーションをすることにより賃料は約12%向上(弊社査定賃料比)。
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借家数(供給)、人口(需要)ともに伸びる品川区
「五反田」駅の所在する品川区は東京23区の南西部に位置し、「五反田」
「大崎」の再開発エリア、「武蔵小山」「戸越銀座」のような商店街、「御殿山」「池田山」に代表される高級住宅街など様々な特徴の街が集積しています。
住宅・土地統計調査「借家数の変化」によると、2008年から5年の間に23区全体で約190千戸の賃貸物件が増え、同調査による「空き家の変化」を見ると、空き家数も5年の間で全体的に増えています。品川区を見てみると、供給にあたる借家数は5 年の間に約7 . 4 % 増えているのに対し、空き家数は約48.9% 増えています。賃貸住宅の供給が高まるなかで、いかに居住者のニーズを捕まえるかが求められるエリアといえます。
エリア別に貸家の住宅着工数を見ると、東京都と23区の各年の増減は相関していることがグラフから読み取ることができます。品川区の供給傾向も東京都や23区の増減と似たような動きを見せています。
東京都および品川区の着工数は2011年、2012年と増加傾向にあるものの、2013年、2014年には増加傾向が緩やかになっており、品川区の供給も2014年は若干の増加に収まると推測されます。また、消費増税の影響で供給数の増加傾向は一旦落ち着くと予想され、市況は中古市場へとシフトしていくものと考えられます。
供給は2003 年~ 2006 年の間に著しく伸びているものの、2007年以降は抑えられている傾向にあり、品川区は人口推移も年々伸びていることから、儒給バランスの回復により不動産価値にも価格下落率の低下など良い影響が期待できます。
《まとめ》
東京の南西、品川区に位置する「五反田」はオフィス街・ビジネス街・
住宅街と様々な顔を持つエリアです。
駅西側には駅ビルのアトレヴィ五反田や駅直結のレミィ五反田などの
商業施設や、TOCやポーラなどのオフィスビルが建ち並んでいます。
また、駅東側は高級住宅地としての歴史もある一方、今日でも再開発が
進められ大崎周辺と共に大崎副都心を形成しています。交通利便性も
高く、沿線に複数路線利用できるため通勤・通学には困りません。
不動産市場をみると、リノベーションによる賃料向上可能性が期待
できる一方、品川区の受給バランスはやや供給が多いためいかに居住者
のニーズを掴めるかが鍵となります。
再開発によって拠点性の高まった「五反田」は、不動産価値に置いて
も安定した価値が期待できそうです。