中野区

職・住のバランスの良さが人気の理由「中野坂上」

「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。

「中野坂上」エリアの特徴

  • 職・住のバランスが取れた住みやすいエリア
  • 新宿まで2駅4分と抜群の立地!新宿のビジネスエリアからも歩いて20分程度
  • 単身者世帯の割合が6割以上と、単身者ニーズの高いエリア

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近代的な雰囲気の中野坂上駅前

 エリアレポートVol.73では「中野坂上」駅をご紹介いたします。

 「中野坂上」駅は新宿と東中野の間に位置しています。「中野坂上」の一番の魅力はなんといってもその立地。新宿駅から北西に約1km、東京メトロ丸の内線で新宿から2駅4分という抜群の立地です。西新宿エリアからは徒歩で20分程度と、仕事や飲み会などで遅くなっても終電を気にせず帰れる立地が一番の魅力でしょう。

 中野坂上の駅を出ると大通りに面して高層ビルや中高層マンションが立ち並んでいますが、車道も歩道も幅が広いため駅周辺は解放感があります。中野坂上交差点の付近には、再開発で建てられた住友中野坂上ビルやハーモニースクエア、中野坂上セントラルビル、中野坂上サンブライトビルといったオフィスと住宅が一体となったスタイルのビルが立ち並んでいます。クリニック、飲食店、商業施設、多目的ホールなどの生活施設も入っており、中野坂上で生活する人々のライフスタイルを豊かにしてくれます。
 また、その他にも駅周辺には大きなスーパーや飲食店、宝仙寺や成願寺、東京工芸大学中野キャンパスなど、生活施設や文化的な建物が立ち並んでいます。

 大通り沿いから離れたところは戸建てや低層集合住宅の多い住宅街になっています。新宿の隣とは思えないほど閑静な住宅街が広がっており、都心の利便性を享受しながらも、落ち着いた環境で生活することができます。

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通り沿いは車道も歩道も幅が広く解放感がある

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生活に必要なスーパーも駅前にあるため、日々の買い物には困らない

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駅前とは対照的に、閑静な環境の住宅街

新宿まで2駅!各方面の路線も利用可能で、あらゆる交通手段に対応

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 「中野坂上」駅からは東京メトロ丸ノ内線と都営大江戸線の2路線が利用可能です。

 丸ノ内線は池袋駅から東京駅を経て新宿駅まで山手線の内側をU字形に走行し、新宿から杉並区(荻窪・方南町方面)までを結ぶ路線です。大江戸線は地下の山手線ともいわれるように、東京の都市部を環状に通る路線です。この2つの路線は「銀座」や「東京」、「六本木」などビジネス街へのアクセスが良いため、都心で働く会社員から人気の高い路線です。
 また、電車での移動手段以外にも、関東バス・京王バスも通っていて、中野行き・渋谷行き・吉祥寺行きなどが運行しています。

 「中野坂上」からは日本一のビッグターミナル「新宿」駅まで2駅4分と近く、新宿へ出てしまえば都内各地への素早いアクセスが可能です。
 「新宿」からはJR山手線が使えるので「池袋」、「渋谷」などの主要エリアへはもちろんのこと、多種多様な路線を利用することで通勤や通学、プライベートで利用するほとんどの場所へ快適に移動できます。

「中野坂上」駅周辺の賃貸市場

 中野坂上駅の賃貸市場を分析していきます。まずは賃料相場と築年数の比較です。23区平均と比較すると、賃料相場は23区の3,339円/㎡に対し、中野坂上は3,562円/㎡です。
 中野坂上の平均値・中央値・最頻値を比較すると、平均値<中央値<最頻値の順にデータが大きくなっていることがわかります。また、平均値と中央値の値が非常に近いことから、平均値・中央値が分布の低いほうへ偏っており、割安な物件数の多いエリアであると分析できます。

 次に重回帰分析で「築年数」「徒歩分数」「面積」の3つの変数が賃料にどの程度影響を与えているかを分析します。「■徒歩・築年・面積による賃料の重回帰分析結果一覧」を見てみると、中野坂上駅の単身者物件の月額賃料は「d.切片」の47,152円からスタートし、徒歩1分ごとに「a.徒歩」の624円ずつ、築年数1年ごとに「b.築年」の768円ずつ値下がり、面積1㎡ごとに「c.面積」の2,302円ずつ値上がることがわかります。

 「賃料に対する影響割合の比較」から中野坂上駅の賃貸市場の傾向を分析すると、築年による賃料下落「b.築年/d.切片」、徒歩による賃料下落「a.徒歩/d.切片」、賃料のばらつき(市場の幅)を表す「e.標準偏差/d.切片」ともに23区平均よりも高い水準です。中野坂上は古くからの物件も多くあり、マンション開発の影響により賃料のばらつきが大きくなっていると分析できます。

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※リズムマンションDBより作成(データは2014年3月末日現在のデータです。)
※賃料単価は平均値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※重回帰分析は築10~30年、16㎡以上30㎡未満の物件から算出しています。

「中野坂上」の居住者特性

 「中野坂上」の居住者特性を見ていきます。まずは単身者世帯の比較です。

 東京都ならびに中野区の人口のうち単身者世帯の割合をみると、東京都全体で約45%、中野区で約60%です。中野区は新宿区、渋谷区に隣接している割に賃料が割安なエリアなため、都心で働く若い単身者からの人気が高いエリアです。「中野坂上」の単身者割合も約66%と高く、単身者の需要の高いエリアであることがわかります。

 次に対象エリア内の居住者の年齢構成をみると、20代と30代が突出して多く、20~39歳の合計で約41%と若い世代が4割以上を占めています。職・住のバランスの良さが若い世代から支持が高い理由でしょう。

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REISM 管理物件 ― 2017月8月現在 ―

 REISMでは中野坂上エリアでのリノベーション実績があります。

 玄関を開けた途端、目に飛び込んでくるワイルドな躯体を持ちながらも、奥に広がる居室はどこか柔らかくもあり肌になじむような、そんな不思議な感覚が住む人を包みこんでくれるリノベーションシリーズ「Cotton」。アンティーク調のタイルや無垢のフローリングに温かみを感じつつ、時を重ねることであらわれる美しい経年変化を楽しめる部屋へとリノベーションを施しました。

 リノベーションをすることにより賃料は約13%向上(リズム査定/平米賃料比)

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借家数(供給)が伸びる一方、人口(需要)の減少が予測される中野区

 「中野坂上」駅の所在する中野区は23区の西部に位置しています。区内は低層中層の住宅街・マンションが密集したエリアが多く、渋谷区・新宿区・豊島区など繁華街・ビジネス街と隣接していることから、都心のベッドタウンとして機能しています。

 住宅・土地統計調査「借家数の変化」によると、2008年から5年の間に23区全体で約190千戸の賃貸物件が増え、同調査による「空き家の変化」を見ると、空き家数も5年の間で全体的に増えています。中野区を見てみると、供給にあたる借家数は5年の間に7.1%減少しているものの、空き家数は95.7%増と前回の調査時と比べるとおよそ2倍になっています。

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 エリア別に貸家の住宅着工数を見ると、東京都と23区の各年の増減は相関していることがグラフから読み取ることができます。中野区の供給傾向も東京都や23区の増減と似たような動きを見せています。中野区の着工数も2006年以降、低い水準で抑えられており、2015年の供給も比較的低い水準に収まると推測されます。

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 人口の推移を見てみると、中野区の人口は年々増加していることがわかりますが、東京都によると中野区は2020年あたりから徐々に減少を始めると予測されています。
 供給が増え、需要の減少も予想される中野区は、希少性の高い物件や差別化された物件など、入居者のニーズを見極める知識が必要なエリアといえるでしょう。

《まとめ》

 駅は新宿と東中野の間に位置する「中野坂上」は、新宿駅から北西に約1km、東京メトロ丸の内線で新宿から2駅4分という抜群の立地にあります。
 中野坂上の駅を出ると大通りに面して再開発で建てられた住友中野坂上ビルやハーモニースクエアといったオフィスと住宅が一体となったスタイルの高層ビルが立ち並んでおり、クリニック、飲食店、商業施設、多目的ホールなどの生活施設も入っており、中野坂上で生活する人々のライフスタイルを豊かにしてくれます。
 一方、大通り沿いから離れたところは新宿の隣とは思えないほど閑静な住宅街が広がっており、都心に隣接しながらも落ち着いた環境で生活することができます。

 不動産市場に目を向けると、中野坂上の賃貸市場は築年による賃料の下落傾向、賃貸市場のばらつきを表す標準偏差の値が大きいことが特徴です。また、借家数(供給)が伸びる一方、人口(需要)の減少も予測されており、入居者のニーズの高い物件、差別化された競争力の高い物件を見極める知識が必要なエリアといえます。

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