杉並区

根強いファンを持つ人気エリア「西荻窪」

「REISM エリア分析レポート」は、毎月1つの駅を取り上げ、交通アクセス、商業施設、人口など様々な視点から分析し、そのエリアの特長をレポートしています。

「西荻窪」エリアの特徴

  • 昔ながらの街並み、景観を大切にした街づくり
  • JR、地下鉄3路線の利用と、吉祥寺まで徒歩圏の利便性
  • 借家数(供給)、人口(需要)ともに伸びる、単身者からファミリーまで年齢問わず人気の街

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駅前から南口・北口ともに賑わう、名店が並ぶ商店街

 

「西荻窪」は駅前の24時間スーパーをはじめ、JRの線路をはさん
で南北に商店街が伸び、日用品はもちろん、老舗の人気グルメ店
や喫茶店、ライブハウスなどもあり、平日・休日とわず多くの人で
賑わっています。

また、「西荻窪」は、アンティーク雑貨店、骨董品屋、中古家具店な
ど古くて味わいのある品を扱う店舗が多く、年2回開催されてい
る「西荻骨董好きまつり」といったイベントが通算26回目を迎え
ているなど、街をあげてのアンティーク祭りとして毎年多くの方
が訪れています。

さらに駅前北口から東京女子大方面に商店街を抜けると「善福寺
公園」にたどりつき、周辺は閑静な住宅街が広がる、周辺住民の憩
いの場として親しまれています。
地元の方はもちろん、散策で西荻窪に訪れる方も多く、根強い
ファンを持った人気エリアとなっています。

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家族連れの買い物客が目立つ

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行列のできるハンバーグ屋さん

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アンティークの青空市も日常風景

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少し歩けば吉祥寺・井の頭公園にも

吉祥寺へ徒歩圏。さらに複数路線の利用でアクセス良好!

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「西荻窪」駅からは3路線( JR中央線、総武線、東京
メトロ東西線)を利用することができます。
JR・東京メトロを利用することで、新宿・東京・飯田
橋方面にスムーズにアクセスできるため通勤などの
利便性が高く、また、隣駅にあたる、「住みたい街ラン
キング」で常に上位に入る「吉祥寺」までは、「西荻窪」
駅から徒歩15分~20分ほどの距離にあり、京王井
の頭線を利用することで渋谷駅にも楽に行くことが
できます。西荻窪は都心へのアクセスの選択肢が多
いこともあって、都心に勤務する単身者に人気の高
い街です。

「西荻窪」駅周辺の賃貸市場

駅周辺の賃貸物件データをもとに、「西荻窪」駅と隣り駅の吉祥寺を比較すると、賃料相場では平米当たり約160円(20㎡で約3,200円)下がります
が、西荻窪エリアにおける賃料価格の上がり下がりのふれ幅(ばらつき)が小さいことから、安定した賃料相場を維持しているエリアといえます。
また、重回帰分析により、築年数に対する、平米賃料の減価傾向を築10年~30年の物件データに絞り込むと、23区平均の-1.48%と比べて「西荻窪」
は-1.45%と、23区の下落水準に近く(≒20年経過で約3割下落)、築年数が古くなっても賃料の下落率は緩やかな傾向です。こうしたデータから、「西
荻窪」駅周辺の賃料相場は、23区内でも、経年による家賃下落への影響は比較的小さく安定していることがわかります。

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※賃料単価は中央値であり、平米数を乗算した価格が必ずしも相場と一致するものではありません。
※データは16 ㎡以上30 ㎡未満の物件から算出しています。

杉並区と西荻窪周辺の居住者の特長

 

東京都ならびに杉並区の人口のうち単身者世帯の割合をみると、東京都全体で45.71%に対して、杉並区は56.46%と比較的高いこと
がわかります。対象エリアとなる丁目(西荻北、西荻南など)における人口統計資料から単身世帯の割合をみてみると、区の平均を上回
る59.21%となっており、西荻窪周辺エリアは一人暮らしの方が多いということがわかります。また、対象エリア内の居住者の年齢構
成をみると、20~39歳の割合が26.7%と最も高く、40歳未満が全体の約1/3を占め、比較的若い世代の居住割合が多いエリアとなっ
ています。

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販売・管理物件の入居者傾向(2012年5月現在)

都内の好立地の中古マンションを
投資向けに販売し、賃貸管理を行っています。
「西荻窪」エリアでも、駅周辺の投資用賃貸マン
ションの販売・管理物件があり、リノベーショ
ン実績もあります。
実際に住んでいる方々の傾向をみると、年齢は
前項の居住者傾向で最も割合が高かった20~
39歳、男性、中央線沿線に通勤・通学される方が
それぞれ約7割を占めました。

借家数(供給)、人口(需要)ともに伸びる杉並区

住宅・土地統計調査「借家数の変化」によると、2003年から5年の間に23区全体で約146千戸の賃貸物件が増え、同調査による「空き家の変化」を見ると、空き
家数も5年の間で全体的に増えています。杉並区と周辺の世田谷区・中野区・練馬区を見ると、各区によって借家数や空き家率の増減にばらつきがあります
が、杉並区においては、供給にあたる借家数は5年の間に約14.3%、空き家数は4.6%増えています。賃貸住宅の供給が高まるなかで、いかに居住者のニーズ
を捕まえるかが求められるエリアといえます。

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エリア別に貸家の住宅着工数を見ると、東京都と23区の増減は相関がみられます。一方で杉並区の供給傾向は大きな増減の変化は見られず、2000年から
2008年まで年平均3,000戸前後の供給が続いています。全体的な傾向として、2003年と2006年で比較的多く着工している一方、東京都全体は2009年、2010
年と連続して過去10年間での最小着工数であることから、杉並区の供給も2010年は比較的低い状況であると予測できます。

今後供給が減る傾向のなかで、杉並区の人口推移は年々伸びていることから、需給バランスの回復により、不動産価値にも価格下落率の低下など好い影響が期待できます。

《まとめ》

 

杉並区は城西(じょうさい)エリアと呼ばれ、23区のなかでも西側に位置し、新宿駅を出発点とする「中央線」「西武新宿線」「京王線」の各駅が区内を3
等分するように東西に走る、都心へのアクセスが近い住宅街として昔から親しまれています。

杉並区の「まちづくり基本計画(マスタープラン)」によると、西荻窪駅のJR線を境界として南北に展開する住宅街・商店街にふれ、いわゆる大型の再
開発ではなく、街並みなどの景観を大切にしながら、木造戸建て住宅の耐震・耐火化を図るなど、街区整備を中心とした方向性が掲げられており、空
に向かって縦に伸びる開発ではなく、地域に広がって横に伸びる、“面でのまちづくり”を指針としています。

杉並区の中でも「西荻窪」駅は情緒ある街並みに、老舗グルメ・骨董・アンティーク系の店舗が多く集まり、これらの魅力に惹かれて多くの方が訪れる
街です。また、都心へのアクセスが便利なことから年齢問わず人気のあるため、不動産価格・賃料などにおいて、安定した価値を保つことが期待で
きそうです。

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