不動産投資

不動産投資で失敗する人が見落としがちなリスクとは

不動産投資に限らず投資活動にリスクはつきものですので、成功する人もいれば失敗してしまう人もいるでしょう。またセンセーショナルな事例は注目を集めやすいためにメディアが取り上げがちです。不動産投資に興味を持ったのに失敗事例にばかり目が行ってしまい、マイナスのイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

ただ不動産投資の失敗はある程度のパターン分けができます。そのパターンを把握し事前に準備することで、失敗のリスクは回避することが可能です。ここでは不動産投資の見落としがちなリスクとその対策について考えてみましょう。

不動産投資で失敗する人が見落としがちなリスクとは

一番は「空室」リスク

不動産投資において「空室」「税金」「売却損」「災害」のリスクについては、事前に準備をすることで十分にリスク対策を立てることが可能です。

まず空室のリスクから考えてみましょう。仮に退去者が出て空室になったとしても、次の入居者がすぐに見つかれば空室率は低くなります。この空室リスクの有無は物件を選んだ時点ですでに決まってしまうともいわれています。つまり後からの修正は困難となりますので、そもそも物件に賃貸需要があるのかの見極めが重要です。

家賃を下げれば確かに客付けはしやすくなります。家賃収入が0円になってしまうよりも値下げしてでも家賃収入を確保したいという気持ちもあるでしょう。ただ資金計画が狂ってしまうと返済ができなくなり、物件を手放さざるを得ない事態に陥る可能性があります。

そうならないように購入時に、客付けができる物件かどうかを見極めることが重要です。とくに不動産投資の初心者の場合は信頼できる不動産会社に相談しながら、東京など人口増加が見込まれるエリアで立地条件の良い物件の購入を検討すると良いでしょう。そのような物件であれば必然的に空室リスクも低く安定した賃貸経営が見込まれるでしょう。

<参考>
五輪後〜2030年までの不動産投資家へのお勧め地域はどこなのか?
都心の空室率は16.4%。空室リスクを減らすために首都圏を選ぶべき理由

一番は「空室」リスク

「空室」リスクと「売却損」リスクはワンセット

不動産投資においては毎月の家賃収入だけでなく将来不動産を売却した時の出口戦略についても、ある程度プランを立てておくことが重要です。仮に家賃での収益がプラスであっても売却額が大きく値下がりしてしまえばトータルで投資がマイナスになる可能性があります。そうならないためには将来値下がりしない物件選びを心がけたいところです。基本的に空室リスクが低い物件は建物や設備が古くなってもリノベーションでインフラを刷新することで安定した賃貸需要が見込まれますので、客付けしやすい物件選びがそのまま将来の売却損対策になります。

見落としがちな「税金」と「災害」リスク

税金に関しては購入前に自分で調べたり、不動産会社に相談しながら資金計画にタックスプランニングを盛り込みましょう。不動産を購入すると、支払いが発生しない減価償却費を帳簿上は経費として計上できます。しかし逆にローンの元本返済は実際の支払いは発生するのに経費として認められません。

そのため「減価償却費<元本返済額」となると、その間は所得税の負担がとても重くなり資金繰りが悪化してしまいます。このような事態は事前にシミュレーションすることで十分に回避できることですので必ず確認しておきましょう。

最後に災害リスクです。これは都道府県や市区町村のような“大きな単位”で見た場合に国内であればリスクの差は、「それほどない」といわれています。ただ逆に同じ市区町村内という“小さな単位”で見た場合、少しの立地の違いで水害リスクなどは大きく変わる傾向です。物件を購入する前には必ず自治体などが発行するハザードマップを確認し、災害リスクに備えることが重要です。そして火災保険や地震保険を活用することは言うまでもありません。

<参考>
不動産投資で災害リスクを回避するためにできること

想定外のコスト発生に備える

不動産投資では想定外のコストが発生します。物件購入費の返済などは、資金計画に含まれていたとしても将来の物件改修・修繕費などは見落としている場合があります。不動産投資は株式やFXなどの金融商品と異なり長期間の資産運用です。購入物件も時間の経過とともに徐々に劣化していくことは避けられません。

そのため将来はある程度のリフォームやリノベーションが必要となってきますので、そのコストも想定して資金計画を立てましょう。有効なリノベーションを行うことで賃貸重要も安定し将来の客付けに苦労する心配もなくなるでしょう。

成功する人はプロを味方につけ、さらに本人も準備する

不動産投資の経験がない人が自分だけの力で上記のようなリスクに対して見通しを持ち、万全に準備をしたうえで投資を始めるのは難しいでしょう。そのため不動産投資の初心者はまずプロを見方につけましょう。物件選びはもちろんマーケティングの仕方や物件管理、リフォームやリノベーションに関しては専門的なノウハウを持つ不動産会社をパートナーに選び、アドバイスを受けながら自分なりの投資スタイルを見つけてください。そして万全の準備を整えて投資家の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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