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投資の基本
国際都市の各種比較ランキングで常に上位をキープする東京の魅力
不動産投資では空室を発生させないことが重要なポイントですので、ニーズの高いエリアに物件を購入することが大前提です。国内だけでなく国際的にも人気の高い東京は、その点において評価も高く費用対効果が期待できるエリアといえるでしょう。東京はさまざまな国際都市ランキングで上位に名を連ねています。ここでは国際都市ランキングを参考に海外から見た東京の魅力を掘り下げてみましょう。
各ランキングで東京が上位に
国内有数の不動産・都市開発グループである森ビル系列のシンクタンク、森記念財団都市戦略研究所は、毎年「世界の都市総合力ランキング」というものを調査、発表しています。2019年のランキングで東京は、4年連続で3位となりました。このランキングは世界の主要48都市について以下の6つの分野から合計70の指標で採点し、その結果をランキングにしたものです。
- 経済
- 研究・開発
- 文化・交流
- 居住
- 環境
- 交通・アクセス
また海外の調査では、米国のコンサルティング会社A.T. カーニーが「グローバル都市調査」と題し調査を行い「グローバル都市指標」「グローバル都市展望」という将来的な都市のポテンシャルランキングを出しています。2019年のランキングで東京はグローバル都市指標で4位(7年連続)、グローバル都市展望で6位(昨年14位からの上昇)という好成績を収めました。
少子高齢化や長引く景気の低迷から国内不動産投資に対して悲観的な見方をする人も少なくありません。しかし東京は国内のみならず海外からも依然として高い評価を得ているのです。
取り上げられる東京の魅力
東京のどのような点が魅力として評価されているのでしょうか。いずれのランキングも「都市の経済の活発さ」「将来性を測る投資や研究の活発さ」を重視しています。その他にも「文化的な多様性」「自然環境の良さ」「治安に代表される住環境」なども重要指標の一つです。
経済については将来性に関する部分で東京は北京に抜かされましたが、各指標を並べて見たときに東京は低いものがほとんどありません。北京などアジアの主要都市は、たしかに経済の勢いが大きいところが多い結果となっています。しかし環境や治安で課題を抱えており、文化・交流(国際コンペティションの数や文化施設・宿泊施設の充実度)の面でも先に経済発展を遂げた東京に一日の長があります。
またヨーロッパやアメリカの都市も平均的に高いスコアを出していますが、テロ問題による治安リスク、ブレクジット、米中貿易摩擦による経済不安などでスコアが伸び悩んでおり、結果的に東京の高順位が維持されています。
外国人投資家、移住者、インバウンド需要で海外目線が重要
今後の不動産投資では国際的な目線が欠かせなくなってきます。急速な人口減少の対策として、より大規模な移民受け入れが行われる可能性もあるでしょう。また外国人投資家も日本の不動産市場に大いに注目しています。2018年に年間3,000万人を超えたインバウンド(訪日外国人数)は、民泊施設やホテルの需要で国内不動産市場に好影響を与えていると言えるでしょう。
海外目線で東京が高い評価を得ている事実は、不動産投資を考える上でも大きなポイントです。上述したランキングでは、どちらも都市の魅力をビジネスと住環境の両面において「私たち人間がどれほどひきつけられるか」を重視しています。こうした調査において日本が高い評価を受けているということは、私たち日本人不動産投資家としても素直に喜ばしいことではないでしょうか。
不動産投資をこれから始めようと考えている人は、投資物件はなるべく「自分の居住地の近くで」と思う人が多いかもしれません。しかしグローバル化が進んだ現在において不動産投資をするときは、まず「東京を」という選択肢を第一に考えておいた方がよさそうです。