COLUMN

不動産投資コラム

不動産投資家が目指したい事業的規模(5棟10室基準)とは?

個人が行う不動産投資で得られる収益は、当然ですが所得税の課税対象となります。サラリーマンの場合、毎月の給与や年2回の賞与などの所得から源泉徴収と年末調整を会社が行っているので、確定申告や納税の手続きをする必要はありません。しかし、サラリーマンでも不動産投資を行い不動産所得がある場合は、自ら確定申告し利益が出ていれば納税する必要があります。

その際に重要なのが投資の規模です。不動産投資では、「事業的規模」といわれる基準に達していると税制面でさまざまな優遇措置が受けられます。この「事業的規模」とは何なのか、認められるための基準や、認められたときに受けられる優遇措置などについて考えてみましょう。

「事業的規模」とは

不動産投資で「事業的規模」が認められるかどうかですが、一般的に「5棟10室基準」というものが採用されています。戸建て住宅を対象に投資を行う場合は5棟以上の所有、アパートやマンション投資を行う場合は10室以上で、「事業的規模」と認められるというものです。

この基準では、一戸建て1棟とアパート2室が同等です。一戸建て2棟と区分所有の物件6室の組み合わせという場合も、事業的規模としてみなされます。また、アパートなどを丸ごと1棟所有しているような場合、その部屋数が10室を超えていれば、これも事業的規模にあたります。ちなみに駐車場は5台分で1室とみなされます。

そもそもの話ですが、確定申告の種類は2種類です。申告が簡易だけど税優遇が少ない「白色申告」と、複式簿記による帳簿付けや決算書の作成など、いろいろと手間がかかるけれども、税優遇が多い「青色申告」になります。不動産投資でも、「青色申告」を行ったほうが受けられる税優遇は多くなるのです。特に事業的規模とみなされる状態で、青色申告を行うと優遇の度合いは大きくなります。

そのため、事業的規模としてのメリットを最大限に享受するためには、青色申告を行わなければなりません。青色申告を行うためには、確定申告時のルールを守るとともに、青色申告を行いたい所得が発生する年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を、納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。(2年目以降は必要ありません)また、その年に新規開業した場合は業務を開始した日から2カ月以内に税務署へ提出が必要です。

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事業的規模とみなされた場合の税優遇

事業的規模とみなされた場合の代表的なメリットは以下の通りです。

・青色申告特別控除65万円が利用可能

最も代表的な優遇措置は、青色申告特別控除という65万円の所得控除が受けられることです。これは不動産所得を65万円分控除できるので、その分が節税できます。事業的規模でない場合でも、青色申告すれば控除が受けられますが、その場合の金額は10万円なので、55万円も控除額が多くなるのです。

・家族への給与が経費に

また、事業的規模が認められて青色申告を行う場合、家族への給与支払いが、経費として認められるようになります。そうすると、不動産所得が分散されるため、所得税を下げることができるのです。他の収入が無かったり、少なかったりする家族に、給与という形態で渡すと良いでしょう。(ただし、実態に基づかない過剰な給与の支払いは、税務署で否認されますので注意しましょう)

なお、白色申告でも、事業的規模が認められれば、配偶者86万円、配偶者以外の家族は50万円という制限付きですが、支払った給与を所得から控除することが可能です。

・取り壊しなどによる損失を3年間の繰り越しが可能

不動産投資を行っていると、場合によっては、建物の取り壊しなどが発生し、各種経費などの損失を計上することがあります。事業的規模か否かを問わず、こうした損失は経費に計上できますが、多くの場合、1年分の所得で相殺しきれません。その際、事業的規模でなければ、当該年度の不動産所得での相殺が限度となりますが、事業的規模では、当該年度の所得で相殺しきれないときは、最大3年間の繰り越しが可能になります。

今回は、不動産投資による所得を節税するうえで重要な事業的規模の概要と、それで受けられる税優遇について調べてみました。もちろん、無理をしてまで事業的規模にする必要はありませんが、不動産投資でもスケールメリットが効くことを覚えておきましょう。

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