簡単明快!資産運用の魅力と運用資産の選択肢
近年、将来に対する不安や、なかなか増えない給料を補おうと、実際に資産運用を始めたり、興味を持ったりしている人が増えています。資産運用にはどのような魅力があるのでしょうか。また、実際に資産運用を行う場合、どのような選択肢があるのでしょうか。今回は、資産運用について考えてみることにしました。

資産運用とは「お金がお金を生む」行為
資産運用とは文字どおり、資産を運用して、お金を得る行為です。お金を得る行為は大別すると、1. 自ら働く、 2. 人を雇って人に働いてもらう、 3. 資産に働いてもらう。この3種類になります。資産運用は、3番目の「資産に働いてもらう」というものです。
このように、自ら働かなくても得られる収入を、不労所得と呼びますが、資産運用はその代表格と言えます。この資産運用の魅力は、なんと言っても、自分が働かなくても、お金が増えていくことにあります。

インカムゲインとキャピタルゲイン
資産運用の魅力は不労所得を得られることにあるとお伝えしました。そして資産運用による不労所得は、インカムゲインとキャピタルゲインという2つの種類に分けられます。
まず、インカムゲインとは、資産を保有することで継続的に発生する収入です。例えば、株式投資を行った場合、投資先企業の決算内容がよければ、配当を受け取ることができますが、そうした配当収益や、銀行預金や債券などの利息、また、不動産を所有していれば、それを貸し出して得る家賃や土地使用料などです。
一方で、キャピタルゲインとは、保有する資産の価格が、購入時よりも上昇し、売却することで得る収益のことです。売買資産の種類に制限はなく、株式、債券、外貨などの一般的な資産や、建物や土地などの不動産、金やプラチナなどの貴金属、絵画や骨董品のようなものでも、購入時よりも価格が高くなっていれば、売却することで得られる可能性があります。
ポイントは分散投資
資産運用で大切なことは分散投資です。特に初心者の方には意識してほしいポイントです。分散投資とは、投資対象となる資産の数や種類をひとつに限定せず、複数の資産に分けて投資することです。これにより、購入した資産の価格変動リスクなどが低く抑えられます。
ひとつの資産、あるいは1種類だけの資産に集中投資をしていた場合、その資産がインカムゲインを生み出し、価格が上昇すれば、大きな収益を得られることになります。しかし、どのような資産にも、価格変動リスクは存在し、価格が急落するなど、何か問題があった場合、ひとつの資産、1種類だけの資産では、大きなダメージを負うことになります。
ところが、投資対象となる資産の種類を分散し、複数で保有しておけば、その中のひとつに大きなダメージがあったとしても、他の資産による収益で、その損失を補えます。つまり、保有資産全体で考えた場合に、価格変動リスクを低く抑えることが可能になるわけです。
なお、資産の分散方法ですが、自動車会社A、自動車会社B、自動車会社Cのような同業他社の株式に投資する方法では、あまり分散効果が得られません。株式、債券、不動産のように種類の異なるものに投資をしたり、国内だけではなく、海外のものを投資対象にしたり、種類や国、地域を分散することが大切です。
自分に合った投資対象を見つけよう
最後に、対象となる資産の種類について考えてみます。まず、代表的な資産は株式でしょう。株式とは企業の分割された所有権のことであり、その企業の業績が良ければ、株式数に応じて配当を受け取れることができます。上場銘柄であれば、株式市場で自由に売買が可能で、売却益を狙うこともできます。
また、株式と似たような感覚で運用できる資産として、投資信託というものもあります。投資信託は運用会社が、多くの投資家から集めた資産を集め、まとめて運用し、その収益を投資家に還元します。運用は専門家であるファンドマネジャーが行い、国内外の株式や債券などさまざまな資産を投資対象とします。運用に成功していれば配当が支払われ、投資信託自体の基準価格も上昇するので、売却益も狙えます。
不動産も代表的な資産のひとつでしょう。不動産投資にもいくつかの方法があります。一般的には、自分でマンションやアパートなどの不動産を購入し、それを貸し出すことで家賃収入を得たり、価格が上昇したところで売却を得たりする投資方法です。
投資家の収入や資産状況などにもよりますが、たいていの場合、金融機関でローンを組んで、自己資金よりもはるかに高額な不動産を購入し、家賃収入をローンの返済にあてながら運用します。言い換えると、レバレッジを効かせた規模の大きな投資を行うことができ、大きな資産を築ける可能性があるということです。
規模の大きな投資をするには、ある程度の自己資金も必要になりますし、リスクも大きくなりますが、クラウドファンディングやJ-REIT(不動産投資信託)のように、少額からでも投資が可能な商品もあるので、あまりリスクを取らずに始めたいという初心者の方でも可能です。不動産は分散投資が基本の資産運用において、欠かせない投資対象です。分散投資でリスクを低く抑えながら、お金に「仕事」をしてもらいましょう。