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今すぐ始められる資産運用方法6選。サラリーマンに最もおすすめなのはどれ?

資産運用に対する関心が以前より高くなっています。2024年スタートの新NISAや以前にあった「老後2,000万円不足問題」など、資産運用に関心を持つ人が増えるきっかけになるような話題は尽きません。これに加えて、漠然とした将来への不安のようなものが蔓延しているという事情もあると思います。

そこで本記事では、資産運用の主な方法や、初心者が資産運用で成功するために必要な知識を解説します。将来のお金のことを考えたいという方は、ぜひ参考にしてください。

今すぐ始められる資産運用方法6選。サラリーマンに最もおすすめなのはどれ?

1.資産運用とは?

資産運用は文字通り、資産を運用することです。ここでいう資産とは金融資産のことで、株式や債券、投資信託、保険など、「お金を生み出す財産」を意味します。お金を増やすには、2つの方法があります。1つは自分が働いてお金を稼ぐ方法、もう1つはお金に働いてもらう方法です。後者のお金に働いてもらうというのが、資産運用の本質です。

また、お金に働いてもらうことで狙える利益は、インカムゲインとキャピタルゲインという2つの種類に分けられます。インカムゲインとは、資産を保有することで継続的に発生する収入です。例えば、株式投資を行った場合、投資先企業の決算内容がよければ、配当を受け取ることができますが、そうした配当収益や、銀行預金や債券などの利息、また、不動産を所有していれば、それを貸し出して得られる家賃や土地使用料などが該当します。

一方で、キャピタルゲインとは、保有する資産の価格が購入時よりも上昇し、売却することで得られる収益のことです。売買資産の種類に制限はなく、株式、債券、外貨などの一般的な資産や、建物や土地などの不動産、金やプラチナなどの貴金属、絵画や骨董品のようなものでも、購入時よりも価格が高くなっていれば、売却することでキャピタルゲインが得られる可能性があります。

資産運用で狙えるのはインカムゲインとキャピタルゲインであること、そして1つの投資で得られるのは片方だけとは限らず、両方が得られることもあることを押さえておいてください。

2.代表的な資産運用の種類

代表的な資産運用の種類

資産運用には実に多くの方法がありますが、ここではその中でも代表的な6つの方法を紹介します。

2-1.外貨預金

日本円ではなく、米ドルや豪ドルなど外国の通貨建てで預金することを、外貨預金といいます。日本は長らく超低金利が続いているため定期預金をしていても利息はわずかですが、海外には金利の高い国がたくさんあります。

例えば米ドル建ての外貨預金であれば1年もので4.8%や4.9%といった金利で預けられる銀行がありますし、豪ドル建てなら3%から4%台といった具合です。

ただし、外貨預金は最後に日本円に戻す必要があります。為替レートの動向によっては為替差損が発生するリスクがあることに留意しておく必要があります。

2-2.投資信託

投資家から集めた資金を専門家が運用し、そこで得られた利益を投資家に還元するのが投資信託です。株式や債券、不動産などさまざまな金融資産を運用対象としており、それぞれの運用商品の「詰め合わせパック」のような仕組みになっています。

それぞれ運用方針やテーマによって運用対象が決まっているため、投資家はその情報に基づいて購入する投資信託を選べます。「詰め合わせパック」なので分散性が高く、投資の基本であるリスク分散をしやすいところにもメリットがあります。

2-3.債券投資

債券とは、借金の証文のことです。契約した期日までにお金を返済することが約束された証文が証券として売買されており、それを購入することで債券投資ができます。

日本国内で代表的な債券投資といえば、個人向け国債です。日本政府が発行している国債を個人向けに販売しているもので、元本保証であることが大きなメリットです。

「第165回変動10」の金利は0.46%なので決して高いとはいえませんが、同じく元本保証である定期預金と比べると高金利なので、安全性を優先しながら少しでも金利の高い資産運用をしたい方におすすめです。

2-4.保険

生命保険の中には、貯蓄性のある商品があります。保険金として払い込んでいるお金の一部が積み立てられ、満期を迎えた時や解約した時に返戻金として支払われます。保険料の一部として払い込む形になるため、自分で貯金をしたり積立投資をしたりするのが苦手という方におすすめです。

2-5.REIT

REITとは、不動産投資信託のことです。投資家から集めたお金で不動産を運用し、その利益を分配します。REITの中でも東京証券取引所に上場している銘柄群はJ-REITと呼ばれ、厳しい上場条件をクリアしていることや運用の透明性の高さなどの面において安心して投資しやすい商品といえます。

個人では買えないような高額の優良物件で運用しているREITも多いので、こうした優良物件に間接的な投資ができるのもREITの魅力です。

2-6.不動産投資

上記のREITが間接的な不動産投資であるのに対し、ここで紹介する不動産投資とはアパートやマンションを自分で所有する現物投資のことです。不動産は「衣食住」の一角であることもあって景気変動の影響を受けにくく、比較的安定した利益を狙いやすい手法です。

不動産投資は一部の資産家や富裕層だけのものと思われがちですが、今や一般的なサラリーマンにも広く浸透しており、誰もが手軽に始められる投資です。サラリーマンの方々は不動産投資に適した属性でもあるので、始めるべき不動産投資の形については後述します。

3.初心者が資産運用で成功するためのポイント

これから資産運用を始める方にとって、一番の心配は「お金を増やすつもりが減ってしまうこと」ではないでしょうか。元本保証ではない以上、運用成績がマイナスになってしまう可能性はあります。そうならないために、資産運用で成功するためのポイントを5つ紹介します。

3-1.資産運用の目的を明確にする

ただ漠然と「お金を増やす」という目的だと、どの程度の利回りを求めるのか、それに伴うリスクはどこまで許容するのかといった具体的な戦略が立てられません。

いつまでにどれだけの資産を構築するのかという目標を立て、そこから逆算して必要な資金や利回り、運用方法などの計画を立てていくのがセオリーです。

3-2.自分に合った方法を選ぶ

投資には大きく分けて、3つのリスク種別があります。ハイリスク、ミドルリスク、そしてローリスクです。リスクが高いほど期待できる利回りも高くなりますが、リスクが高いということは資産を失う可能性も高くなります。

運用期間や目標金額などから逆算してどの程度のリスクをとるのかといった検討をするだけでなく、投資方針や投資先を検討する際には人の好みも大きく関わってきます。外国のことにあまり興味がない人が外国株や外国不動産などの投資をしても成功する確率は低くなってしまいますし、逆も然りです。

数ある資産運用方法の中からリスク種別ごとに自分に合ったもの、「これならできそうだ」と思えるものを選ぶことは、長く続けていく上でとても重要です。

3-3.必ず余剰資金で行う

余剰資金のみで行うというのも、資産運用の鉄則です。相場の展開によっては運用しているお金をすぐに現金化できない(もしくは現金化すると損になる)局面もありますが、必要なお金まで運用している時にお金が必要になってしまうと不利益につながります。

余剰資金であれば相場の状況に関係なく運用を続けることができますし、短期的な相場の上下によって一喜一憂することもないでしょう。

3-4.長期目線で行う

短期的な相場の上下に一喜一憂すると、間違った判断をしてしまいやすくなります。また、精神衛生上もよくありません。

資産運用は10年、20年といった長期的な視野で取り組むべきものなので、短期的な相場の変動に振り回されることなく、一時的な値下がりはむしろ買い増しのチャンスと思えるほどの長期的な目線が必要です。

3-5.分散投資を忘れずに

そしてもう1つ、資産運用で大切なことは分散投資です。分散投資とは、投資対象となる資産の数や種類をひとつに限定せず、複数の資産に分けて投資することです。これにより、購入した資産の価格変動リスクなどが低く抑えられます。

1つの資産、あるいは1種類だけの資産に集中投資をしていた場合、その資産がインカムゲインを生み出し、価格が上昇すれば、大きな収益を得られることになります。しかし、どのような資産にも、価格変動リスクは存在し、価格が急落するなど、何か問題があった場合、ひとつの資産、1種類だけの資産では、大きなダメージを負うことになります。

そうではなく、投資対象となる資産の種類を分散し、複数保有しておけば、その中のひとつに大きなダメージがあったとしても、他の資産による収益で損失分を補えます。つまり、保有資産全体で考えた場合に、価格変動リスクを低く抑えることが可能になるわけです。

なお、資産の分散方法ですが、自動車会社A、自動車会社B、自動車会社Cのような同業他社の株式に投資する方法では、あまり分散効果が得られません。株式、債券、不動産のように種類の異なるものに投資をしたり、国内だけではなく海外のものを投資対象にしたりと、種類や国、地域を分散することが大切です。

4.サラリーマンには不動産投資がおすすめ

先ほどサラリーマンと不動産投資について少し述べました。実は、サラリーマンは不動産投資に適しており、サラリーマンの方々にこそ不動産投資がおすすめです。
主な理由は、安定的な収入があるため融資の審査に通りやすいことと、定年退職後の収入源を確保しておく必要があるためです。

数ある不動産投資の中でも、特におすすめしたいのが都心の中古区分マンションのリノベーション投資です。中古物件の中には立地条件に恵まれているものの、建物が古くなっていることで競争力を失っているものがあります。そういった物件は「古くなっている」ことだけがネックになっているため、リノベーションによってその問題を解消すれば、好立地の魅力的な物件が出来上がります。

新築物件と比較して中古物件は安く仕入れることができますし、新築よりも中古のほうが好立地物件を探しやすいという事情もあります。新築物件を仕入れるよりも中古物件をリノベーションしたほうが低コストなので、高い利回りも期待できるでしょう。

サラリーマンで不動産投資を検討している方は、「都心+中古+リノベーション」という不動産投資を検討してみてはいかがでしょうか。

5.大切なのは、早く始めること

冒頭で述べたように、資産運用はお金に働いてもらう概念です。自分だけではなくお金に働いてもらう期間は、長くなるほど大きな結果を得られます。特に資産運用には福利効果といって、収益を再投資することで加速度的に資産を増やせる特性があります。

少しでも長くお金に働いてもらい、福利効果を発揮するためにも、今すぐできることから始めてみることをおすすめします。

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