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資産形成
アーリーリタイアするにはいくら必要?最も効率よくアーリーリタイアできる資産形成の方法とは
東京ディズニーリゾートを運営しているオリエンタルランドをはじめ、近年多くの大手企業が早期退職者募集を行っています。
退職金の金額がアップされるなどのメリットから、アーリーリタイアを考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、アーリーリタイアをしたら、問題なく生活ができるのかなどの不安から、決心ができない方も少なくありません。
そこで、アーリーリタイアするために必要な資金や効率よく資産形成を行う方法などについて解説します。アーリーリタイアを検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
アーリーリタイアとは?
アーリーリタイアとは、定年を迎える前に仕事を辞めて引退をすることです。
これまで正規雇用の定年は60歳〜65歳でしたが、2021年4月から正規雇用の定年を70歳にすることが努力義務として課せられています。そのため、現在正規雇用の定年は70歳になっており、60代で退職してもアーリーリタイアと呼ぶことが可能です。
アーリーリタイアとセミリタイアの違い
アーリーリタイアと似ているためよく勘違いされるのが、セミリタイアです。アーリーリタイアは基本的に早期退職後、仕事をせずに生活することになります。
一方でセミリタイアは、早期退職後もアルバイトやフリーランスなどで一定の収入を得ながら生活することです。ある程度は働いているため自由な時間が減りますが、一定の収入を得ることができます。
アーリーリタイアのメリット
アーリーリタイアのメリットは以下の3つです。
- 自由な時間ができる
- 仕事のストレスから開放される
- 自己投資に時間を割ける
それぞれについて説明していきます。
自由な時間ができる
アーリーリタイアの最大のメリットは自由な時間ができることです。仕事をしていないため、すべての時間を好きに使うことができます。例えば、釣りや登山といった趣味や読書など自分がやりたいことに時間を費やすことが可能になるでしょう。
ただし、いきなり膨大な時間ができるため、時間を持て余す人も少なくありません。また、趣味を楽しむためにはそれなりの資金が必要なため、趣味を楽しむための資金を貯めておく必要があります。
仕事のストレスから開放される
仕事を退職して働かないことで仕事によるストレスや責任などから開放されます。また、仕事上の人間関係を煩わしいと感じている人の場合は、そういった人間関係のしがらみからも開放されます。
一方で、職場の人間関係がなくなることで、社会との繋がりが希薄になるため、孤独感や疎外感を感じて悩む人も多いようです。
自己投資に時間を割ける
アーリーリタイアは前述したように自由になる時間が非常に多いため、今までできなかった語学や資格の勉強など自己投資に時間をかけることができます。自由に動けるようになるため、語学勉強のため留学するといったことも、可能になるでしょう。
アーリーリタイアに資金がいくら必要?
アーリーリタイア後は、収入を得ずに生活することになるため、資金を貯めておく必要があります。では、どれくらいの資金が必要になるのでしょうか。
それはアーリーリタイアをする年齢や生活水準、趣味など個人によって大きく異なります。ここでは「30代」、「40代」、「50代」の年代別で、必要な資金の目安を解説していきます。
30代でアーリーリタイアする際に必要な金額の目安
まずは30代でアーリーリタイアする際に必要な金額の目安を見てみましょう。30代で早期退職をした場合に必要な金額を以下の条件でシミュレーションしています。
【前提条件】
- 30〜65歳までの1ヶ月の生活費:267,022円
- 66〜88歳までの1ヶ月の生活費:224,390円
- 税金などの非消費支出は除く
- 88歳まで生きると仮定
- 30〜65歳までの生活費は二人以上の世帯のうち勤労者世帯(夫婦2人、子ども1人)40歳未満の消費支出と仮定
- 66〜88歳からの生活費は65歳以上の夫婦のみの無職世帯消費支出と仮定
参考:総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2020年(令和2年)平均結果の概要」
参考:厚生労働省
【シミュレーション結果】
- 30〜65歳までの生活費:267,022円(1ヶ月の生活費)×12(月)×36(年)=115,353,504円
- 66〜88歳までの生活費:224,390円(1ヶ月の生活費)×12(月)×23(年)=61,931,640円
- 30〜88歳までの生活費:115,353,504円+61,931,640円=177,285,144円
上記のシミュレーションによると、30歳でアーリーリタイアしたときに必要な生活費は、約1億7,728万円になります。ただし、この数字はあくまで目安です。世帯人数や生活水準によって大きく異なるため、参考程度にとらえるようにしてください。
40代でアーリーリタイアする際に必要な金額の目安
次に40代でアーリーリタイアする際に必要な金額の目安を見ていきます。40歳で早期退職をした場合に必要な金額を以下の条件でシミュレーションしています。
【前提条件】
- 40〜65歳までの1ヶ月の生活費:267,022円
- 66〜88歳までの1ヶ月の生活費:224,390円
- 税金などの非消費支出は除く
- 88歳まで生きると仮定
- 40〜65歳までの生活費は二人以上の世帯のうち勤労者世帯(夫婦2人、子ども1人)40歳未満の消費支出と仮定
- 66〜88歳からの生活費は65歳以上の夫婦のみの無職世帯消費支出と仮定
参考:総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2020年(令和2年)平均結果の概要」
参考:厚生労働省
【シミュレーション結果】
- 40〜65歳までの生活費:267,022円(1ヶ月の生活費)×12(月)×26(年)=83,310,846円
- 66〜88歳までの生活費:224,390円(1ヶ月の生活費)×12(月)×23(年)=61,931,640円
- 40〜88歳までの生活費:83,310,846円+61,931,640円=145,242,504円
上記のシミュレーションによると40歳でアーリーリタイアしたときに必要な資金は、約1億4,524万円になります。ただし、この数字は税金などを含めていないため、必要な資金はもう少し多く必要になります。あくまで目安として考えるようにしてください。
50代でアーリーリタイアする際に必要な金額の目安
最後に50代でアーリーリタイアする際に必要な金額の目安を見てみましょう。50歳で早期退職をした場合に必要な金額を以下の条件でシミュレーションしています。
【前提条件】
- 50〜65歳までの1ヶ月の生活費:267,022円
- 66〜88歳までの1ヶ月の生活費:224,390円
- 税金などの非消費支出は除く
- 88歳まで生きると仮定
- 50〜65歳までの生活費は二人以上の世帯のうち勤労者世帯(夫婦2人、子ども1人)40歳未満の消費支出と仮定
- 66〜88歳からの生活費は65歳以上の夫婦のみの無職世帯消費支出と仮定
参考:総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2020年(令和2年)平均結果の概要」
参考:厚生労働省
【シミュレーション結果】
- 50〜65歳までの生活費:267,022円(1ヶ月の生活費)×12(月)×16(年)=51,268,224円
- 66〜88歳までの生活費:224,390円(1ヶ月の生活費)×12(月)×23(年)=61,931,640円
- 50〜88歳までの生活費:51,268,224円+61,931,640円=113,199,864円
上記のシミュレーションによると50歳でアーリーリタイアしたときに最低限必要な生活費は、約1億1,319万円になります。ただし、趣味などに資金をかけたい場合は、上記の資金よりも多くの資金を準備しておくことが必要です。
アーリーリタイアにおすすめしたい資産形成の手法
アーリーリタイアをするために50歳であっても、1億円程度の資金が必要になるということがわかりました。この1億円を給与所得だけで貯めることは容易ではありません。そのため、資産運用などを行って資金を貯める必要があります。
そこで、資産形成の方法としておすすめしたいのが以下の2つです。
- 不動産投資
- 投資信託などの金融商品
それぞれについて説明します。
不動産投資
不動産投資は不動産を購入して家賃収入を得たり、物件を売却して売却益を得たりする投資です。
管理会社に管理を依頼することでほとんど運用の手間が掛からないといったメリットがあるため、本業が忙しいサラリーマンの方に最もおすすめの方法と言えます。
投資信託などの金融商品
投資信託などの金融商品もサラリーマンとして働きながら資産形成をするのにおすすめの方法です。投資信託は、投資会社に資金を預けて運用を任せる商品のことで、自身で運用するわけではないので、働きながらでも投資しやすいことが特徴のひとつとして挙げられます。
また、複数の銘柄で商品が構成されているため、分散投資がしやすいこともメリットです。
まとめ
近年早期退職者を募集する企業が増えており、それに伴ってアーリーリタイアを検討する人も増えています。しかし、アーリーリタイアをするためには、早期退職後に必要になる資金を把握したうえで、資産形成を行って必要な資金を準備する必要があります。
アーリーリタイアを検討する際は、こちらの記事に書かれている内容を参考にして頂き、必要な金額をシミュレーションすることから始めてみてください。