投資の基本

不動産投資の団体信用生命保険 加入できない条件やおすすめの特約を解説

団体信用生命保険(以降、団信)は、不動産投資ローンを利用した人が死亡や高度障害となったとき、家族にローン返済が残らないようにする保険です。しかし一般の生命保険と同じく、健康状態に問題があると加入できません。

せっかく将来の資産形成を始めようとしても、過去の病気が原因で団信に加入できなければ不動産投資を考え直すことになりかねません。今回の記事では団信の申込で確認される健康状態や、幅広く保障してもらうためにおすすめの特約について解説します。

不動産投資の団体信用生命保険 加入できない条件やおすすめの特約を解説

団体信用生命保険の役割と仕組み

団体信用生命保険は、不動産投資ローンを利用する際に加入する保険です。申込人が亡くなるなどしたときに、ローンの残債が保険金で返済されます。家族にローンの支払いが残らないため、大きな金額を借りるローンではとても心強い保険です。

また、投資物件の家賃収入は続くため遺族の経済的な支えになります。さらにローンがなくなれば、物件を自由に売却し現金化もできます。この団信の仕組みが、不動産投資は生命保険代わりになると言われる理由になっています。

どのようなときに団信は実行されるのか

団信は基本的な契約であれば、申込人が死亡するか高度障害になったときに保険金がおります。死亡は病死の他に、自殺や他殺も適用されます。ただし自殺は保険開始日から1〜2年以内に発生した場合は除かれ、殺人は保険金の受取人が事件に関わっていないことなどが条件です。

高度障害は保険会社により条件が異なりますが、一例として次のような定めがあります。

  • 両眼の視力を全く永久に失ったもの
  • 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
  • 中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
  • 胸腹部の臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
  • 両上肢とも手関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
  • 両下肢とも足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
  • 1上肢を手関節以上で失い、かつ1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
  • 1上肢の用を全く永久に失い、かつ1下肢を足関節以上で失ったもの

出典:明治安田生命

実際の手続きでは、回復の見込みがないとする医師の診断が必要です。さらに保険開始日前より生じていた障害や疾病を原因とするものは除かれます。またよく誤解されますが、就業不能かどうかは保険適用の条件と別の場合があります。団信加入の際は詳細な条件をしっかり確かめるようにしましょう。

団体信用生命保険で確認される健康状態

団信では申込時に本人の健康状態を確認します。もし亡くなるリスクが高い健康状態だと判断されると、加入できない場合があります。

確認項目は、3ヵ月以内に医師の治療投薬を受けたことがあるか、過去3年以内に以下の病気で手術を受けたり2週間以上の治療投薬を受けたりしたことがあるか、などです。

心臓・血圧 狭心症・心筋こうそく・心臓弁膜症・
先天性心臓病・心筋症・高血圧症・不整脈
脳・精神・神経 脳卒中(脳出血・脳こうそく・くも膜下出血)・脳動脈硬化症・精神病・
神経症・てんかん・自律神経失調症・アルコール依存症・うつ病・
知的障害・認知症
肺・気管支 ぜんそく・慢性気管支炎・肺結核・肺気腫・気管支拡張症
胃・腸 胃かいよう・十二指腸かいよう・かいよう性大腸炎・クローン病
肝臓・膵臓 肝炎(肝炎ウイルス感染を含む)・肝硬変・肝機能障害・すい炎
腎臓 腎炎・ネフローゼ・腎不全
緑内障・網膜の病気・角膜の病気
新生物 がん・肉腫・白血病・しゅよう・ポリープ
その他 糖尿病・リウマチ・こうげん病・貧血症・紫斑病

他にも次のような状態がないか、質問を設けている団信もあります。

  • 矯正しても左右いずれかの視力が0.2以下
  • 聴力、言語、そしゃく機能の障害
  • 手、足、指の欠損や機能の障害
  • 背骨(脊柱)の変形や障害

出典:住宅金融支援機構フラット35

いずれも該当すると必ず団信を利用できないわけではなく、回答をもとに詳しく健康状態を確認してから判断します。ただ意図的に症状を隠せば告知義務違反となり、死亡した際に保険金が支払われずローンが完済されない可能性があります。残された家族を守るためにも正直に回答しましょう。

団信に加入するなら特約も検討しよう

団信は死亡や高度障害の他に、さまざまな疾病をカバーする特約を付けられます。現実には亡くなるだけでなく、病気で仕事ができなくなり支払いに困ることも十分考えられます。特約はそうした事態になったときに、ローンの残りを返済したり1/2に減額してくれたりします。

ここでは団信の代表的な特約を紹介します。

3大疾病

日本人の死亡3大原因である「がん・心疾患(心筋こうそく、狭心症)・脳血管疾患(脳卒中)」を保障する特約です。多くの人に可能性がある疾患ですので、団信をより安心なものにしてくれます。

8大疾病

3大疾病に加え「高血圧・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎」という、5つの重度慢性疾患を対象とします。いずれも多くの日本人が悩まされる疾病であり、特に年齢の高い方ほど検討したい特約です。

生活習慣病特約

糖尿病や高血圧性疾患、肝疾患、腎疾患など、およそ10種類にものぼる生活習慣病を対象とした特約です。普段の生活があまり健康的ではないという人におすすめの特約です。

ワイド団信

これは特約ではありませんが、高血圧症や糖尿病、肝機能障害といった健康上の理由から、通常の団信に加入するのが難しい方向けの団信です。健康状態の条件が緩和されるため、該当する方はぜひ一度相談してみましょう。

これらの特約の中には、指定日数以上継続して治療が行われたり入院したりすることが条件のものもあります。また保険料が無料の特約もあれば、返済金利が多少上乗せになる特約もあります。実際に特約を選ぶときは、条件や内容を十分に確かめたうえで加入するようにしましょう。

団信で注意しておきたい2つのポイント

団信を利用するうえで気をつけておきたいポイントを2つ紹介します。せっかくの団信も、条件によっては十分に活かせないことがあります。大切な家族を守るためにもぜひ注意していただき、万一に備えるようにしてください。

団信で注意しておきたい2つのポイント

団信で保障されない事態に備える

団信は家族にとって大変安心できる仕組みですが、適用にならない疾病やケガなどで仕事ができなくなる事態があるかもしれません。そのため団信とは別に、すでに加入している生命保険の見直しも検討しましょう。

例えば入院保障や就業保障、収入保障などを手厚くしておけば、団信ではカバーされない病気になった場合も家族の負担を軽くできます。団信に申し込むのを機会に、保険会社へ見直しを相談してみましょう。

特約には年齢制限がある

団信は加入年齢条件が65歳や70歳と、比較的高い年齢になっています。しかし注意したいのが、がんや3大疾病といった特約で、51歳未満など加入条件よりは低めの年齢になっています。これはこの辺りの年齢から特約の疾病になる可能性があるためで、保険会社がリスク回避のために設けています。

言い換えれば、若いうちでないと手厚い特約を付けた団信にすることは難しいのです。申込で確認される健康状態も同様ですが、団信は健康なうちに加入した方が活かせる保険です。家族をより手厚く守るためにも、できるだけ早く加入を検討しましょう。

投資も団信も早めの方がメリットあり

不動産投資でローンを組むときに加入する団信は、申込人に万一の事態が発生したときに大切な家族を経済的に守ってくれる保険です。さらに手厚い特約を付ければ、亡くなったときだけでなくさまざまな病気のときもしっかりとサポートしてくれます。

ただし健康を損なったり年齢を重ねたりすると、団信や特約の恩恵を受けることが難しくなります。健康で元気なうちに団信を活用し、家族に安心してもらえる不動産投資をスタートさせましょう。

キーワード: 投資の基本
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