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投資の基本
投資スタート前に知っておくべき3つの投資タイプとおすすめ投資3原則
投資をはじめようと考えてはいるけれど、ネットで調べてみるとさまざまな投資方法があり「どれにすればいいのかが分からない」という人も多いのではないでしょうか。なかには、以下のような悩みを持っている人もいるかもしれません。
- 良い投資先があれば、もちろんやってみたいけど投資が自分に向いているのかどうかも分からない
- 自分にはどういう投資がおすすめなのだろうか?
そこで今回は投資について以下の3つにまとめてみました。
- 投資前に知っておくべき3つの投資タイプ
- これからの投資家向き おすすめ投資3原則
- タイプ別・おすすめできる投資スタイル
本記事を最後まで読めば、投資初心者でも損をしにくい投資方法が理解できるでしょう。また自分の性格やライフスタイルに合ったおすすめの投資方法が分かります。
1.投資前に知っておくべき3つの投資タイプ
本章では、これから投資をする人が知っておくべき3つの投資タイプについて解説します。投資には、投資目的や達成したい資産額以外にも投資を行う人自身の性格や生活環境などによって向き不向きがあります。以下は投資タイプと投資方法の例、その投資に向いた性格タイプを表にしたものです。
投資タイプ | 投資方法の例 | 向いている性格 |
---|---|---|
①ハイリスク・ハイリターン | 株式投資・FX | リスクがあっても大きな結果を期待したい人 |
②ミドルリスク・ミドルリターン | 不動産投資 | 高年収の会社員・医師などで多忙でも資産形成したい人 |
③ローリスク・ローリターン | 投資信託 | 預金よりも効率良く確実にお金を貯めたい人 |
1-1.投資タイプ①ハイリスク・ハイリターンタイプ
投資が順調なときには大きな利益を生み、悪いときにはゼロまたはマイナスになる可能性のある文字通りハイリスク・ハイリターンの投資です。短期で大きなリターンが期待できる方法でもあり大きな利益を得て一躍、資産家に仲間入りできる可能性があります。
1-1-1.ハイリスク・ハイリターンタイプ 投資方法の例
- 株式投資
株式投資とは、企業が発行した株券を売買したり配当金で利益を得たりする投資方法です。基本的には、将来性のある株式を購入し、収益が出るタイミングで売却し購入時と売却時の差額で利益を得ます。投資先の株価が予想した通りの大きな値上がりをした場合は、大きな収益が期待できます。例えばA社(株価100円)の株式を1万株(100万円分)購入したとしましょう。半年後にA社がヒット商品を生んで業績が伸びて株価が5倍成長して500円になった場合、最初に購入した100万円は短期間で500万円(1万株×500円)まで増えたことになります。もし投資金額が1,000万円だった場合は5,000万円です。
- FX
外国の通貨を売買して利益を得る投資方法で、通貨にレバレッジという収益率を掛け金融のテコの原理を使ってお金を短期で飛躍的に増やす方法です。レバレッジ率が高ければ高いほどハイリターンになり、同時にリスクも高くなります。しかしレバレッジを高くできること自体がFX投資の醍醐味のため、多くの個人投資家はハイリスクなトレードを積極的に行っている傾向です。
1-1-2.ハイリスク・ハイリターンタイプの投資で確実な成功をするには?
世界経済や金融情報などを素早くキャッチし、将来値上がりする可能性がある株式や通貨を見極めるだけの正確な知識と情報量が必要です。同時にそれらの知識をもとに適切な銘柄や通貨を適切なタイミングで選択できる判断力・決断力も必要になります。値動きの激しい株式や通貨を扱う場合は、タイムリーに反応をすることも大切です。
そのためスマホやPCをこまめにチェックできる環境(生活環境・ネット環境)が必要になります。
1-1-3.ハイリスク・ハイリターンタイプの投資で想定されるリスク
自分が選択した株式や通貨が自分の想定とは違った動きをすることも少なくありません。その場合は、投資結果がプラスマイナスゼロ、またはマイナスになってしまうリスクがあります。預金などとは異なるため、当然マイナスになった場合でも金融機関からの元本保証はありません。株式投資の場合は、現物取引であれば投資金額以上のマイナスは発生しませんが、FXの場合は投資金額を超えたマイナスが発生するケースがあります。
1-1-4.ハイリスク・ハイリターンタイプの投資に向いている性格
リスクがあっても大きなリターンを期待したい人が向いています。投資先の選択・売買など投資に関わるすべての決定権が自分にあるため、全責任を自分で追うことが大前提です。しかし、そのことが励みになるような人も向いているといえるでしょう。20~30代の人が経済や投資の勉強としてチャレンジする場合は、給与とは別枠のアルバイト代程度の金額から少しずつ試すことがおすすめです。
たとえ大きな金額が欲しい場合でも、人生に必要な生活費や学資などのお金から投資資金を捻出することはやめましょう。
1-2.投資タイプ②ミドルリスク・ミドルリターンタイプ
中程度のリスクはあるものの投資金額がゼロやマイナスになる可能性は比較的低くリターンもほどほどで一定の利益が期待できるタイプの投資方法です。ただし短期決戦には向いていません。
1-2-1.ミドルリスク・ミドルリターンタイプの投資方法の例:不動産投資
不動産投資が典型的なミドルリスク・ミドルリターンタイプの投資です。不動産を賃貸目的で購入し入居者の毎月家賃をローン返済に充てながら時間をかけて資産を形成していく投資方法です。ローンが完済すれば家賃収入はすべて不労所得タイプの収入になります。不動産と入居者の管理は管理会社に任せられるため、自分は本業を継続しながら着実に不労所得を積み重ねることが可能になります。
また不動産という現物資産があるため、家賃収入以外に不動産という有形資産を手にするのが特徴です。
1-2-2.ミドルリスク・ミドルリターンタイプの投資で確実に成功するには?
将来「自分が自由に使えるお金」という意味での成功ならばローンをなるべく早く完済してしまうのが賢明です。完済後の家賃収入は全額自分の収入となるため、必要経費分だけを確保しておけば残りは何に使っても問題ありません。完済する以外では、毎月のローン返済額を減らし家賃の一部を自分の収入として使う方法があります。
例えば1,000万円の投資用マンションを都心部に購入し10万円の家賃だった場合、収益は以下のような計算になります。
- 年間家賃収入:10万円×12ヵ月=120万円
- 必要経費(※):年間収入の3割程度と仮定=30万円(※管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税、火災保険料など)
- 年間収益:年間家賃収入120万円-必要経費30万円=90万円
- 月間収益:90万円÷12ヵ月=7万5,000円
- ローン支払い充当分:5万円
- 毎月の不労所得分:2万5,000円(年間30万円)
月間収益は、全額をローン返済に充てたりその中からいくらかを自分の毎月の収入として配分したりすることも可能です。そのため上記のケースでは、毎月の確実な収入源として長期間、毎月2万5,000円、年間で30万円を不労所得の形で受け取ることができます。ただし毎月のローン支払い額は減るためローン年数が長くなる点はデメリットです。
ただし最終的に完済すれば自分の資産として有形資産が保有できることには変わりはありません。
1-2-3.ミドルリスク・ミドルリターンタイプの投資で想定されるリスク
不動産投資の3大リスクといわれるものがありますが、これらはすべて事前の対策や予防が可能なため、リスク度合いとしては中程度になります。
- 購入した不動産が滅失したり壊れてしまうリスク
大地震や火事などによる場合以外は、基本的に入居者選びと不動産物件選びのリスクを想定して慎重に行えば回避できます。万が一の自然災害でも火災保険・地震保険による補てんで最悪のケースは回避できるでしょう。 - 空室が続いたり賃料が下がってしまうリスク
物件選びの段階で回避可能です。物件の入居確率の高い条件がそろっているものに限定することでリスクは最小限に減らすことができます。 - 入居者が家賃を払ってくれないリスク
「入居審査を厳しくする」「保証会社による保証人を付ける」などを行うことであらかじめ未払いを回避することが期待できます。例えば不動産管理会社で家賃滞納時の保証のついたプランを選んでおけば、督促や交渉なども管理会社にお願いするといったことも可能です。
1-2-4.ミドルリスク・ミドルリターンタイプの投資に向いている性格
「本業が忙しくて投資に時間は割けないが将来のために投資はしたい」「お金は出せるから管理と運営はプロに任せたい」といった人に向いています。不動産投資は、特に年収が500万円以上の会社員または勤務医などの高所得者で多忙な人向きです。高所得者の会社員と勤務医は、金融機関でのローン審査の際に信用が高く評価され高額な不動産でも比較的融資が通りやすい傾向があります。
質の良い入居者が集まる好条件がそろった不動産物件の購入がしやすいため、同じ不動産投資というジャンルの中でも低リスクでスタートできます。不動産投資は、必ずしも不動産に詳しくなる必要はありません。不動産管理そのものにも関わる必要がないため、本業がどれほど多忙であっても文字通り「丸投げ」状態が可能です。
また普段は不動産管理と運営を人に任せていても不動産経営自体の決定権は常に自分にあるため、透明性の高い投資が期待できます。
1-3. 投資タイプ③ローリスク・ローリターンタイプ
大きな収益は期待できない代わりに投資した金額がいきなり全額消失してしまうようなリスクがかなり低いタイプの投資方法です。安全第一で堅実な資産形成をしたい人に向いています。
1-3-1.ローリスク・ローリターンタイプの投資方法の例
代表的なローリスク・ローリターンな投資方法は、投資信託です。投信・ファンドなどとも呼ばれ銀行や証券会社などで企画販売をしています。投資のプロが投資家から集めた資金をもとに一つの投資信託プランに対してさまざまな株式や債券(国内・海外問わず)を組み入れて運用していくのが特徴です。組み合わせ商品ごとに投資信託プランがあるため、自分が許容できる範囲のリスクやリターンの中から好みのものが選べます。
投資のため、元本割れをする可能性はゼロではありませんが、金融のプロが資産運用しているためリスクは低く、また運用内容の透明性も高いといえるでしょう。お金の運用をプロに丸投げできるため投資初心者でもはじめやすいですが、申し込みや解約に手数料がかかるファンドもあるため精査が必要です。
1-3-2.ローリスク・ローリターンタイプの投資で確実に成功するには?
お金の運用を人に任せるのが前提の投資のため、確実な収入を得るためには「預ける先を分散させる」ことが重要になります。つまり任せる先を1ヵ所に絞らないことです。少額から参入できプランによっては途中の募集もあり数社がさまざまな企画をしているため、その中から自由に選ぶことができます。大きなお金を1ヵ所に集中させるよりも分散投資をしたほうが安心です。
1-3-3.ローリスク・ローリターンタイプの投資で想定されるリスク
投資信託で想定できるリスクは、以下の3通りです。
- 手数料がかかる
一つのプランを購入・売却などのたびに手数料がかかるため、リスクヘッジのために複数プランを持っていると手数料だけでかなりの金額になります。ただしプランや販売会社によって手数料は異なるため、自分で調べてリーズナブルなものを選択することは可能です。 - 元本保証がされているわけではない
投資は、自己責任が大原則です。銀行預金と異なり投資信託でも元本割れを起こす可能性はゼロではありません。基本的にマイナスになる可能性があるタイミングは大きな為替変動が起きたり金利変動が起きたりするときです。ただし多くの投資信託にはリスクを回避する目的でプランの中にさまざまな投資先が組み込まれています。プランの中で平均が取れるようにバランスをとっているため、一つのプランで起きたマイナスを考えるよりもプランを複数保有し、総合的なプラスマイナスでバランスをとることがおすすめです。同様に長期保有をすると長い目で見て収支を平均化できます。3種の投資タイプの中では、最も元本割れのリスクが低くなるでしょう。
- 節税効果が少ない
投資信託は、節税にはあまり向いていません。投資信託の税率は、利益に対して20.315%(2020年時点)です。特定口座(源泉徴収あり)の場合は、運用をしている証券会社で源泉徴収されます。損失が出た場合は、投資信託のほかに株式投資をしていれば「損益通算」での節税、確定申告の「譲渡損失の繰越控除」での節税も可能です。しかし投資信託のみの場合は、節税対策は何もありません。節税のための投資をするのであればミドルリスク以上の投資方法から選んだほうが良いでしょう。
1-3-4.ローリスク・ローリターンタイプの投資に向いている性格
一定の金額を低いリスクで確実に作りたい人に向いています。基本的なスタンスとしては、「預金よりも効率が良いならOK」「遠い将来に使う予定のまとまったお金をコツコツと作りたい」など長期の展望で資産作りをしたい人に向いている方法です。
2.これからの投資家向き おすすめ投資3原則
本章では、これから投資をスタートする人が投資で守るべき3原則についてまとめました。プロの運用マネジメントをする人・個人投資家を含めた投資のプロ以外は、何らかの本業があるため、投資はあくまで副業です。そのため限られた時間と金額の中で効率良く可能な限り失敗を避けることが必要になります。
資産を守りつつ安全に未来の資産を増やすためには、以下のような3つの考え方がとても大切です。
- おすすめ投資3原則その1. 投資は守備に徹底する
- おすすめ投資3原則その2. 投資は余ったお金でやる
- おすすめ投資3原則その3. 投資は「長期」で行く
2-1.おすすめ投資3原則その1. 投資は守備に徹底する
攻めよりも「守備」を徹底します。なぜなら副業の人はどうしても本業の人には対抗できないからです。投資に関した情報・人脈・投資にかけられる時間・お金・精神力なども含めて副業の人はスタート時点からかなりハンデがあります。がんばれば少ない時間をやりくりして好成績を出すこともできるかもしれません。
しかし会社勤務の仕事をしている場合には、すべての時間を自分の思った通りに使うことは難しく、本業に支障が出てくる可能性も否めません。どんなときでも本業を収入の軸とし投資はあくまで副業と考えて無理のないペースで行いましょう。ミドルリスクやローリスクから投資方法を選んでいくことがベストです。
2-2.おすすめ投資3原則その2. 投資は余ったお金でやる
過剰に「守備の徹底」を意識して少額投資しか行わないでいると貯金とほとんど変わらないくらいの成果しか出ないこともあるでしょう。労力に比べてあまりにも見返りが少ないため、やる気をなくしてしまう人も出てくるのではないでしょうか。本記事でおすすめしている投資方法は、人生における中・長期の時間を使った方法のため、途中でやめると良い結果につながりにくいでしょう。
このような投資の途中離脱を避けるためには、以下の条件を満たしているお金を用意してからスタートするようにしましょう。
- 目安として最低100万円
- または年収の2割程度の金額以上
- 生活費にも将来の学資などにも一切影響されないお金であること
これらを一般的に余裕資金(余っているお金)といいます。おおむね年収の2割程度のため、例えば年収500万円の場合は、100万円。年収1,000万円であれば200万円といった金額が投資に使う余裕資金の目安です。投資金額は、あくまでも目安となります。そのため自分にとっての余裕資金がどれくらいなのかは人によって異なる点は押さえておきましょう。
また、まとまった投資金額を捻出できるため「このお金を倍に増やす!」「自分は投資にこれだけのお金を使っている」という数字で分かる目標設定が期待できます。単純な数字のため、スタートからどのくらい増えている(減っている)のかも分かりやすく長期間興味を継続しやすい点はメリットです。金額がまとまっているため、不動産投資をしたいときでもそのまま自己資金として使うことができます。
もともと「余っていたお金」ですから万が一失ってしまっても「飲んで騒いだと思おう」「勉強代だ」と気持ちを切り替えることもできるでしょう。しかし生活費や子どもの学費、借金など余裕資金ではないお金で投資をすると物理的かつ精神的に苦しい状態に陥ります。余裕資金が手元にない場合は、まずは投資スタート資金として100万円を作るところからはじめてみましょう。
少額からスタートして、徐々に金額をアップしていくケースも多いですが、もちろん少額投資のままでも気持ちが折れずに続けられるのであればそのまま継続するのもよいでしょう。
2-3.おすすめ投資3原則その3. 投資は「長期」で行く
投資先や商品をあれこれ探して比較をしていると投資方法がざっくりと短期・中期・長期の3通りに分かれていることに気がつくのではないでしょうか。おすすめ投資3原則としては「長期」を選択します。期間の長さの目安は以下の通りです。
投資期間の長さ | 目安の期間 | 投資リスク | 投資リターン |
---|---|---|---|
1.短期 | 1年以内 | 大 | 大 |
2.中期 | 1年~10年以内 | 中 | 小~中 |
3.長期 | 10年~30年以内 | 小~中 | 中~大 |
- 短期
短期投資をする人は1年以内という短い期間で結果を出したい傾向のため、リスクは大きくなります。最悪の場合は、投資額を1年ですべて失う可能性もあるため、本業以外の人には全くおすすめできません。商品としては、株式投資などがありますが1年の間、資産といえるほどの結果を出して勝ち抜けることは、プロでも容易ではないのです。 - 中期
1~10年未満の投資期間を想定していますが、具体的に中期と書かれているものには3~5年が目立ちます。気になる投資方法に中期プランしかない場合は、期間がなるべく長いものから選びましょう。投資期間が短いほどリスクは高くなる傾向のため、同じ中期でも投資期間が短いものには注意が必要です。商品としては、中期タイプの投資信託、国債・社債などがあります。預金に比べれば3~4倍の利率ですが1%以下のものが多い傾向のため、1~10年の期間に余裕資金を預金口座に入れておくだけならば利用の検討をしてみましょう。
- 長期
最も短い期間で10年、より長ければ20年30年となります。典型的な投資方法は、不動産投資です。最初の10~20年前後まではローン支払いがあるため、大きなメリットは感じにくいでしょう。しかしローンの完済が近づいて来ると資産が確実に増えていることが実感できます。どれほど忙しくても不動産管理会社に業務をすべて委託することができることは大きなメリットです。そのため本業に影響が出ないことも長期間の投資が続けられる大きな理由といえるでしょう。不動産投資以外には、長期プランの投資信託があります。
2-4.おすすめ投資3原則を守って得られるメリット・デメリット
これから投資をはじめる人がおすすめ投資の3原則を守った結果、得られるメリットとデメリットをまとめました。
2-4-1.メリット
- ライフプランに合わせて投資戦略ができる
短期投資を選択しないため、投資のスパンを10年単位で考えることになります。その結果、自分の人生で起きるライフイベントなどに照準を合わせ、そこに向かって具体的に自分に合った投資方法を選択可能です。 - 長期投資は遠い先に得られるものが多い
投資期間の長さ 目安の期間 投資リスク 投資リターン 1.短期 1年以内 大 大 2.中期 1年~10年以内 中 小~中 3.長期 10年~30年以内 小~中 中~大 本章で使った上記の表を見てみましょう。長期の投資リターンを見てもらえると分かりますが、長期投資はリスクが少ないうえに圧倒的にリターンが大きく3つの期間の中で最も確実に得られるものが多い方法です。
- 自己資金少なめでもスタートできる=若くても大丈夫
10年単位の長期的視野で投資を考えれば、現時点で若くて手元に投資資金が十分になくても資金を作るための少額投資からスタートできます。1,000万円、1億円などと現実離れした目標を掲げても達成できなければモチベーションを落とすことにもつながりかねません。最初に必要なのは、投資に使える100万円からです。そのため100万円を作るところから計画的にスタートできることが守備・余裕資金・長期で考える投資3原則のメリットといえるでしょう。
2-4-2.デメリット
おすすめ投資の3原則のデメリットは、投資のために無理をすると生活や投資資金の確保に支障が出る可能性があることです。例えば以下のような内容で焦ってしまい不安に陥ることがデメリットの原因になります。
- 早く投資をはじめたいからと生活費やボーナスから資金を捻出してしまい生活が苦しくなってしまう
- 10年は長いので3年や5年などと短い期間が気になってはじめてしまい早期に投資資金を使い切ってしまう
- 1つ目の長期投資計画の着地点が見えないうちにあれこれと投資をはじめてしまい、計画をしっかり立てずに行動し必要なときに資金が足りなくなる
【対策】
投資に関して分からないことがあったり自分では判断できない場合は、プロに相談をして意見を聞いてみましょう。投資をはじめてスタートさせる場合、自分でいろいろと調べてみても基礎の情報量が少ないため、なかなか頭に入ってきません。手元にある資料の一つ一つのプランは理解できてもすべてを比較して最善な決定ができるほどの知識がないため、何を選んでも常に不安が残ります。
さらに自分の中で良いと思ってピックアップした方法が自分のライフスタイルに合っているかは、最初は分かりません。そのためネット情報やSNSでの意見などに振り回され何が正しいのか分からなくなってしまいます。このような不安が3原則を破ってしまう引き金になるため、自分よりも圧倒的な知見と情報量を持つプロの目を借りるための時間を作ることが賢明です。
例えば不動産投資の場合は「対象物件の投資資金がどのくらいで回収できるのか」「金融機関への返済はどのくらいで考えるのが良いのか」などを自分のライフプランなどをベースにしてプロと一緒に判断していきます。誠実で実績のある不動産会社とめぐりあうことができれば今後も不動産投資の運用期間を共に伴走してくれる信頼できる力強いパートナーになり、資産形成の味方になることが期待できるでしょう。
3.おすすめ3タイプの投資スタイル
本章では、不動産投資を中心に投資のタイプ別におすすめできる投資スタイルをまとめています。自分のライフスタイルや性格なども合わせて自分にぴったりなものからはじめてみましょう。
3-1.本業に集中しながら不労所得も作りたいタイプ
忙しすぎて投資や投資の勉強に割く時間を取れなかったり将来への対策として不労所得スタイルの資産を作っておきたい人には、不動産投資が向いています。また少し面倒くさがり屋で管理や運用を自分でやるのが面倒な人にも不動産投資がおすすめです。特に以下の3つの条件に合致する人は、数ある投資方法の中でも不動産投資による大きな恩恵を受けることが期待できるでしょう。
- 多忙でじっくり投資に取り組む時間がない
不動産投資は、不動産や業界に関した勉強をしないでもできるタイプの投資のため、多忙な中でもスムーズにスタートできます。購入から運営スタートまで不動産投資の担当者のサポートがあるため、必要な判断をして指示を出すのが主な仕事です。 - 年収500万円以上の会社員または医師である
年収500万円以上という年収帯の人は、社会的な信用が高く特に金融機関からの信用が厚いため、大きな金額の不動産投資でも融資がスムーズに進む可能性が高くなるでしょう。特に医師や看護師、公務員、大手企業の会社員などは一般的に将来にわたって高い所得が期待できると評価されるため、金融機関から大きな金額の融資を受けることも期待できます。 - できれば本業に集中していたい
不動産投資をスタートして入居者が決まった後、不動産の管理は管理会社に委託できるため、本業に集中することができます。運営中も担当者のアシストがあるため、上がってきた報告をもとに必要な指示をしていくのが主な仕事です。このタイプは、どの不動産物件からでもスタートすることができます。しかし、はじめは経験として少ない投資額からでもスタートできるワンルームマンション投資からはじめるケースが多い傾向です。ワンルームマンションへの不動産投資は、以下のように投資効率が良く結果が分かりやすいため、試運転として向いているでしょう。
- 少額資金からでもスタートできる
- 立地の良い物件が入手しやすい
- 購入と売却が簡単で流動性がある
- 建物価格の割合が大きい、かつ減価償却が大きく取れるため確定申告時に有利
不動産投資のメリットとなる要素が詰まっているため、不動産投資に関する一通りのことが経験できます。
3-2. 地道にコツコツ!手持ちのお金は減らしたくない堅実タイプ
「資産は増やしたいけど大きなチャレンジをして手持ちのお金を減らすことだけは避けたい」という堅実な人には、長期プランの投資信託、または物件が現物として残るタイプの不動産投資がおすすめです。
- 投資信託
長期の投資信託の中には、数万円代からの少額でスタートできプランによっては途中の買い増しも可能なものがあります。購入前に運用成績に実績のある投資担当責任者かどうかは確認する必要がありますが、プランの中には運用期間中に起こりえるさまざまなリスクヘッジがされているため、比較的安心感のある投資が期待できます。ただしあくまでも投資のため、元本保証はありません。しかし良質なプランを選んで長期保有することにより利益の上下が平準化されやすく効率の良い資産形成が可能です。
- 小中規模の不動産投資
不動産投資の中でも比較的、取り組みやすい値段の物件が揃っている中古物件をからピックアップしていきます。入居者の心をつかむ高いリノベーション技術のある不動産会社と組めば、入居者の個性に合った投資物件を自分で創り出すことが出来るでしょう。自分らしさとオリジナリティのある住居を探している入居希望者にとって、このようなこだわりを感じるオンリーワンな部屋は、新築物件よりも高い価値を感じます。その結果、入居後は長く住み続けてくれるため、安定した投資回収ができます。
このような経験を積み、投資がうまくいくことを実感できた後に「同じようなタイプの部屋を増やしていく」「より収益期間の長い築浅・新築物件なども扱ってみる」など、投資の幅を広げていくことも可能です。堅実タイプの人にとって将来確実に自分のものになる不動産という現物があるのは、何よりも精神的な安心につながります。
3-3. 勉強をしながら資産家になっていきたいタイプ
このタイプは、本業が激務でも自分で勉強しながらゴールを達成します。このタイプに限り不動産投資以外に株式投資も中長期であれば検討しても良いでしょう。本業があるため、忙しい短期売買はおすすめできません。
- 株式投資
株式投資のメリットは、企業の業績や景気が良くなると大きな収益が期待できることです。インフレに強く物価に比例する傾向があるため、預貯金よりも効果的な方法として捉えることができれば、中長期の株式保有で資産形成につながる可能性が高い投資方法といえます。万が一マイナスが出てもすぐに他の成長株を見つけて取り返すことも可能です。そのため「経済や数字に明るい」「頭と気持ちの切り替えが早い」といった性格の人の場合は株式投資に向いています。反対に値動きによって気持ちが左右されてしまう性格の人には向いていません。
- 不動産投資
このタイプは勉強熱心なため、投資をスタートする時点でかなりの情報を持っています。経験としてはじめてのワンルーム投資をスタートして、手ごたえをつかむと以下のようなより投資効率の良い方法へとシフトしていき順調に資産家へと成長していく人もいるでしょう。
- ワンルームを複数個保有
- 一軒家
- アパート経営
- マンション一棟
不動産投資は、投資先の規模が大きくなっても実質的にオーナがやることに変わりがないため、本業に支障が出ることを最小限に抑えて投資を継続することができます。ただ投資先の規模が大きくなるにつれて投資金額も大きくなるため、物件選びにはかなりの慎重さが必要です。不動産会社との二人三脚でより良質でより投資効率の良い物件情報を得ることでさらに大きく飛躍することが期待できます。
不動産投資は、基本的に購入した不動産物件を入居者が気に入りそこに長く住み続けてくれることでうまくいきます。そのためには、入居者にとって「居心地が良い」「自分らしい」「ココが好き」と思えるような部屋(物件)を提供することが非常に重要です。一昔前は、ドラマのワンシーンに出てくるような部屋が人気でした。
しかし個性の多様化を大切にする現代において部屋は、より「自分らしさ」を追求する場になりつつあります。入居者は、マンション全体が醸し出している雰囲気、部屋の内装やインテリアなどから伝わってくる全体的なイメージなどに共感して入居を決めるようになってきました。そのため「マンションの築年が古い」「駅から遠い」「設備が最新ではない」などは、不動産投資のうえで大きなデメリットにはなりにくくなっています。
これからの時代に必要な不動産投資成功のポイントは「カスタマイズ性」です。コンセプトのあるリノベーションで入居者の希望する「らしさ」をカスタマイズすることが求められています。その人にとっての快適なライフスタイルを優しくサポートしてあげることが重要なのです。不動産投資をご検討の際には、入居者のハートをつかんで離さないためのノウハウを持ったオンリーワンの不動産会社・REISMにご相談ください。
【参照:REISM】
4.まとめ
投資に関する情報として以下の3つの観点から解説してきました。
- 投資前に知っておくべき3つの投資タイプ
- 投資家のためのおすすめ投資3原則
- タイプ別・おすすめできる投資スタイル
実際には、もっとさまざまな投資方法がありますが、はじめて投資をスタートさせる人でも失敗しにくいものに厳選して紹介しました。投資をスタートし10年後20年後、順調に資産が増えていくように自分に合った投資をはじめてみてはいかがでしょうか。