不動産投資

都心の中古区分マンションが投資初心者におすすめの理由

不動産投資にはいくつか種類があります。マンション投資だけを見ても新築や中古、一棟や区分といったように築年数や運用形態についてもさまざまです。

その中でも初心者の方におすすめなのが、都心の中古区分マンション投資です。なぜなら価格が低めでありながら都心の好立地物件は他の不動産に比べて需要が落ちにくいなど、不動産投資を始めやすい条件がそろっているからです。

ご存じの方も多いと思いますが、東京を中心とする首都圏のマンション価格は2010年頃から上昇を続けており、2020年以降にはその傾向がより顕著 になっています。

不動産経済研究所が発表した「首都圏新築分譲マンション市場動向」の2022年2月版によると、同月に販売された首都圏の新築分譲マンションの平均価格は7,418万円、東京23区に限ると9,685万円 となり、1億円の大台が目前に迫る勢いです。

新築マンションの価格がここまで高いと、一般的な収入ではなかなか買えず、一部の富裕層や投資家などしか手を出せない「空中戦」の様相すら感じさせます。

また、購入価格が高くなると、同じ家賃収入であっても利回りが低下してしまいます。そこで目を向けたいのが、都心の中古区分マンションです。本記事では、都心の中古区分マンションが投資初心者におすすめの理由と、中古区分マンション投資において押さえておくべきポイントを解説します。

都心の中古区分マンションが投資初心者におすすめな理由

1.中古区分のマンション投資とは?

区分マンション投資とは、マンションの中にある1戸単位で物件を所有し、それを入居者に貸すことで利益を狙う不動産投資のことです。区分マンション投資には新築と中古の分類がありますが、当記事で解説するのはそのうち後者の中古区分マンション投資です。

新築マンション価格が高騰を続けるなか、新築の不動産投資では安定した利回りを得ることが難しくなりつつあります。しかし中古マンションであれば都心物件であっても手が届く物件も多く、マンション価格が高騰している時代だからこそ目を向けたい不動産投資のスタイルです。

2.不動産投資の初心者に都心の中古区分マンション投資が適している5つの理由

不動産投資を行う場合、多くの人が融資を受けて物件を購入し毎月得られる家賃収入でコツコツと返済していきます。

返済が終わってから収支がプラスになるケースがほとんどのため、中長期的に損失回避を心がけなければ安定収益につながりませんが、都心の中古区分マンションは安定収益を得るために非常に有利な条件がそろっています。ここでは、その理由を5つの視点で解説していきます。

2-1.都心マンションは需要が落ちにくい

都心マンションの需要は、景気変動やコロナ禍といった特殊要因も含めて外部の影響を受けにくく、他の地域に比べて安定している傾向が見られます。

不動産データサービス会社東京カンテイが発表した三大都市圏分譲マンション賃料推移データ、その2022年3月17日のプレスリリースを確認すると、首都圏分譲マンションの賃料は安定していることが分かります。「コロナ前」の2020年1月の首都圏における賃料は、1平方メートルあたり2,874円でした。

しかしその後首都圏のマンション賃料は上昇を続け、2020年7月には3,000円を突破。さらに20221月には3,297円となっており、右肩上がりが続いて います。同じく三大都市圏である近畿圏や中部圏は横ばい状態となっていて大幅な上昇や下落が見られないため、首都圏の突出した上昇ぶりが目を引きます。

首都圏の中でも東京に絞って賃料のデータを見ると2020年1月時点で1平方メートルあたり3,517円だったのに対し、2022年1月には3,733円にまで上昇 しています。やはり首都圏の中でも東京が賃料上昇を牽引しているのは間違いないでしょう。

賃料水準が安定していることは不動産投資家にとってきわめて重要なことですが、首都圏はそれにも増して右肩上がりの上昇を続けているため投資家にとっても有望な投資先となるわけです。

2-2.中古区分マンションは都心でも価格が低め

初心者が不動産投資を始める際に心配となるのは、初期投資に必要となる金額ではないでしょうか。たしかに新築マンションであれば数千万円から「億」を超える物件もあります。その場合は融資を利用するといってもかなりの自己資金がないと購入するのは難しいでしょう。

一方で中古区分マンションは都心であっても手ごろな物件が多く、築10年未満で2,000万円前後の物件も珍しくありません。これなら投資経験の浅い初心者も条件次第で融資を受けてオーナーになることが十分可能です。需要の高い都心であっても手ごろな価格で購入できる点が投資初心者に都心の中古区分マンションをおすすめする大きな理由なのです。

マンションは建築物なので時間が経つとどうしても劣化してしまいますが、立地条件が劣化することはありません。

2-2.中古区分マンションは都心でも価格が低め

2-3.中古区分マンションは利回りが良い

利回りとは、年間の家賃収入を購入価格で割ったもので得られる見込み収益の割合を表しています。新築マンションを賃貸に出せばたしかに高い人気が見込めますが、都心の物件は極端に購入価格が高いためあまり良い利回りは得られません。

また、新築直後は高い家賃設定ができても次の入居者入れ替えの際には「中古」としての募集となり、新築のメリットを享受できるのは短期間です。

新築と中古でこれだけ価格差があるのは、新築マンションに「新築プレミアム」という価格上乗せがあるからです。

中古マンションは需給のバランスで価格が決まりますが、新築マンションは用地を買収してマンションを建築し、販売活動をした経費などがすべて販売価格に含まれるため、どうしても市場価格よりも高くなってしまいます。

しかし、一度でも誰かが購入したマンションを売りに出すと中古扱いになるため、市場価格で取引されることになります。この時に「新築プレミアム」分の価格下落が起きるため、実勢価格よりも高い価格で販売されていることがわかります。

一方で中古区分マンションは、購入価格がかなり抑えられるため、新築に比べると高い利回りが期待できます。もちろんアパートやマンションを1棟所有しての投資であればさらに高い利回りが得られますが、それには多くの資本や経験、知識、さらには金融機関からの信用が必要です。

そのため中古区分マンションは購入価格の有利さがあり、初心者や個人投資家にとって手堅い利回りを得られる投資先と言えます。

2-4.中古なら入居率が分かり不安要素が少ない

それまでの入居率が実績として分かることも、中古マンション投資のメリットです。新築はいくら立地を入念に選びニーズに合った建物にしてもあくまで予想のため、確実に入居してもらえるとは限りません。

しかし、中古物件は今までの入居率や空室率など実際のデータを確かめてから購入できます。もちろん過去がどうあれ先行きが不確実なのは同じですが、参考にできる実績の有無を確認できることは購入者にとって大きな違いとなります。

投資経験が豊富な上級者と違い、購入後の見通しを自分で立てにくい初心者にとって、中古物件の入居履歴は大きな安心材料となるでしょう。

2-5.今後も増え続けると予測される単身世帯

日本が少子高齢化社会に向かっていることは多くの方がご存じかと思いますが、そこには晩婚化、非婚化といったライフスタイルの変化も大きく関わりがあります。

特に都市部では単身世帯の増加が顕著に表れており、東京など大都市圏でマンション投資をするのであれば今後マーケットが大きくなる分野に参入するのがセオリーです。

こちらは、東京都が発表している「東京都の一般世帯及び1世帯当たり人員」の予測データです。

東京都「東京都の一般世帯及び1世帯当たり人員」
出典:東京都「東京都の一般世帯及び1世帯当たり人員」

すでに2015年の時点で1世帯当たりの人員が2人を下回っており、以後はほぼ同じペースで1世帯当たりの人員が少なくなっていくことが読み取れます。これはつまり、東京都内で単身者世帯が増え続けることを意味しています。

単身者は子育ての必要がないことから利便性で住居を選ぶ傾向が強く、都心マンションの需要が今後も安定的に推移すると見通すことができます。

3.初心者が中古区分マンションを選ぶ時の注意点

「中古」というだけあって、中古マンションはすでに誰かが所有し、居住したことがある物件です。それだけに新築と全く同じ感覚で購入するにはリスクがあるため、中古マンション投資では物件選びがより重要になります。

3-1.耐用年数に影響を与える築年数や不動産の構造もチェックする

新築マンションでは考える必要がありませんが、中古マンションでは築年数を意識する必要があります。築年数はマンションの年齢なので、年齢が高すぎると古いマンションと見なされやすく、入居率に影響を与えます。

また、1981年(昭和56年)には建築基準法による耐震基準が強化 されました。この年以降に建てられたマンションについては新基準ですが、逆に以前のマンションは旧基準なので耐震性にリスクを抱えている可能性があります。

鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションは、法定耐用年数が47年 です。ただしこれは税制上の耐用年数なので、47年を経過したら突然住めなくなるわけではありません。

きちんと管理、メンテナンスされているマンションであれば47年を過ぎても十分使用できますが、築47年より古いマンションは避けるといったように一定の目安にしておくのがよいでしょう。

3-2.治安や周辺環境もチェックする

マンションを含む不動産の価値は、立地条件によって大きく左右されます。入居者にとっては生活の場となるので、周辺の環境や治安状況も重要なポイントです。

これらの要素は外的要因であり、所有者の努力によって変えられるものではありません。物件選びの段階で入居者が安心して住める周辺環境であるかどうかをチェックしましょう。

4.中古区分マンションの購入方法

中古区分マンション投資を始めるには投資用のマンション物件を購入する必要があります。ここでは、その流れと資金計画について解説します。

4-1.中古区分マンションを購入する時の流れ

中古区分マンション購入は、おもに以下のステップを経て進められます。

①物件選び
②資金計画
③購入を決断、申し込み
④ローン申し込みと仮審査
⑤売買契約の締結
⑥ローンの本契約、購入代金の決済
⑦物件の引き渡し

①と②はまだ初期段階なので、順序が入れ替わることもあります。初めて不動産投資に参入する初心者の方は初期段階から不動産投資のプロである収益物件に強い不動産会社に相談をして提案を受けることをおすすめします。

不動産会社選びで不動産投資の成否が決まるといってもよいほど重要なプロセスで、不動産会社の提案内容がよければローンの審査にも通りやすくなりますし、購入後の不動産投資も成功しやすくなります。

ここではローンを利用して購入資金を調達する前提の流れになっていますが、キャッシュで購入できる方は全額キャッシュで購入しても問題ありません。現金一括とローンを利用する場合のメリットとデメリットについて、次項から解説していきます。

4-2.現金一括とローン、どっちがいい?

中古区分マンションは新築よりも手ごろな価格のものが多いため、現金一括で買える人は比較的多くなります。そのため、借金をすることなく現金一括で購入するほうがリスクは低くて安心と言いたいところですが、不動産投資ではそうともいえない部分があります。

結論から述べてしまうと、現金一括で購入できる方であってもローンを利用するのが得策です。その理由を、順次解説していきましょう。

4-2-1.現金一括のメリット・デメリット

現金一括で不動産投資を始めるメリットは、何といっても借金をしないのでリスクが低いことです。万が一入居率が下がって家賃収入が少なくなってしまったとしても返済義務がないので、そのことで破綻する恐れはありません。また、無借金経営なので金利負担がなく、不動産投資全体の収支を見ても低コストです。

一方のデメリットは、レバレッジ効果といって投資効率を高めることができない点です。投資に必要な資金の一部だけを自己資金でまかない、残りを金融機関からの借り入れ、つまり他人資本で調達することによって資金に対する収益率が高くなり、これが長期間にわたると大きな投資効果となります。現金一括だとこのメリットを活かせないので、投資効率は低くなります。

4-2-2.ローンのメリット・デメリット

ローンを利用するメリットは、先ほど解説したレバレッジ効果を活かせる点です。状況によっては1戸しか買えない資金量であってもローンを利用すれば2戸、3戸と購入できる可能性もあります。その分家賃収入は多くなるので、規模を大きくしていきたい方にはローンが強い味方となります。

一方のデメリットは、やはり借金なので返済計画が狂ってしまったときに返済が苦しくなってしまうリスクがあることです。現金一括であれば入居率が悪くなった時点で売れば売却代金が手元に残りますが、ローンがある場合は売却してもローンを完済できるとは限らず、借金だけが残ってしまう可能性があります。

5.都心の中古区分マンションを選ぶときの2つのポイント

都心の中古区分マンションを選ぶうえで、特に不動産投資初心者が気をつけるべきポイントを2つ解説します。

5-1.ワンルームを選べば価格も修繕費も抑えられる

中古マンションの部屋タイプでは、単身者を対象とするワンルームが初心者にはおすすめです。ワンルームなら家族向けのファミリータイプに比べ専有面積が小さいため、購入価格が安く済みます。また、キッチンや浴室などの設備はコンパクトなものが多く、老朽化で交換になっても出費が抑えられる点はメリットです。

さらに、退去した後のクリーニング費用や部屋に付加価値を加えるリノベーション費用も面積が小さなワンルームのほうが少なくて済みます。購入後の維持費も有利なワンルームを選んだほうが初心者にとっては安心でしょう。

5-2.建物状態をアドバイスしてくれる不動産会社を選ぶ

中古区分マンションを初心者が購入する際は、建物状態についてアドバイスしてくれる不動産会社を選んだほうが安心です。

なぜなら、中古物件は、状態が悪いと購入直後に修繕が必要になり思わぬ出費が発生する可能性があるからです。しかも、入居者に直接迷惑をかけてしまう箇所なら資金が厳しいからといって修繕を後回しにできません。

本来なら自分である程度物件の状態を確かめてから購入すべきですが、初心者には非常に難しいことです。そのため丁寧に建物状態をアドバイスしてくれる不動産会社に相談し「近々補修が必要な状態の建物かどうか」などアドバイスをもらうようにしましょう。

もし補修が必要なら購入時に修繕してしまい、その費用を購入金額に含めて融資を受けることもできます。不動産会社によっては建物の修繕に詳しくないところもあるため、初心者はくれぐれも注意したいところです。

6.都心の中古区分マンションは初心者にやさしい

都心の中古区分マンションは、立地が良いことや価格が手ごろなことなど安心材料の多い不動産です。入居者対応や建物の維持管理も基本的には管理会社に一任でき、不動産投資の知識や経験が浅くても始めやすくなっています。また、都心であれば大きく需要が落ち込んでしまう可能性も低く、堅実な利回りが期待できるでしょう。

ただし、建物状態が悪ければ購入後に思わぬ損傷が発生し入居者に退去されてしまう恐れもあります。しっかりと物件状態をアドバイスしてくれる不動産会社を選び、突然修繕費用がかかることは防ぎたいところです。都心の中古マンションは初心者にやさしい不動産投資先のため、資産運用の手始めにぜひ検討してみましょう。

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