不動産投資

中古マンション投資で選択すべき物件の3大条件と注意したい10ポイント

中古マンション投資を行う場合、新築マンションとは違ってさまざまな状態の物件があるため、どの物件を選べば不動産投資として成功しやすいのか、迷う方も少なくありません。

そこで本記事では、どのような中古マンションを選べばよいのか、また、どのようなことに注意すればよいのかを、マンション投資初心者の方に向けてやさしくまとめています。

中古マンション投資で選択すべき物件の3大条件と注意したい10ポイント

1.中古マンション投資をはじめる5つのメリット

中古マンション投資をはじめる5つのメリット

中古マンション投資とは、人に貸し出すことを前提に中古マンションを購入し、賃貸をして収益を得る、不動産投資方法の一つです。

投資をする中古マンション物件には、ファミリー向けのものから、投資用マンションと呼ばれるワンルームタイプのものまで幅広くあります。どの物件であっても、エリア条件と入居者ニーズが合っていれば、賃貸経営は成立します。

中古マンションの買い方には、マンションを丸ごと買う一棟購入と、ワンルームなどの1室を購入する区分購入があります。はじめてのマンション投資の場合は、比較的購入しやすい区分からスタートする方法が一般的です。中古物件でマンション投資をはじめると、次のような5つのメリットがあります。

  • 購入価格が手頃
  • 利回りが良い
  • 管理や建物の実態がわかりやすい
  • 経営開始後がイメージしやすい
  • 安定した家賃収入になりやすい

1-1.購入価格が手頃

新築のマンションと比べると、中古のマンションは価格が安めなので、投資をスタートしやすいといえます。投資用マンションに限らず、不動産は新築をピークに年々資産価値が下がります。新築から10年前後で、マンション価格は2~3割ダウンするのが一般的です。

マンションの購入費用を抑えられれば、投資の費用対効果も高くなります。その結果、同じエリアで複数の物件を増やしていくことも可能になり、将来的には経営リスクを分散させることにもつながります。

1-2.利回りが良い

利回りとは、投資した金額をどのくらいの割合で回収できるかを%で表したものです。年間の家賃収入から諸経費を差し引いた金額を、購入価格で割って算出します。

中古マンションは新築マンションと比較すると購入価格を抑えられるので、利回りは高い数字が出ます。特に、都心部の利便性が良く、人気のあるエリアの場合は、築年数が経過しても大きく家賃が落ちない傾向があるため、中古マンションで投資をスタートさせても、長期間、高い利回りを維持できることもあります。

1-3.管理や建物の実態がわかりやすい

中古マンションでの投資は、物件の実態がわかりやすい傾向があります。例えば、新築の投資物件の場合、その建物がこれからどのように管理されていくのかは、運用が始まってみないとわかりません。

しかし、中古マンションは、すでに運用している物件ですので、建物管理の状態や、実際の入居状態の実体を把握しやすくなります。書類上では高利回りであっても、建物の多くが空室であれば、ご自分が所有した場合にも、空室リスクが起きやすい物件であることが想定できます。

また、建物の管理状態がよければ物件も長持ちしますし、共用部分が常にきれいで、住環境も良くなります。その結果、入居者が不満を感じにくく、長く住み続けてくれる可能性が高くなります。

1-4.経営開始後がイメージしやすい

中古マンションで投資をする良さは、すでに運用歴があるため、賃料設定・利回り・入居者の傾向・管理状態などが掴みやすく、はじめてのマンション投資でも、経営シミュレーションがしやすい点です。

特に、投資用ワンルームのように建物内に投資物件しかないケースでは、ご自分がこれから購入しようとしているマンションの建物には、すでに運用中の物件がいくつもありますので、お手本がある状態といえます。そのため、実際にどんな経営ができるのかも具体的にイメージしやすく、失敗しにくい物件選びができます

さらに、中古の投資用マンションの場合、オーナーチェンジ物件といって入居者がいる状態で売買されることもあるため、運用中の物件をそのまま引き継ぐこともできます。

1-5.安定した家賃収入になりやすい

中古マンション投資は、経営が安定しやすい傾向にあります。投資用マンションを購入する場合、多くの方は投資用ローンを組んで購入資金を借り入れます。その際、物件の想定家賃を設定し、その金額から、毎月ローンや経費を支払っていく経営計画を立てます。

新築物件は、不動産としての価格が最も高い状態ですので、相場より家賃設定を高くすることができます。しかし、あくまで「新築だから高くても人が入る」という想定の家賃ですので、実際に運用してみたら

  • 設定家賃ではなかなか入居者が決まらない
  • すぐ近くにもっと設備の良いマンションが新築された

などの理由で、大きく家賃を下げないと入居者を確保できない可能性もあります。しかし、中古マンションであれば、はじめから中古であること前提の家賃設定で、相場に沿った計算をしているため、家賃の下げ幅を大きくする必要がありません。

また、中古のマンションに入居を希望する方は、はじめから最新設備を希望していませんので、近隣に新築で最新スペックのマンションができても、そもそも入居者候補を取り合うライバルにはなりません

その結果、エリアと土地条件に合致した適切な家賃設定をしておけば、長期安定的に入居者がつきやすくなり、当初の経営計画にも支障がでにくく、安定経営につながりやすいといえます。

2.中古マンション投資をはじめる5つのデメリット

中古マンションで投資をはじめる場合、次のようなデメリットがあることも押さえておきましょう。

  • 不動産経営リスクがある
  • 修繕費が発生しやすい
  • 前入居者の問題
  • 耐震性の問題
  • 融資の問題

2-1.不動産経営リスクがある

中古マンション投資に限らず、不動産投資には以下のような経営リスクがあります。

  • 空室リスク
    入居者が決まらず、家賃収入が発生しないリスク
  • 家賃滞納リスク
    入居者が決まっても賃料を滞納されるリスク
  • 家賃下落リスク
    想定家賃よりも賃料が下がっていくリスク
  • 災害リスク
    地震などの自然災害や火事のリスク
  • 修繕リスク
    修理修繕費用の負担が大きくなるリスク
  • 金利上昇リスク
    金利上昇によりローン返済額が増えるリスク

【対策】
これらの経営リスクは、投資経歴や所有物件の数や規模とは関係なく、不動産投資家である以上、誰もが同じように持つリスクです。ただし、一般的な投資と比較すると、不動産投資のリスクは事前に対策が打てるものばかりです。

不動産投資の経営リスクに関した詳細と対策に関しては、以下の記事で詳しくまとめています。

関連記事:不動産投資のリスクはすべて解決できる!6大リスクと解決法を解説

2-2.修繕費が発生しやすい

中古マンションはすでに築年が経過し、何人かの入居者が利用した後ですので、新築と比べると、修繕費は発生しやすい状態です。多くのマンション設備は法定耐用年数が5~10年以内のものが多いため、中古マンション物件は、年々何かしらの故障やトラブルが増える傾向にあります。

また、所有する物件以外にも、マンションの建物自体も経年劣化をしますので、こちらも5年10年ごとに大規模な修繕が必要です。例えば共用部分のエレベーターなどの修理や、外壁塗装など、まとまった金額の修理修繕費が発生するタイミングが増えていきます。

中古物件のオーナーとなる以上、修理修繕が必要となる箇所には適切な手を入れる必要がありますが、メンテナンス費用が増えれば、その分、利益が減ります。しかし、メンテナンスをせずにいれば、物件はより劣化し、入居者は不便を感じて退去する可能性が高くなります。また、新規の入居者もつきにくくなります。

【対策】
購入する前には、物件の管理状態をよく確認してください。附帯設備を確認し、それぞれの耐用年数をチェックしておきます。物件を購入してからどのくらいの期間で修理や交換の費用がどの程度必要になるのかを想定しておくなど、所有物件の修繕計画を自分で立てておくようにします。

2-3.前入居者の問題

投資用物件を購入する際には、入居者がいる状態で購入するオーナーチェンジ物件というものがあります。すでに入居者がいる状態で購入しますので、投資スタート時からすぐに家賃収入が発生するという大きなメリットがありますが、次のようなデメリットもあります。

契約更新が長い入居者の場合、契約当初の連帯保証人がいない・勤務先が変わっているなどの可能性があります。また、新築時に入った入居者の場合、最も高い家賃設定で入居しており、物件資料にある利回り計算は、高い家賃設定でされている可能性があります。

今の入居者が退去して、新しい入居者を募集する際には、経年劣化を考慮して、大幅に家賃を下げないとならなくなり、購入時の想定利回りにはならない可能性が高まります。

【対策】
入居者の背景に関しては、契約更新時に再度、資料を提出してもらうことでクリアできます。連帯保証人や勤め先に不安を感じる場合は、不動産管理会社を通じて、家賃保証会社に加入してもらうなどの提案をしてください。

中古物件資料に掲載されている想定利回りは、あくまで現在までの利回りであることを前提にしておきます。購入を検討する段階で、エリアの家賃相場を参考にして慎重に判断する必要があります。

2-4.耐震性の問題

投資用物件として流通している中古マンションには、2種類の耐震基準があります。現在、施行されているのは新耐震基準という、1981(昭和56)年6月1日以降に建築確認された基準で、「震度6強、7程度の地震でも倒壊しない水準」の建物です。

これよりも前に建築確認された建物は旧耐震基準と呼び「震度5強の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能」な建物です。

新旧どちらの建物でも平常時は問題ありませんが、大きな地震が起きた場合、旧耐震の建物は経年劣化に加え、もともとの耐震性能が震度5強ですので、安全面で問題が起きる可能性が高くなります。

物件や建物に大きな問題が起きた場合、最悪のケースでは人が住むことができなくなり、賃貸経営そのものもできなくなる可能性があることも想定しておく必要があります。

【対策】
中古物件を購入する場合は、新耐震基準の建物から選ぶようにします。新耐震基準であれば、ここ10年以内に起きた大きな地震にも耐えるだけの性能がありますので、万が一大きな地震が起きても、倒壊などの心配をする必要がありません。

また、基準を満たしていれば耐震補強工事をする必要もありませんので、新規に大きな修繕費用が発生することもなく、経営計画通りの運営がしやすくなります。

2-5.融資の問題

投資用物件を購入するときには、事業用ローンで融資を受けます。融資審査の際、銀行が不動産の価値を算定する基準の一つに、法定耐用年数というものがあります。木造のアパートで22年、鉄筋コンクリート造のマンションで47年という年数があり、耐用年数を過ぎた建物は、帳簿上は資産価値が0円になります。

不動産投資の場合、銀行はその物件が持つ賃貸需要と想定家賃をベースに物件価値を算出し、同時に、物件の耐用年数をもとに、不動産の資産価値も考慮します。築年が古いほど、借り入れ額に制限が出る可能性が高くなります。

【対策】
融資の問題は、なるべく築年が浅く、耐用年数が長く残っている物件から優先的に選ぶようにすることで、ある程度解消できます。例えば、鉄筋コンクリート造の築22年のマンションであれば、あと25年も耐用年数が残っていますので、新築の木造家屋と同等の資産価値があります。

また、中古物件にフルリノベーションをかけて、物件に新しい価値をつけるという方法であれば、融資の問題はクリアしやすくなります。ただし、どの方法をとった場合でも、現在では頭金0円スタートを受け付けている金融機関はほとんどないため、購入金額の2割以上の頭金を用意しておくのが一般的です。

3.中古マンション投資が成功しやすくなる3大条件

マンション投資を中古物件でスタートしようとご検討中の方に向けて、なるべく不動産投資が成功しやすくなるための条件を3つにまとめました。

  • 都心部駅近物件に限定
  • 区分ワンルーム
  • フルリノベを前提にする

3-1.都心部駅近物件に限定

マンション投資は新築・中古に限らず、好立地であるほど成功しやすくなります。好立地とは、都心部・駅近・人気エリアのことです。都心部は人口が集中しているため入居者候補が多く、仮に空室が発生しても、すぐに次の入居者が決まりやすい傾向があります。

駅近の物件とは、駅から徒歩10分圏内で近隣に生活に便利なお店があることが条件です。人気エリアとは「住みたい街ランキング」などで上位に入ってくるエリアのことです。賃貸の良さは住みたいところに住めることですので、もともと人気のあるエリアであるほど、賃貸需要も高くなります。

また同時に、人気のあるエリアであるほど家賃設定が高くても、多数の入居者候補が存在しますので、長期にわたって家賃下落が起きにくくなります。中古マンション投資の物件を選ぶ際には、まず先に人気エリアを選択し、そこから、その他の条件を絞り込んでいくことで、成功しやすいマンション経営につながります。

3-2.区分ワンルーム

区分ワンルームとは、ワンルームマンションの建物の中の、一室だけを購入する方法です。ワンルームマンションは、一番小さな間取りであるため、他の間取りの物件と比べると物件単価も低くなります。中古物件であれば、さらに買いやすい値段設定になっているため、はじめてのマンション投資でも、スタートしやすく、失敗しにくいといえます。

また、ワンルームマンションの建物内はすべて同じような投資用物件ですので、他の物件の運用成績を参考にすれば、購入前の経営シミュレーションもしやすくなります。

ワンルームマンションの多くは、都心部に集中しており、近隣にはワンルームマンションの需要が長期的に見込まれる企業や大学などがあることが調査されたうえで建てられているため、潜在的な入居希望者が存在しているエリアといえます。

3-3.フルリノベを前提にする

リノベーションとは、英語で修理・復元・改装などの意味を持つ言葉です。日本では中古物件を全体的に改装改修して、新しい価値を生み出す工事のことをリノベーションと呼んでいます。同じような言葉にリフォームがありますが、こちらは修繕などをメインにした、「以前の状態に戻す」場合に使います。

例えば、時代にマッチしない水回りや間取りを、最新の状態にカスタマイズすることで、物件に全く新しい価値を誕生させるならリノベーション、古くなったシステムキッチンの一部を取り換えて、今まで通りに使えるようにするならリフォームです。

フルリノベとは、フルリノベーションのことで、物件の中をすべて取り払い、配管と枠組みだけにしたがらんどうの状態から、新築と同等以上の状態に作り変えることです。中古物件をフルリノベすると、建物自体が古くても、物件は最新の状態になります。

これにより、中古マンション最大のデメリットである、経年劣化の問題をフルカバーできている状態になりますので、物件の資産価値は上がり、市場価格も上昇します。その結果、金融機関からの資産評価額も上がり、ローンの問題をクリアしやすくなる傾向があります。

都心部の好立地エリアでの中古ワンルーム+フルリノベーションの組み合わせは、購入金額を最も抑えられるうえに、物件価値を新築同様にまで引き上げることができ、なおかつ長期的に家賃下落しにくいので、理想的な不動産投資方法といえます。

4.中古マンション投資をするうえで注意すべき10ポイント

これからマンション投資をする上で、中古マンションでの投資を検討している方向けに、注意しておくべきポイントを10項目にまとめました。中古マンション投資は、あくまで不動産投資方法の1つであり、投資である以上、リスクはあります。

ただし、次の10ポイントに注意することで、限りなくリスクを遠ざけ、長期的に利益を享受できる不動産投資に近づけることができます。

  • 都心部駅近物件から探す
  • 区分ワンルームからはじめる
  • 節税はおまけだと考える
  • リフォーム・リノベーション前提で選ぶ
  • 価格は必ず交渉してみる
  • 1981年以前の物件は買わない
  • 物件のメンテナンス状態について確認する
  • 入居者になったつもりで物件を選ぶ
  • 複数のメディアから広く情報収集をする
  • 信頼できる不動産会社をパートナーにする

4-1.都心部駅近物件から探す

新築でも中古でも、不動産投資は入居者がいてはじめて成り立ちます。そのため、マンション投資をするのであれば、潜在的な入居者候補が多い、都心部の駅近物件から選択するようにしてください。

都心部は大企業や大学などが集中しており、賃貸需要が多い場所です。このようなエリアで、駅から近い便利な場所であれば、景気不景気に関係なく、いつも一定数の入居希望者の需要が見込めます。

4-2.区分ワンルームからはじめる

中古のマンションには、マンションの建物を丸ごと購入する一棟買いと、マンションの中の一室を購入する区分所有があります。中古マンションの間取りにも、ワンルームからファミリーユースのものまで、さまざまなものがあります。

ファミリータイプのマンションは、物件当たりの賃料設定も高めですが、空室が発生した場合には、次の入居者が決まるまで時間がかかる傾向があり、空室リスクが高くなります。

ワンルームタイプは、主に単身者が住むため、空室が出てもすぐに次の入居者が決まりやすく、空室リスクを回避しやすいといえます。

4-3.節税はおまけだと考える

マンション投資に関して勉強をしていると、「マンション投資は節税になる」という宣伝文句をよく見聞きするようになります。もちろん、実際に節税にはなるのですが、マンション投資を節税目的で行うのは、おすすめできません。

マンション投資の節税効果は、減価償却費という帳簿上の赤字を効果的に使うことで、所得税が減税されるなどの税制面でのメリットを指します。しかし、このような方法が使えるのは経営開始から数年間に限られており、いつかはかならず赤字から黒字になり、税金を納めるようになります。また、それが、マンション経営の理想的な形です。

マンション投資の主たる目的は、賃料収入による長期安定収入を得ることと、不動産という資産を獲得して資産拡大をすることです。節税はマンション投資をする中の「おまけ」のようなものだということを、よく理解しておいてください。

4-4.リフォーム・リノベーション前提で選ぶ

投資物件を探す際には、リフォームやリノベーションをする前提で物件選びをしてください。マンション投資・経営の成否を分けるのは、入居者確保のしやすさです。

入居者にとって価値のある物件であれば入居者が付きやすく、さらに長期更新が期待できます。こうした物件の特徴は、都心部・人気エリア・駅近という好条件がそろっていることです。

はじめからリフォーム・リノベーションをする前提であれば、現状の部屋が古い・汚いなども問題にはならず、立地条件の良さを最優先にして探せます。その結果、マンション投資が成功しやすくなります。

4-5.価格は必ず交渉してみる

購入する物件価格は、安い方が利回りも良くなります。流通している投資用物件の価格は、基本的に売り主の希望額で提示されているため、相場の範囲で高めに設定されています。

売り主は価格交渉されることを前提に価格設定をしていますので、正当な理由があれば、交渉に応じてくれることの方が多いといえます。ただし、減額交渉は購入の意志がある状態でするのがマナーです。

4-6.1981年以前の物件は買わない

日本の耐震基準は1981年6月1日を境に、旧耐震基準と新耐震基準に分かれています。旧耐震は震度5強まで持ちこたえ、新耐震は震度6強~7でも倒壊しない水準の建物です。近年、日本で起きている大きな地震の震度は、2011年の東日本大震災で震度7、2016年の熊本地震も震度7でした。

地震は国を問わず世界中で常に起きていますが、震度6強に相当する地震の約20%が日本付近で起こっているという調査結果もあることから、今後、日本で起きる地震は新耐震の建物でないと建物の倒壊の危険性は否定できないことがわかります。

不動産投資で建物に大きな損傷があると、最悪のケースで賃貸経営そのものができなくなる可能性があります。旧耐震の中古マンションでも、しっかりと耐震補強がしてあるものもありますが、投資をする上ではリスク回避のため、新耐震基準の建物から選ぶようにしてください。

4-7.物件のメンテナンス状態について確認する

中古マンション物件は、物件のオーナーによってメンテナンス状態が違います。この場合のメンテナンスとは、物件内設備などの修理修繕状態のことです。入退去があるたびにフローリングや壁紙を変え、設備点検・交換をしているオーナーもいれば、最低限のクリーニングだけで対応しているオーナーもいます。

どちらであっても、次の入居者が決まれば経営上は問題ありませんので、オーナーの考え方次第という部分はあります。

また、入居者の更新が継続している物件は、入居者からの修理依頼がこない限り、内部がどのような状態になっているのかは、オーナーであってもわからない部分があります。そのため、中古マンションの投資用物件を購入する際には、必ず過去のメンテナンス履歴も確認しておき、耐用年数が近い、または切れているものをチェックしておいてください。

長期間メンテナンスがされていない場合や、耐用年数を超えているものが多い場合は、物件購入後に連続して修理箇所が出てくる可能性があり、修理修繕費用が多くかかることがあります。それらの費用が発生することを前提にシミュレーションをし、複数の物件とも比較検討しておく必要があります。

4-8.入居者になったつもりで物件を選ぶ

不動産投資は、物件を賃貸して賃料収入を得るのが目的ですので、空室リスクは極力避ける必要があります。空室を発生させないためには、潜在的な入居希望者が多く、さらに物件自体に魅力がある必要があります。

このような物件が具体的にどういうものかは、入居者の立場で考えるとわかりやすくなります。例えば、潜在的な入居希望者の多さは、都心部・人気エリア・駅近であるという3つの条件をそろえることで対応できます。

このような物件は、多くの人が「住みたい」と感じ、さらに実際に住むとその生活利便性の高さから、長期更新する価値があると判断してもらいやすいでしょう。中古マンション投資をするのであれば、はじめからこのような物件に限定して探すことで、入居者満足度の高い物件を入手できます。

物件内の環境は、できるだけ今の時代に合った設備や間取りにすることで、住み心地をよくすることができます。古い間取りの場合は、貸出前にリフォームやリノベーションをかけることで、近隣の新築物件と同等の設備とスペックにそろえることもできます。

内装も画一的なものではなく、エリアで求められるようなインテリアや色彩にすることで、より入居者の心を掴めるようになり、空室リスクも回避しやすくなります。

4-9.複数のメディアから広く情報収集をする

はじめてのマンション投資を、中古マンション物件でスタートしようとご検討の場合、まずは不動産投資の勉強をしっかりしてから取り組むようにしてください。その際、複数のメディアを網羅的に使って、総合的な情報収集をするようにしてください。

複数のメディアとは、ネット検索や動画視聴、本・雑誌、セミナー、対面相談、配布資料などです。会社や発信者によって出している情報に偏りが出るため、複数のメディアを並行して使うことで、総合力の高い情報が得られるようになります。

はじめは誰でも、知らないことだらけですから、さまざまな媒体資料に目を通していく中で、徐々に理解が深まっていきます。目安として、セミナーなどで話していることに質問ができるようになるまではまだ勉強中だと思っておき、むやみに物件購入などはしないように注意をしてください。

特に大切なのは、セミナー参加などの、多くの人が同時に参加する環境です。現在、多くの会社でオンラインセミナーが開催されていますが、必ず各社1回は会場での参加をして、その場の空気や参加者の雰囲気なども体感するようにしてください。

4-10.信頼できる不動産会社をパートナーにする

中古のマンション投資を含めた不動産投資は、全くの初心者でも参入できますが、それは不動産会社というプロフェッショナルがトータルでサポートしてくれるという大前提があるためです。

そのため、信頼感があり安心して何でも相談できるパートナーとなる不動産会社に出会えることは、中古マンション投資を成功させるために非常に大切な要素となります。

5.まとめ

REISMでは、はじめて不動産投資をスタートする方でも、安心してはじめの一歩を踏み出せるように、きめ細やかなサポートをしています。

REISMは中古区分マンションにフルリノベーションをかけて、物件に全く新しい価値を創造してから賃貸に出すという、あまり他に例のないタイプの不動産投資をご提案しています。パッと買ってサッと貸すタイプの投資方法と比べれば少し手間はかかりますが、こうした方が長い不動産投資期間において資産価値を維持できることを私たちは経験から知っているため、自信をもってご提案しています。

REISMがご提案する不動産投資についてより理解を深めていただき、納得のいく形でスタートしていただきたいと強く願っています。まずは、REISMの不動産投資セミナーにぜひ参加してみてください。なお、セミナーで一方通行にならないように、ご希望の方には個別相談も行っています。

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3年以上勤めた会社員へ。
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