不動産投資(管理)

更新時に家賃を減額してほしいとお願いされた場合の上手な立ち回り方

東京など関東圏での賃貸借契約更新は、一般的に2年ごとに行われます。契約を更新する場合は、入居者が家賃1~2ヵ月分の更新料を支払う仕組みになっていることから、更新のタイミングで退去者が出たり、「更新する代わりに家賃を減額してほしい」とお願いされることも少なくありません。

家賃の減額は物件の収益に直接影響するため、できるだけ減額はしたくないというのがオーナー側の本音でしょう。今回は、入居者から家賃を減額してほしいと言われた場合の対処法について考えます。

更新時に家賃を減額してほしいとお願いされた場合の上手な立ち回り方

更新のタイミングで家賃交渉をする理由

更新のタイミングで家賃を減額してほしいと言う入居者は、どういう心理状態なのでしょうか。

もしかすると「住み始めてから何年も経って古くなっているのに、契約時と家賃が変わらないのはおかしい」という思いがあるのかもしれません。物件の満足度と自分が支払う家賃の金額が、釣り合っていないと感じているのです。オーナーに対してその気持ちを伝えるのに「更新時はいいタイミング」と考えている可能性が高いと言えるでしょう。

空き室を作らないことを最優先に対処法を考える

賃貸経営の最大リスクでもある空室の発生は極力避けたいものですが、入居者の主張に客観性と正当性があるならば、オーナーは減額交渉に応じざるを得ません。

例えば、「内見のときにはわからなかった雨漏りや水漏れがあったから、家賃を3,000円下げてほしい」と言われたら、オーナーとしても受け入れざるを得ないでしょう。このようなことが起こらないように、入居者が入れ替わるタイミングで物件の修繕はきちんと行っておかなければなりません。

また、近隣の競合物件や同じ棟の別の部屋が値下げをしているために家賃減額を受け入れざるを得ないというケースも考えられます。この場合、新規で入居者を見つけるにしても競合物件と同じ条件にしないと空室が続く可能性が高くなるでしょう。家賃を下げて新しい入居者を探すくらいなら、家賃減額を受け入れて現在の入居者にそのまま住み続けてもらうほうが合理的かもしれません。

借地借家法では、「近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときなどには、契約の条件にかかわらず、当事者は将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる」と定められています。つまり入居者から減額を要求された場合、最終的にどのような選択をするにしてもオーナー側は何かしらの対応を取る必要があるのです。

空き室を作らないことを最優先に対処法を考える

時期や事情で対応を柔軟に変化させる

卒業、入学、入社、転勤などで学生やサラリーマンが新生活の準備を始める1~3月は、賃貸住宅市場の繁忙期です。需要が旺盛なこの時期は、空室が出てもすぐに新しい入居者が見つかることが多いでしょう。このようなタイミングであれば、減額を断って次の入居者を探すという選択をすることも可能です。ただし閑散期なら、減額に応じたほうが賢明かもしれません。

一方で、異臭や騒音など隣人とのトラブルを理由に減額を求められた場合は、断ってもいいでしょう。内緒でペットを飼っていて鳴き声がうるさい、隣人の声がうるさいといったことは、オーナーや管理会社が解決すべき問題であり、適切に対応すれば家賃を減額するような話ではないからです。

家賃の減額は、基本的に入居者側の一方的な事情であれば断ることができます。「収入が減ったから、家賃を下げてくれ」ということが認められるのであれば、「収入を上げたいので、家賃を高くしてほしい」というオーナーの意向も認められることになります。

入居者が家賃の減額を求める理由はさまざまですが、いずれにしても家賃の減額交渉には借地借家法と照らし合わせて対応するということを覚えておきましょう。

家賃減額だけが有効な手立てではない

今回は、家賃の減額交渉をうけたときの考え方や対応について解説しました。減額を求める入居者の多くは、毎月支払う家賃と物件の現状にミスマッチを感じています。オーナーは、相手が家賃の減額を求める理由を正しく理解した上で対応することが大切です。ただ断るだけでは解決になりません。

ただし、家賃減額以外にも解決する方法はいくつかあります。使っていないエアコンを移設したり、家具を提供したり、ネット環境を整備したりすることで、入居者の満足度は自然と高まります。家賃の減額はオーナーの収入に影響を及ぼします。できる限り物件の収益性に影響が出ない方法で、慎重に対処するようにしましょう。

キーワード: 不動産投資(管理)
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