投資の基本

中古の区分マンションに投資するメリットとは?

不動産投資で収益物件を選ぶ際、「新築」「中古」「区分」「一棟」の4パターンの選択肢から選ぶのが一般的です。それぞれに特徴があるのですが、ここでは中古マンションの区分所有を選択するメリットにフォーカスして説明します。

中古の区分マンションに投資するメリットとは?

中古区分は新築よりも安く、借入金額も低くなる傾向に

中古区分は新築よりも価格が安いというメリットがあります。不動産専門データ会社の東京カンテイの「マンションデータ白書2019」によると、首都圏の新築マンションの坪単価(2019年)は新築が309万4,000円、中古は185万4,000円でした。地価高騰と建築資材の価格上昇を受けて2019年の新築マンション価格は前年比6.1%の増加、中古マンションの価格も伸びていますが前年比2.1%です。

新築物件は一瞬でも住めば「中古物件」となり、きれいに使って新築同然のようにしていても、売却時には1~2割ほど価格が下落します。なぜなら「新築プレミアム」と呼ばれている新築特有の値付けで販売価格が高めに設定されることが多いからです。人気エリアになればなるほど高くなる傾向にあります。

借り手の属性や物件によっても異なりますが、会社員が不動産投資で金融機関から引き出せる融資額は、年収の5~10倍前後といった傾向があります。ただし若いうちは年収が低いため、借り入れられる金額も低くなります。

しかし、じっくりと時間をかけて運用成果を得ていく不動産投資は、若いうちから始めるほど有利です。そのため、若い世代であれば新築よりも価格が安い中古区分からスタートするのも方法の一つでしょう。ゆっくりと実績を出して次の物件を購入する足がかりにしてみてはいかがでしょうか。

立地が良く修繕費用も低めなため、計画が立てやすい

新築と中古の不動産におけるメリットについて比較してみましょう。新築と中古では、中古物件のほうが立地の良い場所にあるケースが多いとされます。なぜなら、一般的に都市開発は駅近の立地の良い場所から進むためです。不動産投資の投資判断において、立地は非常に重要になります。新築では買えないようなエリアでも、中古なら入手できることもあるでしょう。

区分所有と一棟の違いで見てみるとどうでしょう。マンションには管理組合があり、住人は毎月管理費と修繕積立金を支払います。大規模な修繕は一般的に12~15年で実施され、区分の場合は持分に応じた修繕費を負担することになります。一方、一棟ものは修繕積立金を最終的に自分で準備することになりますので、ある程度まとまった金額の費用が必要となります。部屋数が多い大規模なものは、修繕費も大きくなり負担も大きくなるでしょう。

立地が良く修繕費用も低めなため、計画が立てやすい

区分を買い増してリスク分散する

中古区分は物件価格が安い傾向にあるため、多額の融資金額を引っ張ることが難しい若い世代でも検討し易いでしょう。例えば、同等の立地かつ同スペックの物件であれば、一つの新築物件の費用で中古が2物件買えることもあります。こういった場合は同じマンションの物件を複数購入する「バルク買い」でも良いのですが、違うエリアで購入すれば災害リスクを分散することが可能です。

リノベーションで価値を上げれば家賃もアップできる

中古区分を収益物件に選ぶメリットを解説してきました。少ない融資額からでも始められ、立地の良い物件を買い増したいオーナーからも注目されています。さらなるメリットとして、築年数がたって古くなった物件はリノベーションすることで資産価値を上げることができます。もともと好立地の物件をリノベーションすれば、中身は新築同然になるため家賃を上げて収益性を高めることが可能です。

このような中古区分のメリットをぜひ押さえておきましょう。

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