投資の基本

アフターコロナでも変わらない、東京の人口増加

さまざまな機関がこれまで将来の東京の人口増加を予測してきましたが、2020年5月現在でもその予測が変わることはありません。こうした予測の裏にはどのような背景があったのでしょうか。本記事では、これまでの東京の人口動向をみながら、新型コロナウイルスの影響を受けて今後の東京の人口数がどのように推移していくのかについて考えてみましょう。

アフターコロナでも変わらない、東京の人口増加

これまでの予測と実際の人口動向

国や地域の将来の人口予測は国民経済や社会保障を考えるうえで重要な数字で、厚生労働省や総務省など複数の公的機関が推計値を発表しています。人口予測はほぼすべてのビジネスにおいて有用であり、不動産投資においても意味のある数値の一つです。情報収集の一環として、日ごろからチェックしている投資家も多いのではないでしょうか。

不動産投資は上場株や投資信託、FXなどの金融商品と比較すると購入費用が高額であり、利回りにもよりますが投資金の回収には10年以上の期間がかかるのが一般的です。つまり最終的な利益確保のためには10年先、20年先の視点が必要になります。ただし、公的機関の発表とはいっても将来の人口に関する推計値のため、必ず予測通りになるとは限りません。

例えば2003年に国立社会保障・人口問題研究所が公表した2020年の全国の市区町村別の将来推計人口では、2020年東京23区の総人口の予測は約822万人、2010年ごろに約830万人でピークを迎え、それ以降は減少に転じる予測でした。しかし実際は、2020年1月1日時点の東京23区の人口は約965万人と2003~2020年までの間に人口減少が始まらないどころか大幅な増加で推移しています。

もちろん将来を完璧に予測するのは難しいでしょう。しかし東京23区の人口は予測よりも約17%多く、減少どころか増加し続けてきました。実は東京都も2013年時点で、2020年の東京23区の人口を約917万人と予測していました。結果的に東京の人口は約50万人も多かったのです。

東京の魅力と地方からの流出

なぜこうした予測は大きく外れてしまったのでしょうか。特定地域で人口が増加する要因は「出生数>死亡数」または「転入数>転出数」もしくはその両方以外にありません。先ほどの予測では「出生数」や「死亡数」はかなり正確なものでしたが、転入数がはるかに予想を上回るものでした。その内訳をみると東京や千葉、埼玉、神奈川を加えた東京圏(首都圏)への転入者は、圧倒的に10~20代の若者が多くなっています。

例えば2015年の東京圏への転入者数11万9,357人のうち15~29歳が占める比率は11万3,069人と約94.7%です。インターネットの発達で地方と都会の格差が埋まっているという見方もありますが、条件の良い仕事や就学の機会、文化・芸術的な施設やイベントは東京の方がはるかに多く、若者にとっての魅力が非常に大きいと言えるでしょう。

一方で東京圏からの転出者は毎年1万人強となっています。そのほとんどが60代で、「地方の安い介護施設に入居する」「定年退職を迎えての帰郷」などといった理由での地方への移住希望者です。ただそれでも東京圏の60代の人口と比較すると圧倒的に少数となっています。このことから多くの高齢者は東京や東京圏での暮らしに満足していると言えるのではないでしょうか。

地方は車社会のため、移動にハンデを抱える高齢者にとって公共交通機関が発達した東京圏はとても暮らしやすいことも背景としてあるのでしょう。

東京の魅力と地方からの流出

アフターコロナでも東京から転出は起こらない

2020年5月時点でも依然として世界中で新型コロナウイルスがその猛威をふるっています。その感染者の多くが都市部に集中しており、首都圏からの移住・避難が話題になりました。このコロナ騒動で「テレワークが一気に進む可能性がある」といわれています。また一方では「緊急事態宣言が集結したら地方への移住者が増えるのではないか」という見方もあるようです。

しかし日本で移住を選択する人は少数派であり、中長期的に見れば東京への人口流入超過傾向に変化はないと考えられるでしょう。新型コロナウイルスのような感染症対策として人口密度が少ない地方への移住は効果的なのかもしれませんが、新型コロナウイルス騒動が永遠に続くわけではありません。

今後ワクチン開発や感染拡大防止策が進めば、それほど深刻に恐れるものではなくなる可能性は十分にあります。コロナ騒動が起きたからといって東京の就業機会や学校集中の状況に大きな変化は見受けられず、無事に収束すれば今後も人口は増加し続けるでしょう。東京は推計値を超えた人口増加が起きていてもまったく不思議のない街なのです。

キーワード: 投資の基本
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