自分で住むために買う物件と、投資用物件の違いとは?
マンションには、「投資用物件」といわれるものと「居住用物件」といわれるものがあります。この場合の投資用物件は「賃貸に回して収益を上げるための物件」という意味であり、居住用物件とは「自分で住むための物件」ということです。
では、投資用物件と居住用物件は、どのような違いがあるのでしょうか?

投資用物件は利回り重視
投資用物件と居住用物件のマンションには、物理的な違いがあるわけではありません。両者の違いは、用途が異なるということでしょう。その用途の違いによって、変わってくるものがあります。
● ローンの種類
一つめは、ローンの種類です。購入に際して融資を受ける場合、住宅ローンに比べて投資用ローンは審査基準が厳しいとされています。また、金利も投資用ローンのほうが高めです。
住宅ローンは本人の給与所得などの返済能力が重視されるのに対して、投資用ローンの場合は、投資の採算性・収益見込みが重要視されます。ちなみに、住宅ローンで購入したマンションを、ローンの返済が終わる前に賃貸に回すことは、金融機関との契約上できません。
● 物件価格の査定方法
二つめに、物件価格の査定方法が異なります。居住用物件の査定は、同じマンション内や近隣にある面積や間取りが似ているマンションの取引事例や、その時の売り出されている物件の価格をもとに算出する「取引事例比較法」が主な査定方法となります。
一方、投資用物件の場合は、物件価格だけでなく利回りが重視されるため、「取引事例比較法」と「収益還元法」を組み合わせて査定します。収益還元法とは、査定対象の物件が将来生み出す利益の予測をもとに、その物件価格を査定する方法です。こうした査定方法の違いは、居住用と投資用のそれぞれの物件に反映され、一般的に投資物件のほうが若干高くなると言われています。

投資用物件は収益のタネ
購入する方にとっても、居住目的と投資目的では、物件に求めるものが異なります。
居住用にマンションを購入するのであれば、そこに長く住むことが前提のはずです。家族の人数が増えた時にも対応できる間取りや周辺環境、ローンの返済で大きなリスクを負わないように自分の収入に見合った価格のものを選ぶでしょう。
一方、投資目的の場合は、家賃収入を得ることが目的ですから、家賃の下落や空室リスクの低い、利便性の高い物件であることが重視されます。毎月得られる家賃と月々のローンの返済額や、維持管理の費用を計算したうえで、購入物件を決めることになります。
株取引などの投資では、安く買ったものを高く売り、売却益を得るというキャピタルゲインが目的となりますが、マンション投資の場合は、物件を安く購入し売却益を得るというよりも、長期間に渡って人に貸して、家賃収入を得るインカムゲインが主な目的になります。
投資用マンションで得られるメリット
投資用マンションという、収益を得る物件を持っておくことの一番のメリットは、本業の収入に加えて安定した収入が毎月、何十年に渡って得られることでしょう。ローンの返済で、当面の間は毎月支出もありますが、完済後は家賃がほぼそのまま収入になります。投資用マンションを保有しておくと、定年後も年金に加えて毎月家賃収入が得られます。老後の生活では大きなメリットになるでしょう。
「そろそろ居住用マンションを……」と考えている方は、投資用マンションと居住用マンションを比較、検討してみてはいかがでしょうか。
投資用マンション選びのポイント
投資用マンション購入にあたっては、立地や管理体制がとても重要です。それぞれのエリアの特性をまとめたエリア分析レポートや、物件やエリアに関する情報をまとめたレポート「DDR」、幅広い知識を身につけられるベーシックセミナーなども参考にしてみてください。