COLUMN

不動産投資コラム

高利回り物件を見つけたときに、飛びつくまえに疑うべきこと

不動産投資の物件選びで利回りは重要です。確かに高い利回りは魅力的ですが、時には「高すぎるのではないか」と思われる物件も散見します。しかし、うまい話には裏があるものです。飛びつくまえに、「本当に手を出していいものかどうか」について疑ってみましょう。

利回りの仕組み

利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。まず、ネットの情報サイトや不動産会社の物件情報に出ているのは一般的に「表面利回り」です。これは、満室想定の年間家賃収入を物件価格で割って百分率で表したものです。ただ、1棟所有でも、区分所有でも、「投資用マンションが常に満室稼働している」というありがたい状況はなかなかありません。つまり、表面利回りを額面通りに受け取るわけにはいかないということです。

一方、「実質利回り」は、家賃収入から物件管理費や修繕費、固定資産税などの経費を差し引いた利益を、物件価格に仲介手数料や印紙税などの取得時の費用を加えて割り、百分率で示したものです。当然、「表面利回り」よりも数字は低くなります。家賃収入が多く、物件管理費や修繕費などの費用が少なければ分子は大きくなります。

一方の分母は、仲介手数料や印紙税は物件の価格と連動しており、物件価格が安いかどうかがものを言います。どの程度を「高利回り」と呼ぶかについては、人それぞれに基準は異なるでしょう。ただ、表面利回り「8%前後」を基準に考えている投資家が多い傾向です。

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売り急ぐのには理由がある

表面利回りが高くなる理由のひとつは、物件価格が安いことですが、そうした物件について少し考えてみましょう。価格が安く、それなりの家賃収入が期待できる物件が、市場に出てきたら誰が考えても、かなり「おいしい」話に聞こえるはずです。しかし、簡単に飛びついてはいけません。「なぜ売り主は物件価格を下げてまで売り急いでいるのか」という理由を考えてみるべきなのです。

容易に想像できるのは、いわゆる「事故物件」でしょう。事故物件には明確な法律上の定義はありません。高齢化が進み、「孤独死」が増加している現代においては残念ながら、誰にも知られず、理由もよく分からない「不自然」な死を迎える人も増加傾向です。発見が遅れて、異臭騒ぎで見つかったケースもよく聞きます。

また、反社会勢力と呼ばれる組織の事務所、ゴミ処理場、葬儀場などが近くにある物件は、敬遠されがちです。こうした悪条件がないのか、きちんと調べる必要があります。また、築年数があまりに古い物件の可能性もあるでしょう。修繕の負担が多くなる可能性が高いうえに、耐用年数の期間が短いとローンの融資期間も短くなって資金調達がしにくい場合があります。

ランニングコストが安すぎる?

続いて、家賃と差し引きする管理費と修繕積立金ですが、これらのランニングコストが少なければ、利回りは高くなります。国土交通省の調査(2013年)によると、管理費の相場は1万~1万5,000円前後、修繕積立金の相場も1万~1万3,000円前後とされています。また、管理費や修繕積立金は、いずれも築年数が経つにつれて増えていきます。

管理費や修繕積立金の額については、国交省が用意した目安がありますが、法的な拘束力はありません。そのため、こうした費用を1,000円程度の「激安」に設定する場合があるのです。区分所有の場合、管理費が安すぎると、清掃、共用施設の設備管理や修繕ができません。また、マンションは通常10~15年周期で大規模修繕が必要です。

しかし、積立金が足りないため、購入後に段階的に金額が引き上げられたり、修繕の直前に、急に費用負担を迫られたりすることがあります。こうした物件は、きちんと修繕を行ってきた可能性は低いので、購入後に「出費の山」になりかねません。以前からの入居者たちに共益費アップの理解を得て、対処しないと、あなたの不動産の資産価値がガタ落ちする可能性があるのです。

改善方法は必ずある

こうしたことを考えると、初心者の方にとって高利回り物件の投資は、慎重になったほうが良いという一面があるでしょう。しかし、リフォームやリノベーション費用を工面できそうな人、自らDIYで物件再生を考えているプロ大家さんには、面白い物件になるかもしれません。

例えば、高齢者をターゲットにしているならば、バリアフリーのリフォームで、行政からの補助金が利用できます。また、低所得者も含めた、いわゆる「住宅弱者」に優しい住宅として登録すれば、行政から修繕費や家賃補助が得られます。

高利回りであるということは、高リスクであることを意味します。こういった物件にはリスクにきちんと対処するアイデアをもって、慎重にチャレンジをしていきたいものです。

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