市況

東京五輪後の不動産投資は工夫の有無が明暗を分ける

リオオリンピックも終わり、いよいよ2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。関連施設や交通網をはじめ、五輪開催時に完成をめざしたインフラ整備など、大型プロジェクトが既に動いています。

これらの大規模開発は景気浮揚につながると期待され、既に不動産市場は加熱しています。しかしオリンピックに向けては、土地の価格上昇などに期待するだけでなく、リスクについても冷静に考えておくべきでしょう。

オリンピックの直接効果は限定的?

ここ数年、東京では不動産の価格が上がってきています。この調子がまだしばらく続くのか、既に限界に達しているのか、いまだに議論が尽きません。

オリンピックの“直接的な”経済効果は限定的といえます。日銀の「2020年東京オリンピックの経済効果(2015年12月)」によると、「各種の政策面の後押しもあって、実質国内総生産(GDP)にプラス効果を及ぼす可能性が高い」とする一方、押し上げ効果については「不確実性も高い」と、この時点で様子見を併記する論調です。

特に経済効果の期待が大きい建設投資は、2020年までの累計で10兆円に達するとしながらも、オリンピックの時点でピークアウトすると認めています。

オフィスビル大規模再開発に、住宅やホテルの設置

それでは不動産市場にはどう向き合えばいいのでしょうか。例えば、首都圏のオフィスビル市場を例にみてみましょう。都心部で再開発する際、オフィスだけでなくマンションや宿泊施設となるホテルを組み合わせることで、ビルが空室となるリスクを分散するようにしています。

都心部の人口減少に頭を悩ませる行政が、定住人口確保に協力する見返りに容積率の緩和などを認めたためで、業者はより大きな建物を建設できるメリットがあります。郊外から便利な都心に移ってくるシニア層や職住接近を望む世代などの人口流入が増える見込みです。

団塊世代が完全に引退時期に入った今、都心部での娯楽や商業施設の便利さが改めて見直されています。新築だけでなく中古マンションのあり方も変わってくるでしょう。

エリアの潜在価値を見直すべき

エリアが持つ潜在的な価値も見直してみましょう。東京オリンピックをきっかけに、発展が見込まれるエリアは、やはり東京都中央区の晴海地区でしょう。大会終了後の跡地には50階建ての超高層マンション2棟の構想計画があり、インフラ整備などが注目されています。

小池百合子都知事誕生でにわかに注目を集めているのが、銀座と月島・晴海・有明臨海部を結ぶ、地下鉄の構想です。将来、東京駅付近まで延長し、秋葉原~東京駅間の延伸構想のある常磐新線(つくばエクスプレス)と相互直通運転を行うことも期待されています。

新線や新駅のエリアは価値が高まることは言うまでもありません。山手線30番目の新駅は、品川~田町駅間に、2020年に暫定開業します。一方、相鉄・JR直通線の開業は、2019年度下期、相鉄・東急直通線は2022年度下期へとそれぞれ当初予定より延びたものの、沿線地域の活性化期待は大きく、通勤経路を見直したい人にとっても選択の幅が広がりそうです。

こうしたターゲット層にアピールするため、リフォームやリノベーションを検討する中古マンションも増えています。斬新なデザイン変更や最新設備などに投資し、リターンを期待するものです。

効果のほどに期待するだけでなく、身の丈に合った投資を忘れない

オリンピックに向けて大きく街が変わることは間違いないでしょう。しかし東京の不動産市場にどれだけの影響を与えるかは、識者によって意見が異なります。よい効果はもたらしそうですが、いつまで、どこのエリアに効果があるかは分かりません。

いずれにせよ投資に無理は禁物です。不動産投資でも、自分の身の丈に合った、リスクのとれる範囲内で取り組むべきです。

2020年の東京オリンピックの頃に、「この街がどう変わっているのか」に思いをはせながら、休日などに探訪してみてはいかがでしょうか。オリンピックの関連施設ができる場所だけでなく、最寄り駅やその周辺、これから新しく駅ができるエリアと近隣の商店街などを歩いてみるのもいいかもしれません。机上のシミュレーションだけでは分からない、街の雰囲気を感じることができるでしょう。「ここで物件を持ったら……」と想像してみるのも楽しいのではないでしょうか。

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