リノベーション

好成績を上げるためのリノベーション

不動産投資の基本的なモデルは不動産を購入して物件を貸し出し、家賃収入を得ることです。近年は新築ではなく値ごろ感のある中古物件を購入し、リノベーションで物件価値を高めてから貸し出す投資家が増えてきています。中古物件は新築物件よりも利回りが高くなるケースも多く賢い投資方法ですが、本当に良いリノベーションができていないと期待通りの結果は得られません。

そこで今回は、物件が生まれ変わるような良いリノベーションや良いリノベーションをしてくれる施工会社の見つけ方などについて考えてみます。

好成績を上げるためのリノベーション

リノベーションとリフォームの違い

まず、リノベーションとリフォームの違いについておさらいしておきましょう。内装工事を行う点では同じかもしれませんが、その目的と内容は大きく異なります。

  • リフォーム
    老朽化した部分の原状回復を図ることです。
  • リノベーション
    間取りを変更したり最新設備に入れ替えたりして、新築のときよりも機能性を高め便利でおしゃれな空間にバリューアップすることです。

言い換えるとマイナスをゼロに戻すのがリフォーム、ゼロではなくプラスにまで価値を高めるのがリノベーションといえるでしょう。お買い得な中古物件ともなれば、築年数が20~30年経っていることも珍しくありません。建築時よりも建築技術は確実に進歩しており設備のみならず内装や間取り、デザインなどのトレンドも大きく変化しています。

また少子高齢化に伴う世帯人数の減少により、居住者のライフスタイルそのものも変わってきています。特に都心部の単身世帯は急増しており、ひとりで自分らしくのびのびと過ごせる空間が求められるようになりました。

家族間のプライバシーを守るために、たとえ小さくても個室が必要だった時代は終わり、3DKを2LDKにしたり、2Kを1LDKにしたりと、リノベーションで間取りを変更し、より広いリビングを求める人たちが増えています。これらを踏まえて考えると「単純に建物を新築状態に戻すリフォームで良い」という話にはならないのではないでしょうか。

台所や浴室などの設備も日々進歩しており、年数を経るごとに性能は「段違い」に向上しています。最近はセキュリティー意識の高まりから、テレビドアホンなどの設備を求める人も増えてきました。こうした設備の改善も含めて今の時代にあったリノベーションを行うことは、不動産投資を成功に導く大きなポイントになるでしょう。

プランニングと施工実績

リノベーション業者を会社の規模だけで決めてしまうことはおすすめできません。なぜなら大手が必ずしもいいわけではないからです。もちろん大手には大手の良さがあります。「最低限の品質保証や会社がなくならない」という安心感もあるでしょう。しかし投資用である以上、最終的に借り手がつかなければどんなに安全なリノベーションを行っても意味がありません。

リノベーションは、その結果得られた家賃収入と工事に使った費用で効果測定されます。つまり技術力は当たり前で、それ以上にコンサルティングやプランニング能力の高さが大事というわけです。見分け方のポイントの一つは施工実績の豊富さでしょう。また、工事費用とその後の家賃設定や入居状況などの成績にも目を配ってください。こういったことをきちんと説明してくれるような丁寧さを持つ会社を選ぶことが大切です。

なおプランニングに関しては、そのエリアから想定される入居者像を共有しターゲットに刺さるデザインや設備を提案してくれる会社を選ぶようにしましょう。物件の内容やエリアでターゲットにすべき入居者は大きく変わります。その際、リノベーション会社の営業態度、見積書の内容が明朗であるかどうかも見極めてください。

初めて不動産投資をする人は、「本当にうまくいくのかどうか」などさまざまな不安があるでしょう。その結果「あれもこれも」とつい工事や設備のオプションをつけたくなってしまいがちです。しかしそれでは資金回収に時間がかかり投資リスクは高まってしまいます。あなたの予算を理解してその中できちんとプランをまとめてくれる会社を選ばなければなりません。

リノベーションの費用は一般的に人気の高いスケルトン・リノベーション(骨組み以外の床や天井、壁などをすべて入れ替える)の場合、1平方メートルあたりの相場は約13万~18万円といわれています。例えば25平方メートルの物件の場合は、約325万~450万円、50平方メートルのファミリー向けの場合は、約650万~900万円です。

「どのレベルのリノベーションを行えば不動産投資として最も効率が良くなるのか」について顧客目線できちんと説明してくれる会社を選ぶことが大切になります。

プランニングと施工実績

物件探しとリノベーションがセットの会社を選べ

一番安心できるのは、以下のような内容を一貫して行ってくれる会社をパートナーにすることです。

  • 投資用物件を探す
  • リノベーション
  • リノベーション後の貸し出し
  • 管理

ワンストップで対応してくれる会社であれば、リノベーション工事だけやりっ放しで終わらせるということにはなりません。安心できる会社なら不動産投資にも責任を持って向き合ってくれるでしょう。リノベーションを検討している場合は、ワンストップでサービスを提供している会社を意識して探してみることが重要です。

3年以上勤めた会社員へ。
あわせて読みたいおすすめコラム