不動産投資

不動産投資を始める7つのステップと成功に導く「最強の法則」

初心者が不動産投資を始めるにあたって、必要なものは以下の3つです。

  • 正しい知識
  • 自己資金と資金調達力
  • 信頼できる不動産会社

もちろんこの3つ以外にも必要なものはたくさんありますが、その中でも上記の3つは特に重要で、これらがなければ不動産投資を始めることはできませんし、仮に無理に始めたとしても成功する可能性は低いでしょう。

そこで本記事では、不動産投資をこれから始めたいとお考えの方に向けて、不動産投資を始めるための正しい手順と知識、そして成功に導く最強の法則を紹介します。

不動産投資を始める7つのステップと成功に導く「最強の法則」

1.不動産投資を始める手順

全く経験のない人が不動産投資を始めて大家さんになるまでの手順を7つのステップで解説します。かなり大まかなステップ分けではありますが、ほとんどの不動産投資はこのステップを踏むことで始めることができます。

冒頭で解説した「不動産投資に必要な3つのもの」を意識して読み進めていただくと分かりやすいと思います。

1-1.まずは勉強、向き不向きを確かめる

不動産投資に限らず、すべての投資に勉強は欠かせません。不動産投資は、収益物件を選定後、自己資金に加えて物件の購入に必要な資金を調達する必要があります。資金調達ができなければ絵に描いた餅になってしまうので、資金調達に向けた戦略を構築しておかなくてはなりません。

不動産投資の基礎知識は、ネット上にある記事や動画などからも得ることができます。また、書店に出向けば不動産投資に関する書籍がたくさん並んでいるため、良さそうなものをピックアップし数冊は読んでみましょう。

1-2.目標を決め、自己資金を同時に準備

2つめのステップは、目標の設定です。不動産投資に限らず、新しいことを始める際には目標が必要です。目標を設定すると、その目標を達成するために「いつまでに何をするべきか」が見えてきます。

不動産投資の場合は、いつまでにどの程度の価格帯の物件を購入し、どれだけの利益を見込むかといったビジネスモデルの構築が必要です。その目標を設定することで、資金計画が立てられるようになります。

なお、自己資金が用意できない場合は「自己資金ゼロ」、つまりフルローンで物件を購入する方法もあります。ただし、年収や勤務先などの属性にもよりますが、「自己資金ゼロ」で始められることに過度に期待しすぎないのが無難です。

通常、物件購入費用のほかに、不動産会社へ支払う仲介手数料や手付金、頭金などの諸費用が発生します。また、不動産は購入時、保有時、売却時にはそれぞれ税金の支払いも必要です。このように不動産そのものの購入費用だけでなく、その他の諸経費や設備の老朽化に伴う突発的な修繕費なども想定しておかなければなりません

仮に空室が発生したとしてもローンの支払いが滞らないように、購入前の情報収集の段階から同時進行である程度まとまった貯蓄をしておくことが大切です。

真偽はともかくとして、ネット上には不動産投資の失敗談や「やめとけ」といった論調の記事なども散見されます。こうした情報で紹介されている失敗事例の大半は資金計画の不備や思惑違いによるものです。十分な勉強をしていれば資金計画についても入念に練ることができるはずなので、資金計画や資金繰りに関する正しい知識も持っておくようにしましょう。

1-3.信用できる不動産投資会社を見つける

不動産投資で必要なもののひとつに、信頼できる不動産会社があります。極端な言い方をすれば、信頼できる不動産会社さえ見つけることができれば、不動産投資は高い確率で成功します。なぜなら、ノウハウや経験といった初心者に最も足りない部分をプロが補ってくれるからです。

物件の選定や収支のシミュレーションなどについては、これまでに豊富な経験を有しているプロでないと分からないことがたくさんあります。信頼できる不動産会社をパートナーにすることができれば、初心者であっても不利になることはありませんし、効率よく投資家としての経験やノウハウを積み上げることができます。

信頼できる不動産会社を探すために、不動産会社が主催するセミナーに参加してみるという方法もあります。いろいろな会社がセミナーを開催していますので、いくつか参加して比較するのもいいでしょう。その中で信頼できる不動産会社を見極めていけば、初期段階でつまずくことなく幸先の良いスタートを切ることができます。

また、セミナーの多くは専門コンサルタントによる参加者向けの個別相談会が設けられています。ノウハウを学ぶだけでなく資産形成の方法について経験者と語り合うセミナーもあり、懇親会に参加すれば投資家仲間も見つかるかもしれません。

1-4.物件を探す

収益物件探しにおいては、経験やノウハウがとても重要です。1つ前のステップで信頼できる不動産会社を見つけていれば、この段階で投資家の目線に立った物件の提案を受けることができます。もちろん不動産会社からの提案を鵜呑みにするのではなく、自分でもしっかりと物件選びの物差しをもって精査する必要があります。

不動産投資の物件選びで重要なポイントは、立地や周辺環境、築年数、設備などです。特に立地は安定した家賃収入を得るため、さらに資産価値を維持するためにも重要です。大都市圏の都心もしくは都心へのアクセスが良好であること、最寄り駅から徒歩圏内であることなどがポイントになります。

新築の場合は築年数を考慮する必要はありませんが、中古の場合は築年数が集客力や資産価値に影響を及ぼします。

こちらは、公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が集計・発表した「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」というレポートの2021年版に掲載されている、中古マンションの築年帯別平均価格の推移です。

築年数から見た首都圏の不動産流通市場(東日本レインズ)

出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(東日本レインズ)

築年数が増えるごとに価格が下落していくのはイメージどおりだと思いますが、築11年から15年のところでは一度上昇している傾向が見られます。すべての物件に該当するわけではありませんが、この傾向に当てはめると築10年前後の中古マンションは新築時よりも安く、それでいて資産価値が維持されやすいことになります。

最も重要なのは立地ですが、中古マンションから選ぶ場合は築年数についても戦略的な検討をする必要があることがお分かりいただけると思います。ここで中古マンションについての解説をしたのは、初心者こそ中古マンションで始めるべき理由があるからです。そのことについては、後述します。

1-5.ローン審査に申し込む

購入する物件が決まったら、次は資金調達です。銀行などの金融機関が取り扱っている不動産投資向けのローンに申し込み、審査を受けます。

この時に不動産会社が提携している金融機関だと物件の収益性についての説明をしやすいため、審査では有利になります。そのため、不動産会社選びにおいては提携している金融機関の数や質についてもしっかり精査したいところです。

1-6.物件を購入後、管理会社を選んで運用を開始する

資金調達ができたら売買契約書を締結し、購入代金の決済をします。物件を購入したらいよいよ賃貸経営が始まりますが、その賃貸経営の実務を担ってくれる管理会社を選ぶ必要があります。

管理会社は入居者の募集から家賃の回収、トラブル対応など賃貸経営業務の全般を任せることができるので、しっかりと対応してくれる管理会社を選びましょう。多くの場合、物件を購入した不動産会社から紹介してもらえますが、それも含めて納得できる管理会社を選ぶことが大切です。

2.不動産投資の基礎知識

不動産投資を始める上で、知っておくべき基礎知識を3つの項目に整理しました。最低限この3つは必須の知識なので、しっかりマスターしておきましょう。

2-1.不動産投資の種類

ひと口に不動産投資といっても、そこにはいくつかの種類があります。建物の分類ではアパート、マンション、戸建てなどがあります。このうちマンションは間取りや広さによって、ファミリータイプやワンルームなどの種類があります。

そして、建物が新築なのか中古なのかという分類もあります。この両者を組み合わせることによって「新築マンション投資」「中古アパート投資」といったように、不動産投資の種類は細かく分類されています。

2-2.キャピタルゲインとインカムゲイン

不動産投資には、キャピタルゲインとインカムゲインという2つの収入源があります。キャピタルゲインとは資産の価格差から得られる利益なので、不動産投資の場合は物件を購入時よりも高く売却できた時に発生するのがキャピタルゲインです。

もうひとつのインカムゲインは資産を保有していることで得られる利益なので、不動産投資では家賃収入のことを指します。

不動産投資は資産の裏付けがある比較的リスクの低い投資ですが、その一方で2つの利益を狙うことができる点が優位性といえます。

2-3.表面利回りと実質利回り

不動産投資で得られる利回りには、表面利回りと実質利回りがあります。表面利回りは年間で得られる家賃収入を物件の取得費用で割って求めます。

もうひとつの実質利回りは、年間の家賃収入からローンの返済や管理費、税金などを引いた金額を物件の取得費用で割って求めます。そのため、実際にどれくらいの利益を得られそうかシミュレーションする際は実質利回りで求める必要があります。

3.不動産投資に向いているのはこんな人

不動産投資に向いている人物像をまとめると、以下のようになります。これらの項目にひとつでも多く当てはまる人は、不動産投資家向きといえます。

  • 目先の損益よりも長期的な視野で資産形成を考えている
  • 基本的にまじめで几帳面な性格である
  • 自分で積極的に調べて行動できる
  • 自分で投資の決断ができる
  • ハイリスク投資よりも長期目線のミドルリスク投資を好む

これら以外にも細かい適性があると思いますが、おおむね上記の項目に多く当てはまる人は不動産投資で成功する確率が高いと考えてよいでしょう。

4.不動産投資で成功するためには

不動産投資には成功の鉄則があります。最もシンプルな考え方は、入居者(市場)の需要に応えることです。入居希望者が多い物件タイプ、立地を考慮し、内装の差別化を図ることで集客力の高い物件となります。

入居者の需要を踏まえた上で導き出されるのは、東京都心の中古ワンルームマンション物件をリノベーションによって再生する物件モデルです。需要が高く将来も需要が安定している東京の都心で新築よりも価格に値ごろ感のある中古ワンルームマンションを選ぶのが「最強の法則」です。

しかし中古マンションには「古さ」という唯一に近いネックがあるので、それをリノベーションによって再生し、新築同様にするのと同時に他にはないコンセプトで差別化を図れば、オンリーワンの物件が出来上がります。

自分で物件を選ぶ自信がない場合は特に、こうした需要に応えられる「成功の法則」に沿ったマンションを選ぶのが成功への近道です。

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