リノベーション

リフォームやリノベーションのコストと実施メリットを考える

不動産投資を始めようとするときには、購入する物件のエリアや間取り、金融機関でのローンなど、多くのことを考えなければなりません。また、検討事項の中には、「新築マンションを買うのか」「中古マンションを買うのか」といったことがあります。中古マンションを買った場合には「リフォームやリノベーションを行うのか」「リフォームやリノベーション済みの物件を買うのか」という選択肢があるでしょう。

たしかに、リフォームやリノベーションはコストがかかります。しかし、空室率の改善や家賃の値上げ・維持などには効果的なため、不動産のオーナーとしてはぜひ検討したいところです。ここでは、リフォームやリノベーション実施のメリットやコストについて考えてみましょう。

リフォームやリノベーションのコストと実施メリットを考える

リフォームとリノベーションの違い

まず、リフォームやリノベーションの種類、そのコストから見ていきましょう。なお、リフォームとリノベーションは同じような意味だと思われている方がいるかもしれませんが、2つは違うものです。簡単に違いを押さえておきましょう。

  • リフォーム

    リフォームは、クロスやフローリングの張り替え、水まわりの設備の入れ替えや補修で古くなった部分を新築時の状態まで回復しようとする行為。

  • リノベーション

    一方のリノベーションは、水回りや間取りの変更、キッチン設備などを大幅に刷新することで、付加価値をつけて、新築時以上に魅力ある物件に、生まれ変わらせようというもの。

一概には言えませんが、リフォームよりもリノベーションのほうが大規模な工事になるので、コストも高めになるでしょう。

リフォームとリノベーションの違い

リフォームやリノベーションの費用は家賃に上乗せできるのか?

それなりに費用がかかるリフォームやリノベーションですが、実施する価値があるかどうかは、「その分の費用を家賃に上乗せできるのか」「空室率が改善できるか」にかかっています。仮に400〜500万円のリノベーションを実施したとして、月額家賃が2〜3万円高く設定できれば、約12〜15年で回収可能です。

「リノベーションを行う前提で、安い中古物件を購入する」という戦略も取れます。単身者用の物件などで、家賃への上乗せは月1万円が限界という場合は、10~15年で費用を回収できるように、120万〜180万円程度の費用で工事を実施するのが無難です。費用対効果の判断は、地域の需要にもよるので、リフォームやリノベーションに強い地元の不動産会社に協力してもらい、アドバイスをもらうと良いでしょう。

信頼できる業者の見つけ方

不動産オーナーのあなたは、あくまでも投資家です。建設工事やリフォーム、リノベーションの専門家ではありません。そのため、「実際にどのような工事を行うべきなのか」「工事業者が提示する見積書の金額が適切なのか」について、正確に見極めることは難しいでしょう。また、「手抜き工事でないかどうか」「きちんとした工事をしてくれているかどうか」など、常に気を配って確認することは大変です。

もっと言ってしまうと、どんなに気を配ったとしても見抜けないかもしれません。もし、リフォームやリノベーションを行う場合は、そういった分野に詳しく実績も豊富な不動産会社に相談することをおすすめします。優良な工事業者の紹介だけではなく、エリアごとの入居者ニーズや最近のトレンドなどを把握していて、どのような工事が良いのか、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。

また、リノベーション済み物件やリノベーション前提の中古物件を専門に扱う不動産会社もあります。リノベーションの“プロ”と言えるような不動産会社に相談してしまうのが、一番効率的かもしれません。

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