資産運用

トランクルーム投資で分散投資のススメ

最近は、街中のオフィスビルで「トランクルーム」、郊外のロードサイドで「コンテナ収納」といった看板を見かけるようになりました。住まいやオフィスではなく、モノを収納するためのハコを貸すという「収納ビジネス」が、新たな不動産ビジネスとして注目されています。

ストレージ投資の概要と特徴

法人、個人を問わず、賃料を取って、モノを預けるための場所を貸すビジネスは、「収納ビジネス」や「ストレージ投資」と呼ばれます。屋内型はビルの空室をトランクルームにリニューアルして使用し、屋外型は空き地に堅牢なコンテナを置いて物品を収納します。

大都市や地方都市で、こうしたストレージ投資が拡大しています。矢野経済研究所の「国内のレンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム市場に関する調査(2016年)」によると、2015年度の市場規模は前年比8ポイント増の603.4億円でした。2016年6月末時点では全国約9,500ヵ所の拠点、43.8万室があります。

駅から遠い場所にあり、需要が少なくなったオフィスビルや、土地はあるものの、建物を建築する余裕のない人が、土地を有効活用するためのひとつの手段として、利用していることが多いようです。

ストレージ投資の最大のメリットは、屋内型にしても、屋外型にしても、建物を購入したり、建築したりするわけではないので、一般的な不動産投資と比較すると、初期費用がそれほどかからないことです。キッチンやトイレ、高度な空調設備も必要ありません。

また、人の出入りが少ないので、原状回復やリフォーム、クリーニングなど、メンテナンス費用があまりかからず、管理人を常駐させる必要もありません。

古い物件でも賃料が安ければOK

一般的な不動産投資との違いはまだあります。住居では建物の築年数が重視されますが、ストレージ投資では、預けた物品が盗難に遭わない限り、建物の築年数は考慮されません。むしろ、賃料が安ければ安いほど喜ばれるでしょう。古い建物のオーナーにはチャンス到来と言えそうです。

デメリットはスペースあたりの賃料がかなり低価格だということです。さらに、スペース分だけの契約が発生するので、契約手続きや賃料回収の手間が多くなります。

また、稀なケースですが、不要なものを預けて、逃げてしまうこともあるそうです。ストレージ投資では、保証人や連帯保証人をつけないことがほとんどですので、審査時には慎重さが求められます。

卵はひとつのカゴに盛るな

資産運用の格言に「卵はひとつのカゴに盛るな」というものがあります。その意味は、全ての卵を同じカゴに盛っていると、カゴを落としてしまった時に、卵は全部割れてしまうが、複数のカゴに分けておけば、カゴのひとつが落ちてその中の卵が割れてしまっても、他のカゴに盛った卵は、影響を受けずに済むというものです。

投資は特定の金融商品だけに集中させるのではなく、複数の商品に分散させたほうが、リスクが抑えられて、安定的な収益を期待できるという教えです。

ストレージ投資は、分散投資の手段として効果的だと考えられています。一般的な不動産投資と比較すると、一件当たりの収入が少なく、契約件数が増えて手間になるデメリットがありますが、コストが安く、手軽にスタートできるというメリットがあり、マンション区分所有している人が、種類の異なるストレージ投資をポートフォリオに入れることで、マンションに入居者が入らなくても、不動産投資で収入がゼロになることを避けられるでしょう。

日本国内のストレージ投資はこれからです。まだまだビジネスとして成熟した分野ではありません。そのため、運営に関するノウハウを持っているオーナーは少なく、不安に思われる投資家の方も多いことでしょう。しかし、一般的な不動産投資と同様に、管理会社に運営を任せることも可能です。手軽にスタートできる不動産投資として一度検討してみてはいかがでしょうか。

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