投資の基本

不動産投資で収益性を計る利回りの計算方法と着目すべきポイントとは

不動産投資では、収入を計算するうえで重要になるのが、「利回り」という指標です。利回りは、投資金額に対する利益の割合という意味ですが、それはどのように計算するのでしょうか。また、利回りには3種類ありますが、それぞれをみるうえで、注意すべきことは何でしょうか。今回は、不動産投資における利回りの計算方法や着目点について解説します。

不動産投資で収益性を計る利回りの計算方法と着目すべきポイントとは

表面利回り

表面利回りの計算式は、「年間の家賃収入÷物件価格×100」で算出されます。例えば、購入価格が2,000万円で、月額の家賃が10万円の場合、10万円×12ヵ月÷2,000万円=6%となります。この数字は満室想定で計算したもので、「表面利回り」と呼びます。気をつけたいのは、すべての部屋に1年中、入居者がいると考えてはいけないことです。空室が発生した場合は、その分だけ家賃収入が減るので、実際の利回りと乖離してしまう可能性もあるのです。

また、現行の家賃水準が、翌年以降にも維持できるかは不明であり、将来、利回りを維持できるかどうかはわかりません。物件が老朽化したり、周辺環境が変化したりすれば入居者を獲得するために、家賃を下げざるを得ないこともあり、表面利回りは下がってしまいます。また、表面利回りには税金や維持費のような経費が含まれていないため、収益性を大まかに捉えることしかできません。

表面利回り

想定利回り

想定利回りは、表面利回りとほぼ同じ計算方法で求めますが、年間家賃収入が「想定額」で計算されていることが相違点です。投資用に売り出されたことのない物件や、空き物件の場合に、現状の募集家賃で入居者がついた時の利回りという意味です。想定利回りは、入居者を募集する際のオーナー側の希望家賃である場合もあり、実際の相場よりも高めの家賃で計算されていることがあります。

そのため、ポータルサイトなどで実際に貸し出せる家賃をリサーチした上で、必要に応じて表面利回りよりも割り引いて考えるようにしましょう。仮に新築時から同じ人が長期に渡り入居していた場合には、次の入居の家賃は下がるかもしれません。新築時と同様、高めの家賃で次の募集を開始した場合は、実際の入居時の家賃がその家賃より低くなる可能性があるからです。中古物件の場合は、「いつの時点での家賃水準なのか」について確かめることが必要です。

実質利回り

これに対し、実質利回りは家賃収入や物件価格から経費を引いて算出するのが特徴です。具体的には、「(年間家賃収入-年間経費)÷(物件価格+購入時諸経費)」×100で計算します。年間経費とは、物件管理費や修繕費、固定資産税などの諸経費のことです。購入時諸経費とは、不動産仲介手数料や司法書士報酬、印紙税などの取得時コストになります。

毎年発生する税金やランニングコストを考慮に入れて計算するため、より実態を反映しているといえるでしょう。区分所有の場合は、家賃収入から差し引く管理費と修繕積立金の割合が大きくなるので、利回りが低めになることも覚えておきましょう。

表面利回りは高ければよいというものではない

不動産投資が初めての方は、どうしても利回りを重視して物件を購入しがちです。しかし、利回りが高いからといって、必ずしも高い家賃収入があるわけではありません。利回りが高い理由として、一番に考えられるのは物件価格が安いためです。

物件価格が安い理由としては、駅から離れているなど、立地があまり良くないため地価が安いと考えられます。それ以外に、「事故物件」「使いにくい間取り」「墓地が近くにある」などの別の理由も考えられます。利回りが高いのは、その価格まで販売価格を下げないと売却できない理由があるのが一般的です。高い利回りは魅力的ですが、不動産会社が提示する表面利回りや想定利回りには、ある種の“数字のマジック”が潜んでいることがあるので注意が必要です。

また、建物が古いため物件価格が安くなり、利回りが高くなることもあります。この場合、耐用年数を過ぎていたり、残存年数が短かったりすると、物件によっては「金融機関からの融資が受けられない」「融資期間が非常に短くなる」ということもあり得ます。そうなると、融資期間が短いと毎月のローン返済額が相対的に大きくなり、キャッシュフローを圧迫する可能性があります。

ただ、中古物件のこうしたローンやキャッシュフローの問題は改善することができます。例えば、中古物件でも、金融機関からの評価を得られれば、新築と同等の融資を受けられるケースもありますし、設備を新調したり、リノベーションしたりして物件に付加価値をつけるのもよいでしょう。ちょっとした工夫でデメリットを乗り越えられると判断したら、購入を検討するのも一つの考え方です。

以上のように、3種類の利回りにはそれぞれ特性があります。表面利回りや想定利回りには、満室状態を想定していたり、経費分が算入されていなかったりするので、鵜呑みにするのはリスクを伴います。物件購入の判断は、最も実態を反映している実質利回りで行うようにしましょう。

ただし利回りは、収益性を計るうえではあくまで参考程度です。物件購入の際には、利回りだけではなく、立地や管理状態などもしっかりと調べて、安定的に家賃収入が得られるかどうかの判断を下しましょう。

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