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不動産投資
SDGsは不動産にどんな影響があるの?近未来の不動産潮流をつかもう
最近、ネットニュースやSNSをはじめ、様々な分野で「サステイナブル(sustainable)」という言葉を見かけます。これは、2015年に国連が決めたSDGs(持続可能な開発目標)という、世界が一丸となって取り組んでいる、人類と地球に共通した大テーマです。
このテーマはもちろん、不動産や建築の分野においても注目されており、各企業が、未来の経営計画をこのSDGsを基本にして進め始めています。
しかし、「サステイナブルな不動産」と言われても、私たちはまだそれを見たことがないので、どんなものかわかりません。そこで本記事では、不動産経営をはじめるまえに知っておきたい、SDGsについて次のようにまとめました。
- SDGsとは?
- サステイナブルな「不動産経営」とは?
- SDGs時代の不動産経営に大切な3つの要素
最後までお読みになれば、SDGsの全体像と、SDGsが不動産経営にどのような影響を与えるかが理解できます。そして、どのような不動産と不動産会社を選べば、未来の不動産経営で確かな結果に結びつくのかがわかるでしょう。
1.SDGsとは?
SDGs(エスディージーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。2015年に国連決議で決まり、すでに7年が経過しているSDGsは、最近になって「サステイナブルな〇〇」などの言葉で、私たちの暮らしに浸透しつつあります。
現時点では、サステイナブルという言葉の意味を、「何となく地球にやさしいこと」「エコな暮らし」の延長のように捉えている方が多いと思います。しかし実際のSDGsとは、環境を含めた地球全体、人類全体に関わる重要なテーマです。
では、このサステイナブル、つまり「持続可能な開発目標」とは、具体的にはどういうことなのかを簡単に解説します。
ITなどのテクノロジーの進化発展により、人類の暮らしは昔と比べると各段に便利に、簡単になっています。その代わり、急速な環境破壊が進み、資源の不足や不均衡、経済格差による貧困がどんどん酷くなりました。そして、これらのことをこのまま放置すると、そう遠くない将来に、地球には次のような問題が発生することがわかりました。
- 地球の資源が持たない
- 子供や孫たちの世代の地球環境が劣悪になる
- 豊かで便利なのに、人類から貧困と飢餓が消えない
つまり、豊かになろうと加速すればするほど、どんどん地球が枯れて自然環境が悪化し、億万長者と極貧の格差は埋まらず、食べ物を捨てているのに飢餓で死ぬ人が同時に存在するという、とてもアンバランスな状態になるのです。
そこで、これらの問題を地球一丸となって解決するために、2015年9月にニューヨークで行われた国連サミットで、各国の代表によってSDGsが採択されました。
これにより、人類は地球に存在するあらゆる形態の貧困を終了させ、格差を減らし、気候変動に対処しながら、この運動に誰一人取り残されないようにするために、2030年までに、以下の全部で17個の目標を達成することになっています。
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤を作ろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任、つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
国連の2030年アジェンダの中には、SDGs的な考え方は、「より良い世界のためには、当然、こうあるべきだ」という着想と誓いに基づいたものであり、このような世界になることを、多くの人が「できるはずだ」という感覚を強めることで、より実現しやすくなるという旨のメッセージが記されています。
1-1.SDGsでわたしたちはどう変わるのか
2030年に向けて、SDGsが社会的にスタンダードになってくると、次第に企業とその製品が代わり、同時に人々の消費傾向も変わっていきます。
これまでは企業がライフスタイルを発信し、大衆がそれに乗っかるような「ものづくり=消費サイクル」であったため、大量生産=大量消費という市場が成立していました。
しかし、SDGsのように企業と人が同時に社会の考え方・あり方を変えると
- どうせ買うなら環境に配慮した商品を買おう=どうせ作るなら環境に良いものをつくろう
- 必要な分だけ買おう=みんなに必要とされる分だけつくるようにしよう
- ずっと使い続けられる製品が良い製品である=修理しながら長期間使えるものこそが良品である
など、今までのものづくりと消費の仕方の関係性までが変わるようになります。
このような兆候は、すでに現在でも目に見える形で現れてきており、必要最低限のものしか所有しないミニマリズム、脱プラスチック、エコバッグの利用、物を買わないシェア文化などは、SDGs的な考え方が根底にあると言えます。
生産と消費の関係が変わり、ライフスタイルの中にサステイナブルな面が増えると、今までのような働き方や暮らし方から、より精神的・心理的な満足度の高い暮らし方や生き方を求めるように変わっていきます。
これらも、最近よく目にする「エシカル」という言葉に現れており、法的な縛りがなくても、人間が潜在的に「当然、このほうが良いだろう」と思うことを、自覚的に選択するライフスタイルへと変化をし始めています。
- ガンガン働いて稼ごう! → 自分の趣味や生活を優先に、必要なお金の分だけ働こうよ
- 企業目線で働ける人材以外はリストラをするぞ! → フレキシブルに働ける環境を整えようよ
- 高価なものが良いものだ! → 人や社会や地球にとってやさしいものが価値のあるものだよね
このように、自分の属する家族・グループ・地域・企業を自分ごととして捉え、道徳的・倫理的に正しいと思えることを選び続けることによって、自分の属する社会全体がサステイナブルな好循環を生み出すように変化することを目指し、促されています。その結果、近い将来、国や地球レベルでSDGsのテーマが達成されることになります。
1-2.不動産企業が取り組むSDGsとは何か?
SDGsにより、不動産業界においても、人々に必要とされる不動産が変わっていきます。経済が成長をしていた時代は、大量生産大量消費のサイクルに乗って、不動産企業は次々と開発を行い、大量の家・マンション・オフィスビルが作られ続けてきました。そして、それを上回る勢いで、人々が消費をしてきました。
しかし、その陰で、昔ながらの景観が壊され、森林や美しい海の生態系が乱され、水や空気が汚染されてきました。また、自然に還元できない建材を使うことにより、ゴミの問題も増え続けてきました。このような流れがSDGsにより、環境にやさしく、自然な素材を使い、愛着を持って長く使う不動産へと変化をしつつあります。
SDGsのS、サステイナブル(Sustainable)とは、維持できるという意味以外にも、耐えることができるという意味がありますので、「地球も建物も住まう人も、長期間、健全な状態でいられるように、持ちこたえられる不動産」こそが、サステイナブルであると言えます。
具体的には以下のような要素を複数含んだ不動産が、今後のスタンダードになっていく可能性があるでしょう。しかし現段階では、各企業とも進化の途中であるため、今自分たちに出来ることから、少しずつ着手しているという状態にあります。
- 建物のライフサイクルに沿った適切なサポートをする
- 周辺環境の生態系を壊さない建築をする
- 周辺環境や文化に調和した建築をする
- 省エネルギー、省資源、リサイクルにする
- 人と環境に有害な物質は使わない
2.サステイナブルな「不動産経営」とは?
本章では、近未来にあるサステイナブルな不動産経営の姿についてまとめています。
SDGsが進み、不動産がサステイナブルな流れに変わると、それに従って不動産経営も「今あるものをこの先もあるようにする」流れへと変わっていきます。
具体的には、以下の6つが、SDGsのゴールに則った、今後の不動産経営のあり方と言えます。
- 経年しても劣化はしない・させない不動産
- 無駄な出費をしない・させない不動産
- 住んだ人が手をかけて次につなげるロングライフ不動産
- より自分らしく生きられる、個性が活きる不動産
- 本当に必要なものだけがある不動産
- よりナチュラルな暮らしができる不動産
2-1.経年しても劣化はしない・させない不動産
建物の経年による劣化というのは、人間の老化と同様に止めることはできません。しかし、適切なタイミングで手を入れることにより、劣化の速度を遅くすることはできます。
例えば不動産経営では、10年単位で大がかりな修繕をするのが通例ですが、その間隔を短くする・必要な場所には個別に手を入れるなどの適切なサポートを入れることで、建物の劣化を抑えられるでしょう。
また、建物の骨組みだけを残して内装・設備・外装をすべて作り直し、配管までを取り換えるレベルの大きなリノベーションをかけることでも、建物の構造を活かしながら、時代に沿った建物に生まれ変わらせることができます。
建物の構造に耐震の問題がなければ、骨格を活かして、何度でも不動産を生まれ変わらせることができ、築年数は重ねていても、建物が年を取らない不動産経営が可能です。
2-2.無駄な出費をしない・させない不動産
その部屋に住まうことで、建物も人もエネルギー浪費をしないように、照明や空調で余分な電力を使わなくても済むような間取りや設計に工夫をします。
例えば、明かり取りのための天窓・高窓・下窓をつけ、部屋の間仕切に、柔らかく光が通るような素材を使用すれば、夜になるまでは電気をつけないで暮らすことが可能です。
また、窓の角度を変えることによって、部屋全体に空気が流れるような設計にすれば、真夏や真冬以外はエアコンを必要としない、サステイナブルな工夫がある住居になります。
そのような設計が難しい場合でも、代替案として、LED照明や冷暖房効率をアップさせる二重窓やカーテン、湿度調節機能のある天然無垢材・しっくい・珪藻土などを使用して、室内外の温度差を部屋自体が調節できるようにすれば、電気の無駄遣いをしない上に、健康にも良い暮らしができます。
このような無駄使いをしない・させない部屋は、住んでいる人にとっては、自力で変えることができない「自然環境」の一部となりますので、よほどの理由がない限り、出ていこうとは思わないでしょう。その結果、不動産経営の空室リスクを遠ざけることになります。
2-3.住んだ人が手をかけて次につなげるロングライフ不動産
賃貸住宅というのは「借りもの」であるため、基本的に入居者は、部屋のハード面に手を加えることができません。しかし、サステイナブルな不動産であれば、不動産の維持のために住む人が手を加えて育てることも可能です。
例えば、入退去のたびに取り換えるビニール製の床材ではなく、良質な木材や傷みにくい天然素材を使用します。入居者がワックスで自室を手入れすることで、その使い込んだ感じが、建物や部屋の個性になるように、住んだ人たちで代々育てるタイプの不動産です。
ヨーロッパのような古い建物が多い地域では、100年ほどの家や部屋は「それほど古くない」ものとして、これから300年、400年後のために、住んだ人が丁寧に愛情を持って手入れをし、素晴らしい建物へと育てていきます。
湿気と地震の多い日本では、ヨーロッパほど寿命の長い建物は難しいですが、100年住宅の一つとして、マンションであっても、住んだ人たちで手をかけて不動産経営の価値を創造し、次の世代や入居者にリレーしていく、ロングライフな不動産にすることができます。
2-4.より自分らしく生きられる、個性が活きる不動産
SDGsの考えが根底にあると、提供する側と、受ける側の需要と供給が、ちょうど良いところでマッチする不動産になります。
例えば、厚い壁の少ない、シンプルな構造の部屋は、間仕切りで自在に仕切りができるような作りにすれば、その時に必要な空間を作り出すことができます。
今回のコロナ禍のような時でも、テレワークの必要性に合わせ、家の中に仕事部屋やネット会議室を作り出すなど、必要な空間を自由自在にアレンジできますので、仕事部屋を持つために、わざわざ引っ越しや住み替えをする必要がありません。
このような可変性のある部屋ならば、仕事状況の変化、家族構成の変化など、ライフスタイル・ライフサイクルに合わせて、気に入った場所に、長く住み続けられます。
2-5.本当に必要なものだけがある不動産
住居に不必要なものを置かない生活は、結果的に、好きなもの・必要なものだけに囲まれて暮らすことになります。不動産の設備などに関しても、本当に必要なものだけに絞って数を減らし、代わりに高品質なものを設置することにより、スペックの高い、生活満足度の高い部屋にすることができます。
SDGsの考えがある以前の住宅設備には、一つの機能にあれもこれもと付属の機能が付加されていることが「善」とされていました。どの住宅・部屋に行っても、機能満載でボタンだらけの設備があり、もしかしたら、入居してから退去するまで、一度も使ったことがない設備や機能もあったかもしれません。
これから先は、部屋を提供する側が、入居者が何を必要としているかをよく考えたうえで、不要なものを極力削り、その分、必要なものの機能レベルを高くすることで、生活レベルが向上する部屋が求められます。
ミニマリストでなくても、このような「質を重視する暮らし方」を求めている人は潜在的に多い可能性があります。
2-6.よりナチュラルな暮らしができる不動産
住居に使う素材を天然志向・本物志向にすることで、よりナチュラルな感覚で暮らしていくことができます。例えば、昔の日本の家のような無垢材・木質系断熱材・漆喰・珪藻土など、地球にやさしく、自然に返るタイプの建材を使った家づくりです。
自然建材を多用した部屋は、湿気・結露によるカビやその他のアレルギー物質を遠ざけることができ、自然のぬくもりに包まれた、居心地の良い空間を作り出すことができます。
SDGs以前の住宅では、なるべく汚れない・壊れない・手がかからないなど、効率を重視する、プラスチックやビニール類の素材が優先的に使われてきました。
その結果、便利だけど自然ではないものに多く取り囲まれて暮らすようになり、最もネガティブな結果としては、シックハウス・アレルギーなど、そこに住む人の健康を損なうようなことも起こりました。
また、このような効率重視の不動産を提供する側の考え方は、建物を取り巻く環境にも明確に現れており、土地の効率を重視するために、樹齢の長い樹々を伐採してしまうような開発・建築方法も数多くみられました。
今後は、自然な環境の中で、最善の設計をすることが、作る側・買う側の双方にとって「あるべき姿」として認識されるように変わっていく傾向にあります。
サステイナブルであることは、今から先の時代には、とても重要なキーワードとなります。コロナ禍による1人時間・おうち時間が増えたことで、人々は自分たちのライフスタイルのあり方について、考えさせられる時間が増えました。
その結果、生活を見回すと、人々はいかに不要なものに囲まれて暮らしているかに気が付いてしまいました。このようなモノにあふれた生活は、大量消費社会の名残りであり、前時代的な考え方・住まい方でもあります。
SDGsが浸透するにつれ、人々の感覚は、よりシンプルに、自分にとって価値のあるものだけを、意識的に選別するように変わっていきます。そんな中、賃貸物件でも、自分たちで手をかけながら、上質な空間を作るREISMのリノベーション不動産は、長く住み続ける価値がある物件として、意識的に選択される可能性が高くなります。
気に入ったものは長く愛することが前提の部屋選びは、そこに住んでいること自体に価値を感じられるようになります。このような不動産は、住む人自らが部屋をセルフ・ブランド化してくれていますので、貸す側にとっては、付加価値を生み出しやすい不動産となり、退去率の低い経営が期待できます。
REISMでは、SDGsが提唱される以前から、住む人にとっても貸す人にとっても、長い時間付き合うことができるタイプの不動産として、ずっとロングライフな暮らし方を提唱してきました。これからの不動産経営をお考えの方は、一度、REISMの提唱する不動産経営をのぞいてみてください。
3.SDGs時代の不動産経営に大切な3つの要素
本章では、SDGs時代の不動産経営に大切な3要素についてまとめています。
3-1.要素1 今より先の時代に沿った部屋を作り出す
今後、所有する不動産物件の内装などを考える際に、SDGsのテーマを元に、素材やデザインなどを「今より先の時代」の感覚に合わせて作っておくと、空室リスクを回避できる可能性が高まります。
テーマとしては以下のようなものを中心に、予算・修繕計画・資金計画などと折り合いの付く範囲で取り入れていきます。
テーマ | SDGs的な住居にするためのアイデア | 例 |
---|---|---|
長寿 | 用途によって変更でき、長く使い続けられる | 間仕切りタイプの間取り・天然素材の使用 |
安全 | 防犯性が高く事故が起きにくい。耐震性がある | オートロック・宅配ボックス・耐震性能試験 |
健康 | 自然建材・感染症対策・空気がキレイなこと | 自然還元する素材を使う・空気循環の設計 |
快適 | 室内の温度・採光・騒音・ニオイへの対策 | 湿度や温度調整ができる素材の使用など |
エコ | 省エネルギーな部屋つくり | 自然素材の断熱材・ZEH(ゼッチ) |
不動産経営で手を加える内容には、現実的にはいろいろ制限がありますので、まずは、即効性の高い、区分ごとの内装や設備の導入から着手するのが良いかもしれません。また、このようなテーマを得意とする不動産会社をパートナーにすれば、不動産経営をスタートする瞬間から、次世代のためのマンション経営をすることも可能です。
3-2.要素2 今あるものから価値を作り出す
SDGsな考えのある不動産を0から作り出すことも可能ですが、現時点では、世界と日本の社会全体が、SDGsに向けて動き始めている途中段階ですので、「これがSDGsを体現した不動産です」というものは、まだこの世に存在していません。
そこで、今から着手できるSDGsのテーマに沿った不動産経営としては、中古マンションを使って、そのマンションに新しい価値を創造する方法があります。
例えば、リノベーションで中古物件を時代に沿ったスタイルで再生させ、 物件の新しい価値を創造する方法です。今あるものを全て取り壊して新築のマンションを作るよりも、非常にサステイナブルかつ、社会的にも意義のあることでしょう。
また、新築のマンションのように、デザインから設えまでがビシッと決まっている画一的な部屋よりも、リノベーションで70%くらいまでを仕上げておき、残りの部分は、これから住む人が自分で手を加えながら、自分らしい空間つくりができるような、余白のある賃貸不動産にすることも、中古のマンションならば可能です。
3-3.要素3 不動産・住む人・街はつながっていると考える
不動産とそこに住む人、そして地域は一体であるという考え方です。マンションの建物はオーナーの私有財産ではありますが、同時に、そこに住む人や地域と連動する、社会的な財産でもあります。
そのため、どのようなマンションをその地域に提供するかの責任は、不動産オーナーにあることになります。所有するマンションが一棟・区分に関わらず、不動産がある地域の歴史・文化・景観などを含め、エリアの一部であるという考え方が大事になっていきます。
例えば、
- 小さな修繕や工事などは、地域のお店や会社を使って街の活性化の一部を担う
- 建物の防災や防犯の質を上げることで、町全体の防犯防災を強化する
- 地域の文化・歴史・コミュニティへの配慮をする
- 住人が、地元のお店や団体に参加しやすいようなきっかけ作りや集まりを催す
など、住む人の暮らしが、地域にフンワリと包み込まれるような形でつながっていることにより、自然なコミュニケーションが発生し、必要な時には、お互いに助け合える関係性が育っていきます。
他県から引っ越したばかりでポツンと住んでいる状態でも、災害時やコロナ禍のような緊急時でも、気が向けばいつでも人とつながれるような、ゆったりとした地域とのつながりがあれば「これからも、安心して住み続けたい場所」になります。
SDGsはもともと、衛生や安全環境が良くないエリアを、誰もが安心して住み続けられるようにするということがテーマでもありますが、日本は世界でもまれにみる清潔で犯罪が少ない国のため、個のレベルでのつながりを強めることで、より一層の安全性が担保されるようになります。
4.まとめ
サステイナブルでエシカルなライフスタイルが社会に浸透し、今よりももっと人の多様化が認められるようになると、生活の多様化も進んでいきます。
すると、従来のような大量生産による画一的な住まいではなく、自分らしさを実現できる場所が、人々にとっての快適な住まいということに変わっていきます。そして、その人らしい住まいの周りには、同じようなセンスや感覚の人々が集まり、コミュニティが自然発生していくようになります。
このような、シンプルで洗練されたライフスタイルは、そのような感覚を理解できる不動産会社とのパートナーシップからしか実現しません。
リノベーション賃貸ブランドを経営するREISMは、まだサステイナブルという言葉が存在しない時代から、今あるものに新しい価値を創造して、モノや暮らしと長く付き合うタイプの不動産経営をずっと続けてきました。
2030年をゴールとしたSDGsな社会は、すぐそこまで来ています。「借り手が、自分らしさを自分でインストールして住む賃貸住宅」という、新時代に沿った不動産経営をしてみたいとお考えの方は、是非一度、REISMのセミナー・相談会へご参加ください。