不動産投資

成功する不動産投資の勉強術「情報・経験・実践」の3ステップ解説

不動産投資で成功するには、勉強は欠かせません。しかし問題は「どう勉強するか」という方法論です。不動産投資で成功したいというゴールは決まっているのですから、そのために必要なことを効率よく勉強したいところです。

知識が不十分なまま不動産投資に臨むのは失敗のリスクを高めますし、それ以前に自信をもって取り組めないのは好ましいことではありません。

そこで当記事では、不動産投資の効率的な勉強術を「情報収集」「経験値」「実践」の3ステップに分け、それぞれのステップで何を勉強すれば最も近道なのかを解説したいと思います。とても実践的な内容なので、不動産投資家を目指したい、やるからには成功したいと思われる方はぜひ最後までお読みください。

成功する不動産投資の勉強術「情報・経験・実践」の3ステップ解説

1.不動産投資の勉強 その1 情報収集で知識を蓄える

何事もまずは情報収集から始めるのが王道です。不動産投資もしかり、質の高い情報を効率よく集めて、不動産投資家に必要な知識を蓄えることから始めましょう。情報収集には無料でできる方法と、有料の方法があります。最初は無料でできる方法から取りかかり、より知識を深めるために有料の情報に進出していくのが良いでしょう。

1-1.無料でできる不動産投資の勉強

無料でできる不動産投資の勉強法として有効なのは、インターネットと本です。それぞれの方法についてポイントを解説します。

1-1-1.インターネットから基礎知識を得る

今はわからないことがあれば何でもネット検索で解決できる時代です。不動産投資についても初心者が読むべき記事がたくさんあるので、こうした記事から不動産投資の基礎知識を学ぶことは有効な方法です。ただし、ネット情報は玉石混交といわれており、必ずしもネット情報のすべてが正しいわけではなく、また役に立つとは限りません。

そこで、インターネットからの情報収集では以下の3点に注意しましょう。

  • すべてをプロが書いたものではないため、信頼できないものも混じっている
  • 検索上位だからといって正しい内容、質の高い情報とは限らない
  • 情報を発信している会社に利する内容になっている可能性がある

インターネットでは誰もが自由に情報を発信できるため、上記のように必ずしも質の高い情報とは限らない場合があります。検索上位にある記事だから情報の質が高いかというと、そうとは言い切れない場合もあります。また、情報を発信している会社の利する内容になっている可能性があるので、情報の発信元が誰なのかを把握しながら複数の記事から得られる情報を自分の中で整理していくようにしてください。

たとえ質の高い情報に出会ったとしても、その内容が理解できないこともあるでしょう。その場合、今読んでいる情報を理解するところまで勉強が進んでいないので、より初歩的な内容に立ち返って勉強をしていくのが良いと思います。

1-1-2.本を読んで基礎知識をつける

ネット記事の次に思いつくのが、不動産投資を解説している本から基礎知識を身につける方法です。もちろんこれも有効な方法なので、ぜひ実践してみてください。「本を買うとなると無料ではないのでは?」と思われるかもしれませんが、知名度の高い本や人気のある本であれば図書館で借りることができます。まずは図書館で借りて読んでみて、何度も繰り返し読みたい、手元に置いておいていつでも読めるようにしておきたいと思ったら購入するのが良いでしょう。

ここでは、多くの不動産投資家から支持を集めているおすすめの本を3冊ご紹介します。これらの本を図書館で見つけたら、まずは手に取ってみてはいかがでしょうか。

  • 初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書(鈴木宏史著)
  • 元外資系サラリーマンがおこなう! 40代から始めて100歳までHappyに生きる不動産投資術(白井知宏著)
  • 世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生(浅井佐知子著)

本を選ぶのにあたっては、以下の6つのポイントを意識するのがおすすめです。この6点はいずれも、不動産投資家として必要になる知識ばかりだからです。

(1)不動産の専門用語を理解する
不動産投資には多くの専門用語が登場します。理解すれば決して難しいものではないのですが、その「アレルギー」をなくすためにも専門用語を優しく解説している本が望ましいでしょう。

(2)不動産投資を理解する
不動産投資とはどういうものなのか?この疑問を解決するには、すでに体験している人の話、もしくは最前線で仕事をしている不動産投資会社が発信している情報に触れるのが一番です。そういった条件を満たしている本を読むと、不動産投資のリアルな姿を知ることができます。

(3)マンション経営
不動産投資には大きく分けてマンション経営とアパート経営があります。マンションを経営する不動産投資家を目指すのであれば、マンション経営に特化した内容の不動産投資本にも目を通しておきたいところです。

(4)アパート経営
前項のマンション経営と同様に、アパート経営を目指している人はアパート経営に特化した内容の本を読んでおくべきです。

(5)税金に関したもの
不動産投資は税金との関わりが避けられません。不動産を所有し、そこから利益を上げることでさまざまな税金との関わりが生じますが、逆に不動産投資には節税のノウハウもあります。税金に関する知識を身につけることで、不動産投資を節税に役立てるための知識を備えておきたいところです。

(6)その他、不動産投資に特化した本
不動産投資に特化した本はとても多くありますが、そのなかには実に多くの切り口や考え方があります。基本を身につけるうえでの普遍的な良書に加えて、ご自身の考え方や興味に合致するような不動産投資本を見つけたのであれば、それも読んでおくべきでしょう。

1-2.有料でする不動産投資の勉強

無料の情報と比べて有料でする不動産投資の勉強はお金を取っているだけあって内容がうまく整理されており、具体的かつ体系的なのでとてもわかりやすいメリットがあります。セミナーでは講師に質問することもできるので、お金を支払っているからこそ質の高い情報を得やすくなります。

1-2-1.有料DVDを買う

不動産投資の勉強ができる有料DVDは有名なものがいくつかありますが、おおむね価格は数万円程度です。それに見合った内容なので、そのDVDから得た情報で成功すれば決して高い買い物ではありませんが、まだこれから不動産投資の勉強をしようと考えている方にとっては価格が高く感じるかもしれません。その場合は、ネットオークションやフリマアプリなどで中古品が売られていることがあるので、こうした中古品を購入するのも1つの方法です。

1-2-2.有料のセミナーに参加

有料のDVDは講師が解説をしている映像を視聴して勉強するものですが、有料のセミナーはまさに不動産投資の「学校」です。有料で開催しているだけあって内容はとても実践的で、講師に質問をすることもできるため、不動産投資の情報収集方法として最も効率が良いといえるでしょう。

不動産投資のノウハウは時代が変わってもそれほど大きく変わるものではないので、こうした有料セミナーから得られた知識は不動産投資家になったあとも有効であり続けます。受講者がカウンセリングを受けられるセミナーもあるので、個別に相談したい疑問などがある場合にも解決に役立てることができます。

1-2.有料でする不動産投資の勉強

2.不動産投資の勉強 その2 交流で経験値を蓄える

「その1」で解説した情報収集のステップは、不動産投資の勉強としては準備体操の段階です。ここである程度の知識を身につけたら、ネットや本などに書かれている不動産投資関連の情報を見ても何を言おうとしているのかが理解できるようになります。

この段階になったら、次は経験値を高めていくステップです。経験値を高めるといってもまだ自身で不動産を所有してマンションやアパートの経営をしているわけではないので、実際に不動産投資に取り組んでいる経験者と交流をもち、そこからリアルな話を聞ける環境を作っていきましょう。

あくまでも他人の体験談ではありますが、自分が不動産投資家になったらどんな生活になるのか、どんな未来が待っているのかをイメージしやすくなります。

2-1.複数の不動産投資会社のセミナーに参加する

多くの不動産投資会社は、自社の顧客を獲得するために不動産投資セミナーを開催しています。それぞれの不動産投資会社は取り扱っている物件のジャンルや得意とする分野が異なるため、セミナーの内容もそれぞれの会社の色が強く出ています。

そのため、特定の1社だけでなく複数の会社が開催しているセミナーに参加してみましょう。そうしていくことでどの会社も必ず伝えている共通項が見えてきますし、それぞれの会社の個性や得意分野もわかるようになります。そこから自分に合いそうな会社や不動産投資の価値観を見つけていくのが良いでしょう。

【コラム】
不動産投資会社だけでなく物件からも多くのことを感じ取ろう

それぞれの不動産投資会社は、異なる価値観で物件を取り扱っています。そのため、それぞれの会社の個性が物件にも色濃く表れます。複数のセミナーに参加することで、利回りや収入といった「数字」だけでなく、それぞれの会社が取り扱っている物件に込められた思いや価値観を感じ取ってください。

中古物件をリノベーションすることで物件が本来持っている価値を再生し、それを提案するという価値観もあります。画一的なコンセプトによる物件づくりでは優位性を打ち出しにくく、価格競争に陥ってしまう恐れがあります。そうではなくオンリーワンの付加価値を持たせることで価格競争とは無縁の人気物件をつくりだすというのも、不動産投資の有効な成功戦略です。

2-2.他の投資家たちと交流を持つ

不動産投資に関連するセミナーには、懇親会など投資家同士で交流を持てるような機会を設けているものがあります。ネット上にも不動産投資家のコミュニティがあるので、こうした機会は大いに活用するべきです。なぜなら、先輩投資家と出会うことができて、直接話を聞くことができるからです。

不動産投資家は横のつながりを大切にする人が多いので、初心者として謙虚に教えを乞う姿勢で接すれば、親身になってリアルな話や意見を聞かせてくれるはずです。

2-3.ブログやSNSで横つながりを持つ

セミナーや懇親会など対面による交流だけでなく、ネット上での交流にも力を入れましょう。ネット上には現役の不動産投資家によるブログや、SNS上で日々の出来事や考えなどを発信しているコンテンツがあります。こうした生の声に手軽に触れることができるのはネットの利点なので、この利点をいかして不動産投資家とのネットワークを作っていくのも重要なプロセスです。

こうした横のつながりはネットのなかだけで完結することなく、コミュニティの参加者だけが対象の集まりや見学会などに声を掛けてもらえることもあります。こうした機会はとても貴重なので、その可能性を開いていく姿勢が重要です。

2-4.物件見学で不動産を見る目を養う

ネットや資料などからの情報は手軽に入手できますが、やはり実物にはかないません。新築、中古のどちらであっても気になる地域の物件は周辺を含めて自分で歩き、自分の目で見ることを強くおすすめします。実際にその場所を歩いてみると意外なことに気づくかもしれませんし、地の利についても理解しやすくなります。

不動産は動かない資産なので、物件そのものだけでなく物件が所在している街の雰囲気を知ることもとても重要です。成功している不動産投資家の多くはそういった目を養うことをとても大切にしているので、ぜひそれにならって目を養う努力してみてください。

分譲マンションであってもマンションギャラリーやモデルハウスなどを見学できるのであれば、建物と内部を見て不動産を見る経験値を積んでいきましょう。

2-5.銀行の相談窓口に行く

資金調達を含む資金計画も、不動産投資家にとって重要なプロセスです。そのためには銀行など金融機関との関わりが深くなるので、経験値を積む意味合いで銀行の相談窓口に行ってみましょう。

何をしに行くのかというと、銀行にある資産形成の相談窓口に行って無料相談を受けてみるのです。不動産投資を視野に入れた資産形成をしようと考えているが、自分にはどの程度の投資ができるのかといった内容を相談してみましょう。相談内容が具体的であるほど金融機関の窓口でも親身になってくれる可能性が高くなるので、自分で今後考えている計画を話してみるのも良いでしょう。

こうした相談を、複数の銀行や信用金庫といった金融機関に持ち掛けてみます。複数の窓口を経験してみることで金融機関とやり取りをする経験にもなりますし、それぞれの金融機関の個性や不動産投資の現実味を肌で感じることができます。

実際に不動産の物件を見に行ってみるのと同じ考え方で、不動産投資家になると関わりを持つことになる金融機関を、リアルに経験してみる意義はとても大きいと思います。

銀行の相談窓口に行く

3.不動産投資の勉強 その3 実践に備える

不動産投資の勉強も、いよいよ「その3」です。「その2」でさまざまな経験値を高めたうえで次に取り組むことは、実践への備えです。この段階になったら、すでに購入する不動産を選ぶだけになっているはずです。不動産を選ぶだけになったら、何をするべきなのでしょうか。

3-1.税理士に相談に行く

不動産投資は税金との関わりが避けられないと述べました。そこで重要になるのが、税理士の存在です。税理士は税金や税務のプロですが、それに加えて経営に関するプロでもあります。不動産投資家になったあとに税務を依頼することも含めて、不動産投資家としてやっておくべきこと、知っておくべきことを相談してみましょう。

税務相談であれば自治体の無料サービスなどがありますが、この段階になると無料サービスよりも費用を支払ってしっかりとした内容を求めるべきです。相談料を支払って税理士からアドバイスを受け、それを経営に反映していきます。

3-2.有料のコンサルを受けてみる

不動産投資の勉強も、ついに最終段階です。経営をスタートする前に最終的にやっておきたいのは、有料のコンサルティングです。不動産投資コンサルタントとして活動している人はそれほど多くはありませんが、現役の不動産投資家や不動産鑑定士がコンサルタントとして活動していることがあります。

今はネットやSNSなどでその本人の実績や考え方を知ることができる時代です。そういった情報からフィーリングが合いそうな人、コンサルティングに乗ってくれそうな人を見つけて、相談を持ち掛けてみましょう。

この段階では具体的に購入を検討している物件がある程度決まっている可能性もあるので、その物件についての意見を仰ぐことも大切です。ここで重要なのは、いかに相談内容が具体的であるかです。

4.まとめ

不動産投資家になるために必要な勉強を、3つのステップに分けて段階別に解説しました。それぞれのステップで何をするべきかを網羅したので、この手順どおりに勉強を進めることで不動産投資家になる準備は十分できるはずです。

あとは実践あるのみ、「こんな不動産を経営したい」という考えに合致する物件と出会うことができれば、ここまで勉強したことをいかしながら成功への道を歩んでいくだけです。

3年以上勤めた会社員へ。
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