不動産投資

2020年代に不動産投資で儲かる物件の探し方

不動産投資は家賃収入を得るにしろ、売却益を狙うにしろ、購入した物件を誰かに借りてもらわなければなりません。そうでなければ家賃収入が得られないだけでなく、売却しようとしてもなかなか買い手が見つからないからです。賃貸市場のニーズをしっかり把握して「儲かる物件」を見つけるためには、綿密な戦略が不可欠です。

2020年代に不動産投資で儲かる物件の探し方

年金だけでは暮らせない時代に必要な資産運用

私たちの寿命が伸びる中、金融庁の審議会が出した老後資金の不足額の試算が大きな話題になったことは記憶に新しいでしょう。不動産投資は「絶対にしなければならないもの」ではありませんが、現在の年金制度と貯蓄だけでは安心して老後を迎えられない人たちは多いはずです。

もし老後資金が不足するなら、あるいはあなた自身がそう感じているなら、副業などで収入を増やすか、資産運用で老後資金を準備していくしかありません。それを踏まえると、不動産投資は有力な選択肢になるかと思います。

不動産投資では、アパートやマンション、駐車場などの収益不動産を購入して貸し出し、家賃収入を得ることも、値上がり後に売却して売却益を得ることもできます。不動産を購入するためには多額の資金が必要になりますが、物件を担保にしてローンを組み、月々の家賃収入の中から返済していくこともできます。

この仕組みを活用すると、一括購入するだけの資金がなくても、金融機関からローンで資金を調達し、家賃収入を月々のローンの返済に充て、数十年後に完済すればその不動産が完全に自分の資産になります。当然、家賃はほぼ全額が自分の収入になります。長い年月はかかりますが、着実に資産形成ができるのです。資産運用としては、とても効率の良い仕組みと言えるでしょう。

ただし、空室が発生して家賃収入が得られなくなると、ローンの返済が負担になり、本業の収入から持ち出すことになります。したがって、安定的に儲かる「優良物件」に投資することがとにかく重要です。

都内の中古リノベ物件が狙い目

不動産の価格は、過去10年で上昇し続けました。都心の新築物件は、一般的なサラリーマンの収入では手が出せないぐらいにまで高騰しています。不動産は長期投資なので、この先数十年間安定的に儲かる物件を見つけなければなりません。その最有力候補が、高品質のリノベーションを行った都内の中古物件と言われています。

将来にわたって安定的に入居者を獲得するためには、すでに多くの人たちが住んでいて、これからも人口増加が続くようなエリアにある物件を買わなければなりません。人口減少が始まった日本において、今でも人口や世帯数が増えているエリアは限られていますが、東京はその代表です。

観光や企業誘致などに積極的で、地域振興に成功している地方都市もあります。しかしそのようなエリアも、残念ながら規模という面では東京には遠く及びません。また情報が少ないため、自分が住んでいたり、仕事で関わりがあったりするなど十分な「土地勘」がなければ、良い物件を見つけ出すのは難しいでしょう。その点、東京は不動産会社も多く、良いパートナーが見つかれば初心者でも成功しやすいエリアと言えます。

ただし前述のとおり、東京の不動産価格は高騰しています。価格の高い新築物件や築浅の物件は、利回りが低くなり過ぎて、うま味がかなり薄れています。このことから、手頃な価格で購入できる中古物件の人気が高まっています。しかし、中古のまま賃貸市場に出しても、最新設備が導入された新築物件と競争するためには、賃料での勝負になりかねません。

そこで、最近注目されているのがリノベーションです。新築にも負けないデザイン性や内装に変更すれば、物件の古さは問題にならなくなります。購入価格は新築より安く、同等の賃料を設定できるので、高い利回りが期待できます。中古物件を買ってリノベーションをする方法もありますが、施工業者に発注して自分で「リノベ」を行うには、それなりの知識や経験、ノウハウが必要です。

初めて物件を購入する投資初心者であれば、すでに リノベーションされた物件を専門的な知識を持つ不動産会社から購入するか、リノベーション前の中古物件を購入して、まずは運用を始め、その後、頃合いを見計らってリノベーションを実施することで物件のバリューアップを図り、利回りを確保していくという方法をおすすめします。

都内の中古リノベ物件が狙い目

物件購入時のポイント

最後に、リノベーションを基本戦略として都内の中古物件を購入する際のポイントをお伝えしましょう。

まずはエリアです。世界的にみても東京は非常に大きな都市です。すべてのエリアで同じような賃貸ニーズがあるわけではありません。過去、多くの日本企業が製造拠点を海外に移転しました。このように、時代とともに街は姿を変えていきます。かつて工場地帯だったエリアが、住宅地として生まれ変わるケースもあります。現在、東京の「職住近接」は想像以上に進んでいます。つまり物件を購入する際は、通勤に便利な路線の駅近物件であることが非常に重要なのです。

中古物件の購入では、建物の躯体、特に耐震性の確認も大切です。建物の構造によって、間取り変更などのリノベーション内容や方法が変わります。また、マンション管理組合の運営状況も確認するようにしましょう。修繕費をきちんと積み立てていないと、後の大規模修繕ができなくなってしまいます。リノベーションに強く、中古物件の販売が得意な不動産会社をパートナーに選びましょう。

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