資産運用

賢く固定費を下げる工夫。住む場所を工夫すれば家賃出費は下げられる

毎月の出費の中で、必ず一定の出費があるものを固定費といいます。家賃、光熱費、通信 費、保険代・・・。ほとんどの人にとって、最も大きい固定費が家賃の出費でしょう。ここを賢く下げる方法を考えてみましょう。

都心は家賃が高くて家計を圧迫する

地方から東京に出てくると、あらゆる娯楽と楽しみと便利さが集中していることに驚き、東京がまるで「パラダイス」のように感じた人も多いと思います。都心に住めば、さまざまな「パラダイス」に、数分で行けるようになるわけですが、人気の高い都心は家賃も高くなります。

「家賃は収入の3割が適当」という定説がありました。それは昔話で、現在では2割がベストと言われています。収入の高い人ならまだしも、これからライフイベントを控えた30歳前後の人にとって、高い家賃は毎月の家計を圧迫し、かなりの負担を強いられることになります。

安さと利便性を兼ねる場所に住もう

ただ、いくら家賃が安くすむからといって、都会で働いている人が片道2~3時間もかけて田舎から通勤するというのは現実的ではありません。田舎では保育所には困らないかもしれませんが、教育機関や医療機関が少なく、子育てに苦労することも多いようです。また、まだまだ「よそ者」に対する警戒心が強い地域もあって、新たな人間関係を構築するのに、時間とエネルギーがかかるでしょう

都心と田舎にはそれぞれメリットとデメリットがあります。その両方がほどよくミックスされた、都会の利便性と田舎の快適性を兼ね備えた場所が最近注目を集めています。ある有名経済評論家は「トカイナカ」と名付けています。

都心までの電車賃が片道500円程度、移動時間が30分から1時間以内。この距離感のエリアは、気軽に都心と行き来が可能で、高速道路のインターチェンジが近ければ、群馬の温泉地や富士山、新潟など上越エリアであれば、日帰りもできるという地の利があります。

関東エリアでは、埼玉南部や足立区など

具体的にいうと、埼玉県の所沢市、入間市、戸田市、川口市、三郷市などがこれにあたります。さいたま市は埼玉県で一番の都会ですが、JR沿線は地価が高く、家賃も相対的に高い印象があり、トカイナカとは言えないかもしれません。

トカイナカには、「コストコ」など大きなショッピングセンターや、『三井アウトレットパーク』などのアウトレットモールがあり、都内から買い物に来たクルマで、大渋滞になることも少なくありません。こうした施設が徒歩や自転車で行ける距離にあると便利です。

都内がいいという人には、足立区がオススメです。「治安が悪いのでは?」というイメージもありますが、最近はずいぶん良くなりましたし、北千住エリアは交通の便も良く、住みやすいとして、最近すっかり人気エリアになりました。

足立区の良いところは、固定費のひとつである食費が安く抑えられるところでしょう。というのも、足立区には、テレビでしばしば紹介されるような、激安スーパーが多いからです。チラシを見てみると、卵1パック68円、もやし1パック9円、500ミリリットルのミネラルウオーターが1本18円、冷凍食品は50%OFFなど、とても信じられないような価格が掲載されています。コンビニでおにぎりを買えば、1個120円程度、ペットボトルの清涼飲料水も150円程度ですから、年間費用でみたら、金額に大きな差が出ます。こうした店を探して、買い物に行くこと自体、もはや「レジャー」で、楽しい時間が過ごせそうです。

都会のど真ん中に住まないと、生活が不便になるという考えは、実は思い込みなのかもしれません。ご自身の収入状況に合わせて、ほどよい居住地を選ぶことが、豊かな生活を送るためのカギなのかもしれません。

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