不動産投資

1口1万円からできる小口不動産投資の魅力」

20世紀の日本社会において、真剣に資産運用に関心を示す人は、ごく限られた一部の富裕層たちだけだったのではないでしょうか。バブル崩壊前までは、金融機関の金利も高く、現在のように年金に対する不安もなかったので、老後生活への心配から積極的に投資を行う必要がありませんでした。ごく普通に働いていれば、毎年、賃金ベースが上がり、少しずつ生活が豊かになるのを、誰もが実感できた時代だったのです。

しかし、バブル崩壊後の長期にわたった経済不況の影響で、私たちの心理は大きく変化しました。多くの人たちが、将来に対する不安から、資産運用への関心を高めています。今回は、急速に注目を集めている1口1万円という、誰にでもできそうな小口不動産投資の魅力について解説します。

不動産投資のメリットとデメリット

そもそも「不動産投資とはどういうものなのか」について今一度考えてみましょう。投資というと、一般的には、株式などの金融商品への投資をイメージされる方が多いかもしれません。株式投資の場合、値上がりした株式を売却して得る売却益(キャピタルゲイン)や、配当として得る収入(インカムゲイン)を期待して投資をします。

実は不動産投資もこの点は同じです。値上がりした不動産を売却することで獲得するキャピタルゲイン、家賃収入のインカムゲインを期待して、アパートやマンション、一戸建て、オフィスビル、駐車場などを購入します。不動産投資と他の金融商品の大きな違いは2つです。

1つ目は「購入する不動産を担保にして、金融機関からローンが組める点」です。ローンは家賃収入など不動産で得られるインカムゲインから返済をします。もし、本人の社会的な信用が高ければ、借入可能金額も増えるので本人が保有している資金を大きく上回る規模の投資も検討できるでしょう。

2つ目は「自分が経営に参加できるという点」です。株式投資の場合、投資家が投資先の経営に口を挟めることはまれですが、現物不動産への投資の場合、投資家本人がオーナーとして、すべての経営判断を自分が下すことになります。

経営者として「購入金額の大きさ」「金融機関から借りるローンの大きさ」「物件管理や入居者募集などのマーケティング」など、行うことが多くなりがちです。そのため、初心者にとって不動産投資はハードルが高いと感じてしまうのも無理もないでしょう。

少額から取り組める不動産への投資方法

投資の初心者にとって、現物投資ではハードルが高くなりがちなのが不動産です。不動産投資は多額の初期投資が必要になる場合があり、個人投資家にとってはこの資金を用意・調達できるかが最初の関門になってしまいます。もっと少額から始められる不動産投資はないかというニーズに応えているのが、不動産の小口化商品です。ここでは代表的な手法としてREITと不動産小口化商品、そして不動産クラウドファンディングの3つについて解説します。

REIT(リート)とは?

少額から始められる不動産投資の代表格は、不動産専門の投資信託であるREIT(リート)です。REITの簡単な仕組みとメリット、デメリットについて解説します。

REITの仕組み

通常、不動産投資では多額の初期投資が必要になる場合がありますが、REITは資金をできるだけ多くの投資家から集めることで、1人あたりの負担を小さくすることを実現しています。集められた資金は、居住用マンションや商業施設、オフィスビルなど、複数の大規模な不動産へ投資するのが一般的です。そして、投資した複数の不動産から得られる売却益や賃貸収入を、購入口数に応じて投資家に分配します。

日本国内で運用されているREITのうち、証券取引所に上場されている銘柄群は頭にJAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼ばれており、1口10万円以下からでも投資が可能です。

REITのメリット

初期投資額が大きくなりがちな不動産への投資において、REITはそれを小口化することによって少額からの投資が可能になります。その他にもたくさんある、REITのメリットを整理してみました。

①少額から始められるため手軽である
②複数の不動産に投資するためリスク分散が図られている
③運用は不動産の専門家が行うため難しい知識が不要である
④(J-REITの場合)証券取引所に上場されており、手軽に売買できる
⑤(J-REITの場合)法人税の優遇措置により収益の還元率が高い

REITのデメリット

REITは小口化された間接的な不動産投資です。そのため不動産投資が持つ特有のデメリットやリスクがありますが、それに加えて小口化・証券化されていることによって考えられるデメリットもあります。REITが持つデメリットやリスクは、以下の通りです。

①投資主体の経営環境悪化による破綻リスクがある
②(J-REITの場合)証券取引所の基準により上場が廃止される可能性がある

この他に不動産市場の情勢変化による利回りの低下や自然災害、火災などによる物件へのダメージなどといったデメリットが考えられますが、これらについては現物の不動産投資であっても同様なので、REIT特有のデメリットではありません。

不動産小口化投資とは?

不動産投資を小口化することで1万円単位から始めることができるとして注目されている、不動産小口化投資についても解説しましょう。

不動産小口化投資の仕組み

不動産投資ではいかに優良な物件を取得できるかが成功のカギを握っていますが、優良な物件は高額になりがちです。そこで小口化することによって多くの投資家から資金を募り、それぞれの投資家には出資額に応じて収益を分配するのが不動産小口化投資です。

これだけだとREITと同じに思えるかもしれませんが、実は似て非なるものです。大きな違いは、不動産特定共同事業法や信託法といった法律に根拠があり(REITの場合は投信法)、その枠組みの中で運営されていることです。

REITは投資法人が行う不動産投資に出資をするため、間接的な投資であるのに対し、不動産小口化投資は出資額に応じて現物不動産の持ち分を所有するため、より「直接的な小口化」が実現しています。

不動産小口化投資のメリット

先ほど不動産小口化投資は「直接的な小口化」であると述べました。このポイントをもとに不動産小口化投資のメリットを列挙しましょう。

①相続税対策になる(小口化されているものの現物不動産の一部を所有するため評価減や各種特例が適用できる)
②数十億円規模の優良物件に小口投資ができる
③投資家は不動産の管理をする必要がなく手軽である
④スキームによっては登記や不動産取得税、登録免許税などのコストが不要になる
⑤投資対象が明らかになっている(REITは投資法人が投資対象を決めるのに対して小口化投資は特定の不動産に対する投資であることを認識した上で投資するため)
⑥分配金は不動産所得となる(現物不動産からの所得と同じ扱いになるため減価償却も活用可能)

不動産小口化投資のデメリット

それでは次に、不動産小口化投資のデメリットについても見てみましょう。

①そもそも投資案件が少ない(魅力が注目されるあまり少ない案件に応募が殺到する)
②流動性が低く容易に売却できない
③事業者の経営破綻リスク(事業者が破綻すると投資継続が困難)
④融資を受けるのが難しい(現物不動産ではないため担保価値を評価しにくい)

これらのデメリットを総合すると、まだ始まったばかりで注目度の高さが独り歩きしてしまっている感が否めず、魅力的な投資でありながら実践するのが難しい部分があると言えるでしょう。

不動産小口化商品の種類は?

不動産小口化商品には、根拠となる法律やスキームの違いによっていくつかの種類があります。

①任意組合契約

数ある小口化商品の中で、最も現物所有に近いスキームです。投資家は運用事業者と任意組合契約を締結し、投資額に応じた不動産の持ち分を購入、保有します。そして投資家は運用事業者に対して不動産持ち分の現物を出資して、そこから生まれた不動産収入が分配されます。

②匿名組合契約

匿名組合契約で投資家が保有するのは不動産の持ち分ではなく、分配金を受け取る権利と、投資を終了する際に出資金の返還を求める権利です。不動産を保有するのは事業者なので、投資家は匿名のまま不動産投資に参加することができます。収入は不動産所得ではなく雑所得なるため、REITなど証券化された金融商品に近いものと言えます。

③賃貸借型

複数の投資家が出資をして不動産を購入し、それぞれの投資家は持ち分を保有します。それを不動産特定共同事業法の許可を持つ事業者に賃貸をして、投資家は賃料を受け取るスキームです。

不動産クラウドファンディングとは

不動産投資の小口化商品として、最後に不動産クラウドファンディングをご紹介します。

不動産クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングとは、ネット上で事業者が出資を募り、その出資金を元手にさまざまな経済活動を行い、そこで生まれた収益を出資者に還元する仕組みのことです。もともとは社会貢献活動などの費用を募るために生まれた仕組みですが、それを不動産投資に応用したのが不動産クラウドファンディングです。

投資家はクラウドファンディング案件に対して出資を行い、事業者はそれを元手に不動産を購入します。そこで生まれた賃料収入や売却益などの収益を投資家に還元します。

不動産クラウドファンディングのメリット

不動産クラウドファンディングのメリットは、主に4つあります。それぞれのメリットは、以下の通りです。

①1万円など極めて少額から投資が可能
②優先劣後スキームが採用されていると投資家が損失を被りにくい
③自分で不動産を購入する必要がなく手軽である
④投資対象の不動産情報を知った上で投資が可能(不動産ソーシャルレンディングとの大きな違い)

不動産クラウドファンディングのデメリット

不動産クラウドファンディングのデメリットは、通常のクラウドファンディングのデメリットと同様に下記のデメリットがあります。

①リターンが無いリスクがある
②キャンセルができない

クラウドファンディングを行っている業者、案件ごとに違いがあるため、入念な下調べを行って購入を決断する必要があります。

不動産投資を少額から始めることによるメリット

不動産投資には実に多くのメリットがありますが、個人投資家にとって最大のネックは何と言っても初期投資が高額になりがちであることです。そのために融資を利用することも可能ですが、審査に通らなければ絵に描いた餅になってしまいます。

不動産投資の小口化は、このネックを克服できることが最大のメリットです。さらに複数の不動産への分散投資や、初心者には難しく感じられる不動産の選定や購入、運営をプロに任せることができることなど、投資家にとって多くのメリットがあります。

通常の不動産投資と違って時間を最大限活用できる小口化投資は、融資審査などで時間を取られることもなく、すぐに開始できます。不動産投資の初心者は、不動産投資の経験を積むという観点からも小口化投資からはじめてみて、徐々に慣れながらいずれは効率よく大きな資産を手に入れることを目指してみてはいかがでしょうか。

簡単に始められるJ-REITやクラウドファンディング

投資の初心者にとって現物投資ではハードルが高くなりがちなのが不動産です。しかし、1口1万円から投資ができるとして、注目を集めている小口不動産投資というものがあります。代表的な存在が「REIT」と「不動産クラウドファンディング」です。REITは不動産投資信託の略称になります。不動産投資は多額の資金が必要になりがちです。

しかし、REITは資金をできるだけ多くの投資家から集めることで、1人あたりの負担を小さくすること実現しています。集められた資金は、居住用マンションや商業施設、オフィスビルなど、複数の大規模な不動産へ投資するのが一般的です。

そうして、投資した複数の不動産から得られる売却益や賃貸収入を、投資家に分配します。日本で運用されているREITは、頭にJAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼ばれており、1口10万円前後から投資が可能です。一方、クラウドファンディングは、近年急速に成長してきた仕組みで、インターネットを通じて、特定のプロジェクトや目的のために不特定多数の個人や法人などから資金を調達します。

調達の仕組みは「収益を配当する条件で出資をしてもらう」「単純に貸してもらう」「純粋に寄付してもらう」「商品の提供を引き換えにお金を出してもらう」などさまざまです。最近は、クラウドファンディングの仕組みが、不動産投資にも応用されるようになってきました。出資分に応じて不動産から得られる収益を分配するものや、単純に不動産投資を行う人にお金を貸して利息を獲得するものがあります。

不動産投資ながら、小口で手軽に行えるのが特徴ですが、投資である以上、当然リスクが伴います。しかし、銀行の定期預金に預けていても、利息が年利1%にも満たない低金利時代では、小口不動産投資のほうが、はるかに高い運用成績を上げる可能性を秘めているのです。ただし、投資家全員が「不動産投資を行うべきかどうか」はそれぞれのリスクの取り方によって異なります。現物での不動産投資となれば、それなりに多額の資金が必要となり、さまざまなリスクも伴うでしょう。

しかし、運用している資産のポートフォリオを考えたとき、性質の異なる資産を複数で保有することは、リスク分散の点で非常に効果的です。1口1万円という小口からスタートできる不動産投資は、ハードルも非常に低く、他の金融商品への投資と並行して取り組むのであれば検討する価値は十分あります。不動産投資の初心者は、不動産投資の経験を積むという観点からも、小口不動産投資から投資をはじめてはいかがでしょうか。

キーワード: 不動産投資
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