不動産投資(管理)

賃貸物件をサブリース契約したときの家賃シミュレーション

不動産投資には、物件を一括借り上げしてもらい管理運営の一切を委託するサブリース方式があります。不動産管理会社とサブリース契約を結んで賃料を得るのと、通常の運営で賃料を得るのとでは、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、開始10年で得られる家賃について考え得る事例でシミュレーションしてみました。

賃貸物件をサブリース契約したときの家賃シミュレーション

サブリースの仕組みと注意点

サブリースは不動産管理会社などのサブリース会社が、オーナーから賃貸マンションやアパートを借り上げて運営し、空室率にかかわらず家賃の8~9割程度にあたる一定賃料を支払う仕組みです。客付けや物件管理、家賃回収など一切の業務をサブリース会社が代行するため、不動産投資にかかわる時間がかなり省略でき忙しい人には向いている仕組みといえます。

ただし、サブリース会社から契約更新時などに保証額の減額を要求されたり、修理業者を指定されたりと、オーナーのイメージした通りにならないことも少なくありません。こうしたトラブルに巻き込まれないようにするためには、サブリース契約を結ぶ際に契約書をしっかりと確認し、営業パーソンの話をうのみにせず慎重に進める必要があります。

敷金・礼金が入らず、免責期間があるので最初は少ない

1棟10室のワンルームマンション(家賃1室10万円)を「10年間固定、家賃保証90%」でサブリース契約を結んだ場合と普通に運営した場合の賃料シミュレーションをしてみましょう。敷金と礼金はいずれも家賃1ヵ月分とします。サブリースの場合、敷金や礼金、更新料はすべてサブリース会社の収入となり通常はオーナーに支払われることがありません。

加えて契約後の3ヵ月程度は「免責期間」といってオーナーに支払われる家賃がゼロになるケースがあるため、初年度は収入が少ないと感じる人もいるようです。ちなみにこの条件でオーナーに支払われる家賃を単純計算してみると以下のようになり支出は特にありません。

・10万円×10室×90%×(12ヵ月×10年-3ヵ月)=1億799万9,730円

敷金・礼金が入らず、免責期間があるので最初は少ない

最初の10年は約560万円の収入差

一方、通常の運営ではいくら得られるのでしょうか。管理会社に支払う費用は家賃の5%、運営開始の初月に5室、翌月には5室が埋まって満室。2年で全員が退去し同様に初月で5室、翌月に5室が入るとします。初月の収入は家賃が10万円×5室=50万円、敷金・礼金が10万円×5室×2=100万円で計150万円です。

翌月は家賃が10万円×10室=100万円、敷金・礼金が10万円×5室×2=100万円で計200万円。この後、22ヵ月は毎月の家賃が入るため、最初2年間の家賃収入は「150万円+200万円+10万円×10室×22ヵ月=2,550万円」となります。10年間でこれを5回繰り返すため「2,550万円×5=1億2,750万円」です。

一方、この2年間の支出としては管理費が「10万円×5室×5%(初月)+10万円×10室×5%(翌月)×23ヵ月=117万5,000円」になります。10年分では、117万5,000円×5セット=約587万5,000円です。2年目に退去者が10室出ると退去者に敷金を返還しなければならないので「返還敷金10万円×10室=100万円」が発生します。

さらに退去があるたびにクリーニングやリフォームが1室あたり10万円かかるとすると「10万円×10室=100万円」が発生。入れ替えは4年分あるため、入退去に伴う支出は「(100万円+100万円)×4年分=800万円」です。そのため10年間の支出は「管理費587万5,000円+入退去関連費800万円=1,387万5,000円」となり利益は「1億2,750万-1,387万5,000円=約1億1,362万5,000円」となります。

そうすると最初の10年間では、通常の運営のほうが、562万円ほど儲かる計算です。

・1億1,362万円-1億799万9730円=562万270円

1年間で約56万円、月に約4万6,800円の差です。この差が大きいと感じられる人がいるかもしれませんが、それでも思ったほど収入差は開きませんでした。

メリットとデメリットを考えて選択

今回のシミュレーションでは、ほんの少しだけ通常の方式のほうが得られる賃料が多くなりました。しかし、実際には10年間ずっと10室が満室稼働することは難しいでしょう。また築年数が経てば家賃を値下げせざるを得ないこともあるかもしれません。先述したように、サブリースは不動産投資にかかわる業務のほとんどを丸投げできるため、本業が忙しい人には大変に有効な仕組みだといえます。

ただし、ニュースなどでサブリースを巡るトラブルが取り上げられていた通り特有のリスクがあることも事実です。諸条件をしっかりと確認して、サブリースのメリット・デメリットをよく理解したうえで最終的に選択するようにしてください。

キーワード: 不動産投資(管理)
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