市況

賃貸市場トレンドは法人・外国人入居者と敷金・礼金なしの物件

不動産投資は投資ですが、むしろ、その実態は事業経営に近いものです。一般的な投資の一つである株式投資の場合、持分に応じた議決権が付与されますので、株主として経営参画する権利は得られるものの、個人投資家が購入できる株式数では、その持分が少な過ぎて、「会社は株主のもの」と言われても、まったく実感できないでしょう。

しかし、不動産投資の場合は、自分が物件のオーナーとなり、100%の意思決定権を自分が有します。そのため広告などのマーケティング活動も含めて、もちろん、いろいろなことを不動産会社に代行してもらうわけですが、どの不動産会社に委託するかも自分で決めねばなりませんし、最終的にはすべて自己責任になります。これが不動産投資の大変なところでもあり、やりがいでもあると言えるでしょう。そして、自らがオーナーとして不動産を経営するからには、不動産賃貸市場がどのような状況にあるのか、少なくとも理解しておく必要があります。

賃貸住宅市場景況感調査

賃貸市場をどのように把握するのかということですが、さまざまな機関が市場調査を行っており、そうしたリポートなどを参考にすると良いでしょう。例えば、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が半年ごとに出している賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観」は、とても参考になります。このリポートでは、全国の賃貸住宅管理会社に対して、来客数、成約件数、成約賃料、入居率、滞納率、入居条件など、複数の項目を調査した「まとめ」となっています。不動産賃貸市場の動向を把握するのに役立ちますし、変化の傾向を知るのにも役立ちます。

第20回日管協短観の主な内容

実際に日管協短観の最新版である第20回(2018年4月~2018年9月が調査対象)の要点を見ていきましょう。

1)法人・外国人入居者の増加
特徴的なのは、賃貸不動産市場における法人・外国人入居者の増加です。また、高齢化が進んでいるためか、65歳以上の高齢者もわずかながらに増えています。そして、これまで入居者の主流を占めていた一般単身者、一般ファミリーの不動産会社への来客指数数値は、対前年比で減少してしまいました。近年の景気拡大傾向によって、社員寮や借り上げ社宅を目的とする法人契約が増えたのと、インバウンドの増加によって、短期滞在だけではなく、日本に居住する外国人が増えてきたことなどもその要因の一つと言えるでしょう。

2)地方を中心に敷金・礼金なし物件が増加傾向に
特に地方を中心に、敷金や礼金なしの物件が増加しており、首都圏を除いて、礼金は取れなくなる傾向にあります。

3)首都圏では、賃料が上昇中
景気が緩やかながら拡大局面にあると言っても、そもそも、少子化による需要減もあって、賃料は全国的に横ばい傾向です。しかし首都圏の賃料は上昇傾向にあり、不動産投資家にとって、有利な状況となっています。特に1R~1DKの間取りの物件には、その傾向が強く出ています。

なお、家賃が上がっても、入居率が下がっては意味がありませんが、入居率は全国平均で少し下降傾向ではあるものの、首都圏はほぼ横ばいで推移しています。

さて、こうしたリポートからわかることは、今後、不動産投資を行う上で、エリア選択は、絶対的な理由がない限り、賃料の上昇が見込めて、まだ礼金も獲得できる首都圏エリア、特に東京を選ぶのが良いでしょう。また、外国人や法人に好まれる物件選びが重要だということが読み取れますが、そういった場合も、首都圏は重要なエリアになります。そして、管理会社と協力して、法人向け営業やサービスの開始、外国人居住者が暮らしやすい管理体制の構築なども、今後、不動産投資家が取り組むべき重要な課題と言えます。ただし、個人で行うには限界もあるため、信頼できる不動産事業者とタッグを組んで、取り組むのが良いでしょう。

キーワード: 市況 家賃相場賃料賃貸
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