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自己投資は若い人ほど効果的!その理由とおすすめの自己投資3選 を紹介

自己投資とは、文字通り自分に投資するということです。若いうちに自己投資するほど、期待できる利回りも大きくなるでしょう。

理由は簡単です。若いうちに自己投資をしておくことで、自己投資の「リターン」を得られる期間が長くなり、メリットの総量が大きくなるからです。しかも若いうちであれば吸収も早いでしょうし、自己投資のコストパフォーマンスも高くなります。

本記事では、究極の投資ともいえる自己投資について、その種類や成功させるために留意しておきたい点などを解説します。未来の「なりたい自分」を実現したい方は、ぜひご一読ください。

自己投資は若い人ほど効果的!その理由とおすすめの自己投資3選を紹介

1.自己投資とは

 

自己投資とは文字通り、自己つまり自分に対して投資をすることです。詳しくは後述しますが、これまで経験してこなかったことを経験して見聞を広めたり、勉強や習い事を始めて新しいスキルや知識を身につけたりすることも、すべて自己投資に含まれます。

こうした活動がなぜ「投資」と呼ばれるのかというと、自己投資によるリターンを期待しているからです。お金を投資する資産運用の場合はお金が増えることがリターンですが、自己投資のリターンには複数の種類があります。

新たな人間関係ができたり、スキルアップによって収入が増えたり、健康を増進することで長生きができたりといったようにリターンもさまざまですが、いずれも人間の欲望に応えてくれるものばかりです。
リターンの形がひとつではないところが自己投資の面白いところなので、若い人でなくても取り組む価値は大きいでしょう。

1-1.転職はしないほうがいいの?

社会人としてのキャリアアップも、自己投資の一種です。同じ仕事を続けていくうちに経験値が高まり、レベルの高い仕事をこなせるようになります。そして仕事のレベルが高くなるのに応じて収入も増えていくでしょう。

このことを踏まえると、就職していれば自己投資の「ベース」がすでに決まっていることになります。若いうちなら異業種・異職種への転職もしやすく、20代半ばぐらいまでならば、同年代の新卒入社の人と、給与水準で大きな差はつかないので、キャリアの軌道修正は比較的容易です。そう考えると、「自己投資」をできるだけ早くから始めることは有利になると言えます。

転職時の年収を見ると、前職より上がる人もいますが、現状維持の人や下がる人も少なくありません。重要なのは転職時の年収にとらわれすぎないことです。

転職時に年収が上がっても、その会社や業界の給与水準の“天井”かもしれません。また、転職時に年収が下がったとしても、新しく経験することの価値を考えれば、下がった分は「投資」だと考えることも可能です。投資には短期目線と長期目線がありますが、自己投資では後者のような長期目線が重要になります。

2.自己投資の種類と具体例

一口に自己投資といっても、どんな種類があるのでしょうか。ここでは3つの種類に分けて自己投資の具体例も紹介したいと思います。

2-1.経験に投資する

経験は人にさまざまな気づきをもたらしてくれます。「金持ち父さん 貧乏父さん」というロングセラー書籍の著者として知られるロバート・キヨサキ氏は、「人生最大の失敗は、失敗を一度も経験しないこと。」という名言を発しています。失敗は成功の母といいますが、失敗という経験も貴重な自己投資だということです。

しかし、あえて失敗をしにいく必要はありません。新しいことにチャレンジした結果が失敗なのであれば、そこから学べばよいのです。大切なのは、若いうちから失敗を恐れず新しいことにどんどんチャレンジしていく姿勢でしょう。

【具体例】
経験に投資する方法は、実に多彩です。今の仕事で新しい領域にチャレンジすることはもちろん、転職をして異業種や異なる会社を経験すること、さらには名刺交換会に出席して人脈を広げるといった活動も自己投資です。

仕事以外にも、新しい人間関係を求めて地域のコミュニティに参加したり、異性との出会いを求めたりすることも将来の自分がリターンを得るための自己投資といえるでしょう。

2-2.知識・スキルに投資する

知識やスキルへの投資は、最も分かりやすい自己投資ではないでしょうか。これまでなかった知識やスキルを身につけることで仕事の幅が広がるだけでなく、レベルアップも期待できます。それによる収入アップも期待できるので、リターンが分かりやすい自己投資といえます。

【具体例】
「読書は最高の自己投資」という言葉があります。本には未知の知識がたくさん詰まっていますし、動画のように発信側のペースに合わせることなく自分のペースで読み進めることができます。

これに加えて、知識やスキルを高めるにセミナーや講習会に参加したり、習い事を始めたりするのも自己投資です。最近では企業が社員のスキルアップのために投資をするケースが多く、会社負担でセミナーや講習会などに参加できる場合もあります。機会がある方はコストゼロでリターンが期待できるので、大いに活用するべきでしょう。

知識・スキルに投資する

2-3.健康に投資する

「健康は第一の富である」という言葉を遺したのは、アメリカの哲学者であるラルフ・ワルド・エマーソン氏です。健康であれば医療費が少なくて済むので金銭的なリターンが期待できるだけでなく、健康であれば自分のやりたいこともできます。

まさにエマーソン氏の言葉どおりで、お金に不自由していない富裕層は健康を最大の財産であると考える傾向があります。

【具体例】
健康を増進するために必要なのは、生活習慣の改善です。食生活の改善に加えて適度な運動を続けることで健康寿命が長くなることは、国が発表しているさまざまなデータからも明らかです。国のデータを見ずとも、誰もが想像できることだと思います。

フィットネスジムに通うなどの自己投資も有効ですが、食生活の改善はほとんど費用をかけることなくできますし、普段交通機関で移動しているところを歩くなどの工夫をするだけでも十分な自己投資になります。

3.自己投資をする上での注意点

自己投資は未来の自分につながる魅力的な投資ですが、自己投資をすれば何でもよいわけではありません。そこには注意点もあるので、4つの視点で解説します。

3-1.求めるリターン明確にする

自己「投資」である以上、明確なリターンを求めましょう。ただ漠然と努力しているだけだとモチベーションが続きにくいでしょうし、リターンが得られなかった時に徒労感が大きくなってしまいます。
いつまでにどんなリターンを求めるのかを明確にして、自己投資に取り組むことが大切です。

3-2.回収できることを前提に行う

上記のリターンと似ている概念ですが、投資である以上は回収を前提にするべきです。「頑張った」という事実だけで納得するのではなく、リターンを得ることによって自己投資のコストや努力を回収することを強く意識しましょう。

自己研鑽と自己投資という異なる言葉があるのは、自己投資がリターンを前提にしているからです。

3-3.費用対効果を考える

ビジネスの投資であれば、費用対効果(コストパフォーマンス)を考慮するのが普通です。コストや努力に見合ったリターンが期待できるのか、またそのリターンは現実的に得られそうなのかといったコスト意識は、定義があいまいになりがちな自己投資だからこそ重視するべきです。

3-4.長期目線で考える

先ほど投資には短期目線と長期目線があると述べましたが、自己投資の場合は長期目線が基本です。なぜなら、自己投資のリターンは金銭的なメリットだけではないので、短期的に得られるものが少ないからです。

5年先、10年先の自分を高めてリターンを得ることを想定して、じっくりと取り組むのがよいでしょう。

長期目線で考える

4.時代の変化への適応力を意識する

誰しも自分のキャリアや仕事を、お金のことだけで考えているわけではないでしょう。
その仕事が好きかどうか、同僚が一緒に頑張れる人たちなのか、やりがいや充実感は得られるのか、仕事以外のやりたいことと、ランスが取れる就労条件なのか。いろいろな要素を加味してキャリアを考えるのは当然ですし、それらが満たされなければ、結局のところ、その仕事を長く続けられないことにもなりかねません。

人工知能などのテクノロジーの発達で、これまで人間がしていた仕事の一部を、機械がこなすようになったり、新たな職業が生まれたりしています。この傾向は今後も続くでしょう。何か特定のスキルを身につければ、一生食べていけるという保証はなくなっていきます。そんな時代には、変化を受け入れ、柔軟に自分を変えられる「適応力」が重要な価値になるでしょう。

専門性は常に磨きながら、常に周りの変化を観察しながら、自分が向かう方向を調整し、着実に自分の価値を高める考え方が「自己投資」では必要です。

また、自己投資は仕事や収入に関わるものだけではないことは、本文中の解説でもお分かりいただけたと思います。経験や知識、健康といった人間の普遍的な価値に対する投資も立派な自己投資なので、実り多い人生を送るためにも特に若い方は今できることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。

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