更新日 :
不動産投資
マンション投資の失敗例5パターンと回避策|実データで見る「23区×管理」の強み
マンション投資の失敗とは、資金計画・物件選び・管理・出口戦略のいずれかを見誤り、空室や返済の悪化で収支が回らなくなる状態のことです。
失敗の多くは共通するパターンに集約されるため、事前に押さえておけば大半は避けられます。この記事では、代表的な失敗例5つと、実データにもとづく回避策を整理して解説します。
「給料以外の収入源をつくりたい」と始めたはずが、気づけば毎月の持ち出しで貯金が減っていく——。こうした話は特別なものではありません。
ただ、そのほとんどには共通する原因があり、原因がわかれば対策も打てます。読み終えるころには、どこに落とし穴があり、何を基準に選べば失敗を避けられるのかが見えてくるはずです。
この記事の要点:
- マンション投資の失敗は「資金計画・物件選び・管理会社・出口戦略」に類型化できる
- 失敗を避けるには、空室が出にくく家賃が下がりにくいエリアと管理体制を選ぶこと
- 東京23区×中古×質の高い管理は、実データ上も高稼働・高い家賃維持力を示している
目次
1. マンション投資でよくある失敗例5パターン
失敗は偶然ではなく、判断を誤りやすい5つの局面から生まれます。順に、原因と回避策を見ていきましょう。
1-1. 資金計画の甘さ(諸費用・突発修繕・空室の見落とし)
最も多い失敗が、資金計画の甘さから生じるものです。営業資料の「毎月これだけプラスです」というきれいなシミュレーションを鵜呑みにすると、あとで収支が合わなくなります。
理由は、そこに現実のコストが十分に織り込まれていないことにあります。管理費や修繕積立金は年々上がる可能性があり、給湯器やエアコンは10〜15年周期で数十万円の交換費用が発生します。1年のうち1ヵ月空室になるだけでも、その年の家賃収入はおよそ8%落ちます。
さらに固定資産税や、購入時にかかる諸費用も無視できません。諸費用は物件価格の数%が目安で、中古ワンルームでも百万円前後の現金が別途動くことがあります(諸費用の内訳は「不動産投資の頭金はいくら必要?」に詳細)。
回避策は、他人任せにせず自分で実質収支を計算することです。表面利回りではなく、諸費用・空室・修繕・金利上昇まで織り込んだうえで、手元にいくら残るかを確かめます。
特に金利のある局面では、「金利が1%上がったら返済はいくら増えるか」というストレステストが欠かせません。表面利回りの数字だけで判断しないことが、失敗回避の第一歩です。
1-2. 物件選びの罠(新築プレミアム・地方の家賃下落)
物件選びでは、「高利回り」「新築」「地方で安く」という言葉の裏にあるリスクを見落としがちです。新築マンションは、購入した瞬間に価格が1〜2割下がるとされる新築プレミアムを上乗せして買うことになります。地方や郊外の物件は、価格の安さと引き換えに、人口減少にともなう家賃下落や空室の長期化を抱えやすくなります。
この「立地によって家賃の維持力がどれだけ違うか」は、実データにはっきり表れます。
リズムの調べでは、新築時の家賃を100とした維持率は、東京23区の中古が築5年98%・築10年96%・築15年94%・築20年92%・築25年90%とゆるやかに推移するのに対し、地方は築5年93%・築10年85%・築15年78%・築20年70%・築25年62%と、急な下落カーブを描きました。
築年数別の家賃維持率(新築時=100/東京23区・中古 vs 地方/出所:リズム株式会社調べ)
同じ「築25年」でも、23区の90%と地方の62%では、収支に大きな差が生まれます。新築か中古かという軸だけでなく、家賃が下がりにくい立地かどうかで選ぶことが、物件選びの失敗を避ける近道です。
1-3. 管理会社選びの失敗(空室対応・入居付けの弱さ)
どれだけ良い物件を選んでも、運営を任せる管理会社の客付け力が弱ければ、空室が長引いて収支は悪化します。「売るプロ」である不動産会社と、「運営するプロ」である管理会社では、求められる力が別物だという点も見落とされがちです。
見極めの軸は、実績を数値で開示できるかどうかです。入居稼働率、平均空室期間、平均客付け日数といった数字を示せる会社ほど、空室対応や入居付けの体制が整っている傾向があります。参考として、リズムの賃貸管理実績を挙げておきます。
管理戸数2,728戸(2026年7月時点)、平均入居稼働率99.3%(直近1年間)、平均空室期間14日(直近1年間)、そして退去から次の入居までの平均客付け日数は2日(直近1年間)でした(出所:リズム株式会社調べ)。
リズムの賃貸管理 実績サマリー(管理戸数・平均入居稼働率・平均空室期間・平均客付け日数/出所:リズム株式会社調べ)
数字を出せるかどうかは、その会社が運営力に自信を持っているかの表れでもあります。契約前に、こうした実績の開示を求めてみることをおすすめします。
1-4. 目的の取り違え(節税・年金目的の思い込み)
「節税になる」「年金代わりになる」という言葉を主目的にしてしまうのも、よくある失敗です。どちらも嘘ではありませんが、過大評価すると判断を誤ります。
不動産投資の節税は、主に建物の減価償却費によって生まれます。しかしこの効果は耐用年数が終われば失われ、ローンの元本返済割合が増えると、帳簿上は黒字なのに税負担が重くなる「デッドクロス」に陥りやすくなります(仕組みは「中古不動産の耐用年数はどう決まる?」で解説)。
節税は最初の数年に限られたメリットと捉えるのが実態に近いでしょう。年金代わりという発想も、返済中に毎月持ち出しが続くようでは、完済までもたずに行き詰まります。目的を先行させず、「今、手元にお金が残っているか」という収支の実態を基準に判断することが大切です。
1-5. 出口戦略の欠如(売却・塩漬けリスク)
購入時に売却(出口)を考えていないと、いざ売りたいときに買い手がつかず、持ち続けても赤字がふくらむ「塩漬け」に陥ります。不動産投資は、売って利益を確定させるまでがワンセットです。需要の乏しい地方物件や特殊な間取りは、この流動性リスクがとくに高くなります。
回避策は、買う前に出口を想定しておくことです。5年後・10年後に誰が買ってくれそうか、いくらで売れそうかをイメージできる物件を選びます。前項の家賃維持力データが示すとおり、東京23区の中古は家賃が下がりにくく資産価値を保ちやすいため、実需・投資家の双方から買い手を見つけやすく、出口の取りやすさにつながります。売りやすい立地を選ぶことが、塩漬けを避ける前提になります。
2. 【実証データ】失敗を避ける物件・管理の条件
空室が出にくく家賃が下がりにくいエリアと、実績を開示できる管理体制を選ぶことが、失敗回避の本質です。
ここまでの5つの失敗は、裏返せばそのまま回避条件になります。ポイントは、「家賃が下がりにくい立地」と「空室をすぐ埋められる管理」の2つを、感覚ではなく数字で選ぶことです。
「マンション投資は失敗する割合が高いのでは」と不安に感じる方もいますが、失敗の実態を数字で確かめられる資料は多くありません。
だからこそ、判断材料になる実データを持っているかどうかが分かれ目になります。立地の面では、前掲のとおり東京23区の中古は築25年でも家賃維持率90%を保ちます。管理の面では、リズムが管理する物件の入居稼働率は、次のように推移してきました。
| 年 | 入居稼働率 |
|---|---|
| 2021年 | 97.4% |
| 2022年 | 98.2% |
| 2023年 | 98.9% |
| 2024年 | 99.2% |
| 2025年 | 99.2% |
図表:入居稼働率の推移(出所:リズム株式会社調べ)
入居稼働率とは、瞬間的な入居率ではなく、一定期間に実際に家賃が発生していた割合を示す指標です。空室期間まで反映するため、実際の収益力に近い数字だといえます。
2021年の97.4%から2025年の99.2%へと高い水準を保っていること、そして直近1年間の平均でも99.3%(前掲サマリー)を維持していることは、空室が出てもすぐ次の入居につながっていることの裏づけです。東京23区×中古×質の高い管理という条件が、失敗の主因である「家賃下落」と「空室」の両方を抑えている、と数字から読み取れます。
動画で補足:不動産投資の「失敗」をどう考えるか
不動産投資では、価格の上下だけでなく、保有目的や想定した収支との違いを踏まえて判断することが大切です。リズム株式会社代表取締役社長の齋藤信勝が、事前のシミュレーションや家賃収入と支出のバランスを確認する重要性について解説しています。
3. 【比較】失敗しやすい物件 vs 失敗しにくい物件
立地・需要の根拠・管理体制・出口のとりやすさで、失敗リスクは大きく変わります。
これまでの内容を、物件のタイプ別に一覧で整理します。
| 評価軸 | 失敗しやすい物件(地方・郊外×管理力の弱い会社) | 失敗しにくい物件(東京23区・中古×質の高い管理) |
|---|---|---|
| 立地・賃貸需要 | 人口減少で需要が細りやすい | 単身世帯の流入が続き需要が底堅い |
| 家賃維持力 | 下落が急(築25年で約62%) | 下がりにくい(築25年で約90%) |
| 管理・客付け | 実績数値を示せないことが多い | 稼働率・空室期間・客付け日数を開示できる |
| 出口(流動性) | 買い手がつきにくく塩漬け化しやすい | 実需・投資家の双方に売りやすい |
(編集部作成)
同じ「マンション投資」でも、この4つの軸をどう満たすかで結果は変わります。安さや利回りの高さは、需要や流動性の弱さと引き換えになっていることが少なくありません。表の右側の条件に近い物件を選ぶことが、失敗の確率を下げる現実的なアプローチです。
4. マンション投資の失敗に関するよくある質問(FAQ)
Q. マンション投資で失敗する人の割合はどのくらいですか?
A. 割合を示す公的な統一データはない。ただし失敗の多くは、資金計画・物件選び・管理・出口という共通のパターンに集約される。これらを事前に押さえておけば、失敗の大半は避けられる。
Q. 新築ワンルームはなぜ失敗しやすいと言われるのですか?
A. 購入直後に新築プレミアムが剥落し、価格も家賃も下がりやすいためだ。
取得価格が高く利回りも抑えられやすい。新築そのものが悪いわけではないが、価格構造を踏まえると、中古を適正価格で取得してリノベーションで価値を高めるほうが効率的な場合が多い。
Q. 地方の高利回り物件は買ってはいけないのですか?
A. 一概に否定はできないが、地方は家賃下落と空室長期化のリスクが大きい。
実データでも、地方の家賃維持率は築25年で62%まで下がる一方、東京23区は90%を保っている(リズム調べ)。高い利回りの裏にある立地リスクを理解したうえで判断すべきだ。
Q. 良い管理会社はどう見分ければよいですか?
A. 入居稼働率・平均空室期間・平均客付け日数といった実績数値を開示できるかが判断材料になる。
数字を示せる会社ほど、空室対応や入居付けの体制が整っている傾向がある。逆に、実績を数字で答えられない会社は慎重に見たほうがよい。
5. まとめ:失敗パターンを知り、実データで回避する
マンション投資の失敗は、資金計画・物件選び・管理・出口という4つの局面に集約されます。裏を返せば、この4点さえ丁寧に押さえておけば、大半の失敗は入り口で避けられるということです。
表面利回りではなく実質収支で判断し、家賃が下がりにくい立地を選び、実績を数字で開示できる管理会社に任せ、買う前から出口を描いておく。どれも派手さはありませんが、この積み重ねが遠回りに見えて確実な道になります。
そして、その判断を支えるのが実データです。東京23区の中古は築25年でも家賃維持率90%を保ち、質の高い管理のもとでは入居稼働率99%台・平均客付け2日という水準も実現しています。「立地」と「管理」を数字で選ぶことが、失敗の主因である家賃下落と空室を同時に抑えるということが、実績からも見て取れます。
ここで挙げた稼働率や家賃維持力の数字は、本来どの管理会社にも尋ねてよいものです。気になる物件やエリアがあれば、同じ物差しで実際の数字を突き合わせてみてください。リズムの個別相談会やセミナーでも、こうした実績データをもとに、ご自身の想定する収支を一緒に検証できます。
感覚ではなく数字で確かめる。その習慣こそが、マンション投資の失敗を遠ざける何よりの備えになります。
-
REISMコラム編集部
編集者
「不動産投資やお金の知識をわかりやすく学ぶ」そのために資産形成の基本的な情報から、不動産投資の基本やリスクなど、お金に関するお役立ち情報を紹介いたします。


