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ソーシャルレンディングとは。リスクとの賢い付き合い方

最近、「ソーシャルレンディング」という言葉をよく耳にします。小口投資、短期運用も可能なソーシャルレンディングとは、一体どのような投資なのでしょうか。今回はソーシャルレンディングについて考えてみましょう。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングは、簡単にいえば、「お金を借りたい人や企業」と「お金を貸したい人や企業」をインターネット上で結びつける融資仲介サービスのことです。

「クラウドファンディング」と何が違うのか、と思われる方がいるかもしれません。結論からいうと、ソーシャルレンディングは、クラウドファンディングのいくつかある形態のうちの一つです。

ご存じの通り、クラウドファンディングは、事業などの活動資金を集めたい人や企業が、金融機関から融資を受けるのではなく、ネットなどを利用して、不特定多数の人たちから資金を募る仕組みやサービスのことです。

クラウドファンディングは現在以下の3種類に大別されています。

投資型:出資側がリターンとしてお金を受け取る
購入型:お金ではなく商品やサービスを受け取る
寄付型:金銭的リターンを伴わない

ソーシャルレンディングは、このうちの「投資型」に該当します。

ソーシャルレンディングの最近の動向

数年前に登場したものと思われがちのソーシャルレンディングですが、その原型といわれるサービスが海外で始まったのは10年以上前の2005年といわれています。

そして、日本で最初にソーシャルレンディングが登場したのは2008年といわれています。「SBIソーシャルレンディング」のような金融機関も参入して、現在、日本には15を超えるソーシャルレンディングサービスがあります。

当初は、貸し手と借り手の間に入るソーシャルレンディング運営会社が、借り手を格付けし、貸し手が金利や融資額を決める「マーケット型」のサービスが主流でした。しかし、現在は、ソーシャルレンディング運営会社が借り手を審査の上、金利や金額、期間などを決定し、ファンドを組成して、そこに貸し手から資金を集める「ファンド型」が主流になってきています。

ファンドにもよりますが、利回りは3〜8%のものが多く、銀行預金よりも高い利回りが期待できるため、ソーシャルレンディングの市場は急速に拡大しています。

リスクを理解した上で上手に利用しよう

高利回りが期待できるソーシャルレンディングですが、投資する場合には、気をつけなければならない点もあります。

まずは、貸し倒れリスクです。基本的にファンド型は、複数の借り手を束ねてファンド化して運用しているので、投資対象の一部の会社が倒産などしても、貸し倒れリスクはさほど大きくはありません。

しかし、ソーシャルレンディング運営会社自体が倒産した場合は、出資したお金が返ってこない恐れがあります。

成長過程にある市場では、倒産などのリスクはあまり大きくないと考えられますが、投資である以上、リスクがあることは十分に理解しておく必要があります。

大手資本が入っている会社、すでに実績を上げている会社など、信頼のおけるソーシャルレンディング運営会社もありますが、まだまだ未知数の会社もあります。利回りだけで判断するのではなく、運営会社をよく見極めたうえで、ソーシャルレンディングを利用するようにしましょう。

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