COLUMN

不動産投資コラム

中古住宅の流通を活性させるのか?!ホーム・インスペクション

日本では空き家が大きな社会問題になってきました。その背景には中古住宅の流通不足があるといわれています。欧米と異なり、日本が木造文化であったことや、戦後の住宅不足と人口拡大の中で、新築住宅の供給が必要な時代でした。そのため、日本では新築住宅が中古住宅に比較して好まれ、中古住宅の流通市場があまり発展しなかったのです。

しかし、国内の住宅供給も十分となり、日本社会の少子高齢化と人口減少から空き家が増加しています。また、資源再利用などの観点から、近年は中古住宅の活用が重要視されるようになっています。そして、そのための制度として最近注目を集めているのが、ホーム・インスクペクション(住宅診断)です。

中古住宅がなかなか流通しない

国土交通省が行った調査では、2009年のアメリカの住宅市場において中古住宅は、90.3%という非常に高いシェアを占めています。その一方で、日本は14.7%と非常に少ないのです。(2013年の数値)また、アメリカに限らず、イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパの各国でも約70~90%が中古住宅となっています。先進国の中で、日本だけが極端に中古住宅の流通が少ないのです。

こうした状況が住宅の過剰供給をもたらした結果、人口減少と少子高齢化で空き家が大きな問題になっており、資産価値の劣化が進んでいます。政府はこうした状況を改善するために、中古住宅市場の活性化を行うべく、「住生活基本法」制定(2006年)など、法や制度の整備を行ってきました。そして、その一環として行われているのが、専門家が住宅を鑑定するホーム・インスペクション制度の導入です。

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不動産流通を活性化させるかもしれないホーム・インスクペクションとは?

日本で中古住宅が流通しない背景に、中古住宅の性能に対する不安があるといわれています。どうしても建物は経年劣化します。適切なメンテナンスが行われなければ、随所でさまざまな不具合が発生します。そのため、中古住宅を購入する際に、「きちんとメンテナンスが行われてきたのか」「今後の長期使用で問題になるようなところがないか」などを確認しなければなりません。

ホーム・インスペクションは、そうした住宅の問題点を、専門のホームインスペクター(住宅診断士)が、客観的に診断し、お墨付きを与えるという制度です。具体的には、住宅の劣化状態や、欠落箇所、改修すべき点の有無、また、改修費用を見積もります。中古住宅を購入前に、対象物件のホーム・インスペクションを行えば、安心して物件が購入できますし、自分が売り主の場合は、買い主に安心してもらえるので、スムーズな取引の実現を可能とします。

なお、実際の診断方法は、まず、ホームインスペクターが目視で屋根や床下まで含めて、隅々まで確認します。場合によっては、専門的な機材を使用します。所要時間は、建物面積が30坪(約100平方メートル)の物件で、2~3時間です。また、費用は目視のみの場合で5万~6万円、専門機材を用いる場合は10万円以上というのが相場です。

ホーム・インスクペクション導入済みの諸外国に学ぶ

ホーム・インスクペクションは、すでにアメリカなどでは一般に普及しており、州によっても異なりますが、中古住宅取引の70~90%で活用されているといわれています。そのため、アメリカではホーム・インスクペクションを活用した場合に発生するトラブルなどについての知見も集積されています。例えば、ホームインスペクターの診断にミスがあった場合の補償問題です。

誤診に備える保険などが充実しています。また、ホームインスペクターは、売り主、買い主どちらからも、独立した人物が誠実に診断を行うことが必要です。「どうすれば利害関係のない第三者のホームインスペクターを見つけることができるのか」というノウハウも保有しています。日本では、こうした問題に対する整備が進んでおらず、今後の課題といえるでしょう。

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