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COLUMN

不動産投資コラム

「インスペクションの説明義務化」オーナーへの影響は

欧米諸国と比較して、日本の不動産市場では中古住宅の流通量が極端に少なく、長年にわたって中古住宅市場の立ち遅れが指摘されてきました。

国の住宅政策の大きな課題であった「中古住宅市場の活性化」を目的に、2018年4月1日よりインスペクションに関する規定を盛り込んだ、改正宅地建物取引業法が施行されます。それは、既存住宅の売買取引の際、宅建業者(不動産会社)は、専門家が痛み具合を調べる「ホームインスペクション(住宅診断)」について、物件の購入者に紹介することを義務付けるというものです。この法改正が実施されると、不動産オーナーは、どのような影響を受けるのでしょうか。

インスペクションの説明義務化とは

日本では住まいに対する意識として、長らく「持ち家志向」が高く、さらに新築が尊ばれてきました。国土交通省によると、日本の全住宅流通量に占める中古住宅の流通シェアは、約14.7%(2013年)です。近年、このシェアは大きくなりつつあるものの、欧米諸国と比べると6分の1程度です。結果として、全国で増加する「空き家問題」が深刻な事態となっています。

消費者が安心して中古住宅を売買するためには、住宅の品質や性能への客観的評価が明示され、取引価格や金融機関の担保評価に適切に反映されることが不可欠です。このため、売買される住宅の劣化状況や欠陥の有無のほか、改修すべき部分や時期、そのための費用などを「住宅診断士(ホームインスペクター)」と呼ばれる専門家が客観的に調査し、評価する「インスペクション」が重要になります。今回の法整備は、このインスペクションを促す意味合いが強いといえるでしょう。

インスペクションの実施は、中古住宅のオーナーに義務づけられるものではありません。義務づけられるのは、「不動産業者」がオーナーに対して、「物件がインスペクションをされているかどうかを示し、されていない場合に、そういうものが存在することを説明する」ことです。つまり、「するかしないか」の判断は、あくまでオーナーの任意というわけです。

不動産仲介業者に課せられた義務についてもう少し詳しく話すと、「媒介契約の締結時にインスペクション事業者の斡旋に関する事項を記載した書面を依頼者に交付すること」「買主などに対して、インスペクションの結果の概要などを重要事項として説明すること」「売買契約の成立時に、建物の状況について当事者双方が確認した事項を記載した書面を交付すること」の3点になります。

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具体的な検査内容は

インスペクションとは実際、どのようなことをするのでしょうか。

具体的には、依頼を受けた住宅診断士が、住宅の外回り、室内、床下、天井裏、設備など、それぞれの状態を主に目視で調べます。「ひび割れや欠損、腐食や虫食いはないか」「雨漏りの形跡や不具合の兆候は見られないか」「ドアやシャッターの動作は正常か」など、事細かにチェックし、結果を書面で報告します。

ホームインスペクションの相場費用は、5〜7万円前後が一般的とされています。機材を用いた場合は、10万円程かかることもあるそうです。

投資マンションの購入時にインスペクションは行うべき?

前述のように、インスペクションを行うかどうかを決めるのは物件のオーナーです。住宅を購入する前にインスペクションをするべきか否かという問題に対しては、「したほうがいい」でしょう。

投資物件として購入する場合でも、インスペクションを行うメリットは大きいです。通常、住宅の価値は築年数で判断されることが多いですが、前に住んでいた人がどんな使い方をしていたのか、修繕やメンテナンスの程度によっても左右されます。

また、壁のひび割れの深刻度や不具合の兆候、目に見えないところの瑕疵は、専門家でないとなかなかわからないものです。「ユニットバスの下に水がたまっていた」なんてことが購入後に判明しても、保証の対象外とされることがあるかもしれません。契約前に確認できていれば、修繕の交渉も可能でしょう。

予想外の修繕費が発生するのではないかと不安を抱えたまま中古物件を購入するより、物件の現状を正確に把握しておく方が、無用なトラブルも防げるのではないでしょうか。

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