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東京の不動産投資が有望といえる理由と、押さえておきたい今後の鉄板戦略

言うまでもなく東京は日本最大の大都市です。不動産投資家から見ると不動産投資の好適地であり、国内外から熱い視線が注がれています。不動産投資家の中には首都圏在住ではなくても東京の物件を所有している人もいるほどです。

そんな東京について、今後も不動産投資の好適地であり続けるのか、そうであればどんな不動産投資が最適なのか、といった疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

そこで本記事では、不動産投資の好適地としての東京にスポットを当て、東京の魅力や今後の見通し、そして東京での不動産投資で最も成功しやすい鉄板のモデルについて解説します。

東京の不動産投資が有望といえる理由と、押さえておきたい今後の鉄板戦略

1.東京は不動産投資に最適な場所なの?

不動産投資に最適な場所には、いくつかの条件があります。それを整理してみると、ことごとく東京がその条件に当てはまっていることが分かります。

1-1.人口が増えている、もしくは減少しない

不動産投資は人が相手のビジネスです。住む人、不動産を利用する人が多いほど需要は大きくなるので、マーケットの規模はとても重要です。東京は2022年の時点でも人口の流入が続いており、依然としてマーケットは拡大中です。

1-2.多くの人が住みたいと思える魅力がある

都心には人を惹きつける「引力」があります。東京に魅力を感じる人はもちろん多くいますが、就職や転勤、進学などで本人の意思とは関係なく東京に住む必要がある人もいるでしょう。こうした需要も含めて、都心の「引力」が強いことは不動産投資への追い風となります。

1-3.需要の割には物件価格に割安感がある

日本国内の感覚では、東京の不動産が高いと感じる人が大半でしょう。しかし、世界に目を向けると東京よりも不動産価格が高い都市はいくつもあります

こちらは日本不動産研究所が調査・発表している「国際不動産価格賃料指数」の2022年10月版から引用した、ハイエンドクラスマンションの価格比較です。

日本不動産研究所「国際不動産価格賃料指数(2022年10月現在)」

出典:日本不動産研究所「国際不動産価格賃料指数(2022年10月現在)」

東京を100として、各都市のハイエンドクラスマンションの価格水準が指数化されています。香港の突出ぶりが目を引きますが、それ以外にも台北や上海、北京といったアジアの主要都市が100、つまり東京の水準を上回っています。欧米の都市ではニューヨークやロンドンも東京を上回っていることが分かります。

国際的に比較するとまだまだ東京の不動産には割安感があり、その一方で家賃相場は安定しているので高い利回りが期待できます。

1-4.再開発が活発で成長余地がある

東京は再開発の案件がとても多く、まだまだ成長の余地があります。東京都整備局が発表しているデータによると2022年10月31日時点での市街地再開発地区数は284地区にのぼり、東京全体で活発に再開発が行われていることが分かります。

再開発によって都市の魅力が向上するとさらなる人口流入が起き、不動産投資のマーケット拡大につながります。

2.首都圏を中心に上昇する不動産価格

東京を中心とする首都圏の不動産価格は、2023年も依然として上昇の傾向が続いています。それを示すデータをご覧いただきましょう。

公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch(2023年1月度)」

出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch(2023年1月度)」

公益財団法人東日本不動産流通機構は通称「東日本レインズ」と呼ばれ、不動産流通のデータベースを運用している団体です。それだけに不動産の平方メートルあたりの「成約価格には、高い正確性があります。

グラフ内にある赤色の棒グラフが、成約実績に基づく平方メートルあたりの単価です。2021年1月から上下変動はあるものの、緩やかな右肩上がりになっているのが見て取れます。
この傾向は2021年以前からも続いているので、首都圏の不動産価格は引き続き堅調に推移すると考えてよいでしょう。

3.さまざまなデータが示す東京の魅力

不動産投資の好適地としての条件を満たし、世界の主要都市と比較しても割安感のある東京の不動産には、多くの投資家が注目しています。

それを如実に示しているのが、米国に本拠地のある不動産サービス会社「JLL」がまとめた投資分析レポートです。2020年1月-9月期の「投資活動が最も活発な10都市」で、東京は堂々の第1位です。ちょうどコロナ禍が始まった時期で翌年の超円安が始まる前の時期なので、東京への投資意欲がとても旺盛であったことが分かります。

さらに、東京の魅力を示す面白いデータもあります。ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが作成した「The Safe Cities Index 2021(世界の安全な都市)」では、「インフラの安全性」で東京が5位、「医療・健康環境の安全性」では1位にランクインしています。かつては3年連続で東京は総合1位になったこともあるほど、世界は東京を安全な都市と見なしています。

4.東京では単身者向けワンルームマンション投資が人気

東京での不動産投資で最も有力なのは、単身者向けのワンルームマンション投資です。その理由は、東京の世帯構成の変化にあります。
東京都が発表した世帯構成の推移グラフをご覧ください。

東京都「令和2年国勢調査人口等基本集計結果概要について」

出典:東京都「令和2年国勢調査人口等基本集計結果概要について」

平成27年(2015年)は単身者世帯の比率が47.39%です。これだけでもすでに単身者世帯が半数近くになっていますが、令和2年(2020年)には50.26%で過半数となりました。この傾向は今後も進むと見られており、半分以上が単身者世帯という東京の姿が浮かび上がります。

単身者が生活をするのに最も利便性が高い住宅といえば、ワンルームマンションが筆頭に挙がります。人口動態を見ても、今後も東京での不動産投資はワンルームマンション投資が軸になると考えてよいでしょう。

5.東京のワンルームマンション投資なら中古物件が狙い目

東京ではワンルームマンション投資が有望であることが分かっても、東京の不動産価格は日本全国で最も高いので、ワンルームマンションであっても簡単に購入できる価格帯ではありません。
そこでおすすめなのが、中古ワンルームマンションです。

5-1.中古ワンルームマンションが狙い目の理由

中古ワンルームマンションが狙い目である理由は、主に3つあります。

  • 新築マンションよりも価格が安い(適正価格)
  • 古い建物には好立地の物件が多い
  • すでに賃貸経営をした実績がある

これに対して、中古ワンルームマンションのデメリットは、たった1つです。それは「古いこと」です。築年数が進んでいる物件は見た目、機能面において古さを感じることがあると思いますが、逆に考えるとそのデメリットさえ克服すれば中古ワンルームマンションのメリットしか残らないことになります。

今は「古いこと」を克服できる、リノベーションの技術があります。単に原状回復をするだけではなく、リノベーションによってコンセプトから丸ごと再生し、差別化をすれば好立地で新築よりも安いワンルームマンションが手に入るわけです。

取得価格を安く抑えつつ付加価値の高いワンルームマンションを運用すれば家賃収入も安定し、東京での不動産投資で得られるメリットを最大化することができます。

6.東京の不動産投資は「中古+ワンルームマンション」が成功の法則

不動産投資の視点から「東京」を読み解き、東京がもつ優位性について解説しました。何となく感じていたイメージに具体的なデータやエビデンスが加わると、ますます東京の不動産投資に高いポテンシャルを感じていただけたのではないかと思います。

しかし、それゆえに東京の不動産は決して安くありません。そこで中古ワンルームマンションを活用したリノベーション投資という具体的な解決策を提案しました。これからますます有望になるビジネスモデルなので、ぜひ検討してみてください。

3年以上勤めた会社員へ。
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